都内在住40代独身女性ならではの、オタ活&仕事のストレス&アンチエイジングのことなど

上司が女性社員を「さん」じゃなく「君」呼びするのは古い?

ドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか」、次週ついに最終話です。



原作の漫画もやっぱり読んでみようかな?とネットの立ち読みで4話無料と、単行本の最初の方を読みましたが、こちらは「買おう」とまでは思えませんでした…

原作と円先輩と大地の身長差が違うとか、今回出てきた大地のお父さんはオリキャラとか、円先輩がアウティングでキレた時の演出とか、そもそも円先輩と大地の出会いも原作と違うみたいですね。

でも買ってまで読む気にならなかったのは、絵が好みじゃなかったことと、ドラマだと強調されている部分がサラッと描かれていて、その差をチェックしようとまで思えなかったからです。

また、6巻の冒頭を読んだら10話の続きっぽいエピソードが入っていて、でもこれまだ未完なんだと知りました。


【無料立ち読みあり】おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか! 6巻

この手のちょっと気になる…くらいのマンガだと、いきなり単行本を買うより、eBookJapanの初回クーポンを利用したり、週末のポイント還元が多い時に電子で買うのがオススメ!



全体的には良いドラマだと思うのですが、少し前にアウティングについて違和感を覚えたように、時々「?」となる部分はあります。

アウティングの認識、日米の違いは?ドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか」5話に違和感

アウティングの認識、日米の違いは?ドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか」5話に違和感

昨夜ドラマ「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか」5話を観てから、モヤモヤしています。(原作未読)ラストのテーマは「アウティング」で、番組側はアウティングと認識して放送していました。リマインドです。本日放送の第五話では番組後半でアウティングについても扱います。つらい思い出をお持ちの方は無理せず、ご視聴をご検討ください。#おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!#おっパン#先週のポストきっかけ...



1番引っかかっているのは、8話あたりであった誠の女性部下が「志村くん、じゃなく、さん、でお願いします」と言ったところです。



私は彼女より誠寄りの世代ですが、呼び捨てされるのは嫌ですね。

私の勤務先では、正式には「さん呼び」がルールとなっています。

が、ほとんどの人がそれを守っていません。

上司やほとんどの上の人達は私を「うららさん」と呼び、少数女性は「うららちゃん」と呼び、喫煙所コミュニケーションを取る人の中にはそもそも「あんた」とか「そっち」と言ったり、呼び捨てしたり、もするけど、全く親しくもしていない他部署の人から呼び捨てされると不愉快…

若い女性社員は「ちゃん」、若い男性社員は「くん」で呼ぶ中高年男性社員が多いかな。

私は若い子は全員「さん」で統一しています。

「君呼び」を男性上司からされるのはたまーにあったかな?くらいですが、気になりませんでした。

こういう人によって受け取り方が違う、仲良い人なら良いけど、嫌いな人から同じ呼び方されたら嫌、というのが起こるため、あだ名や君ちゃん呼びが問題視されているのですが、私には誠が「志村くん」と呼ぶのが何故そんな風に「価値観アップデートのため」扱いの正論とされているのか謎でした。

ググッたら「男性上司から女性が君呼びされると『~君、お茶を淹れてくれたまえ』というような高圧的さ、軽んじられている感があるから嫌」と思う人がいるようです。

だったら「ちゃん」呼びの方がもっと嫌じゃない?

そもそも誠はもう「お茶は女性が淹れた方が美味しい」と言わないキャラに成長しています。

それなりに誠と志村さんは良好になっているのに、敢えて更に「さん呼びして下さい」と上から目線で言うシーンには

「古臭い価値観、と自分が思う上司には、自分が嫌だと思うことを言っても良い」

という若者特有の老害ディスりを感じました。

私は女子校育ちだから、友達同士で「くん」呼びされる子も見てきていて、そこに違和感があまりないんですよね。

「お茶は女性が淹れた方が美味しい」も言われたことはありません。

むしろ新人の頃は、男性同期が「雑用は女がやるもの」と思い込んでいて、先輩の前だと元気に頑張ってるアピールするけど、同期の前だと「コップ洗いやっといて、俺は仕事忙しいから」みたいなこと言ってきてたし、女性先輩も雑用の文句は私ら女性後輩に言ってくることがあったなぁ。

ただその最初の事務所以外では、雑用は秘書や総務がしたり、お茶は個人個人が自分で淹れ、自分でカップを洗うのが普通になっています。

今はマイボトルでお茶を持って来てる人が多いし、そもそも来客にしかお茶を出すことはありません。

それも若い子ではなく、総務とか、その打ち合わせ参加者で1番年少者がやってるかな。

今尚女性が雑用、な価値観の人はいるし、そういう会社もあるのでしょうが、個人的にはそれはもうかなり古い慣習になっているので、

「まだそんなネタ使ってるの?」

と思う部分が多々あります。

もちろん、本当に嫌なら個人的に「やめて下さい」と言えるのは良いことだと思う。

けど、「志村くん、じゃなくて、志村さん、で」と言ったシーンの演出には、まるでそれが一般常識のような彼女の語り口に「面倒くさいな」と正直思いました。

あれが「呼び捨てはやめて下さい」や「ちゃん呼びはやめてもらえませんか?」なら、まだ分かったんですが…

そう思う私の価値観が古いの?

若い男女の社員を「君、ちゃん」で呼び分けてる奴らキモい、と思ってるのは、まだまだ遅れてる?

ちゃん呼びも男性同士でしているのを、まだ見かけます。

あと同じ苗字の人がいるから、それが男女だと「君、ちゃん」に分けたり「君、さん」に分ける人もいますね。

あだ名に関しては、以前同僚がある人をあだ名で呼んでいたから、それを真似したら上司から呼び出されて叱られたことがあります。

陰で「あの人から、あの呼び方をされたくない」と直接私に言わずに上司に苦情を言ったそうです。

そういう、本人に言わずに、すっ飛ばして上司に注意させようとする人っているから、そういうのに煩わされたくなくて、私は「さん」呼びで統一するようになりました。

こういう経験は人それぞれ色々あると思うので、ケースバイケースだろう、と思います。

志村さんが「志村くん」と呼ばれたくない、と思った理由が描かれていなかったので、私的には未消化なエピソードになっています。

このドラマ、他の部分では色々と考えさせられるところがあり、そこはやはりオススメなんですけどね。

LGBTQへの理解に関しては、パートナーシップ制度の伝え方は、よしながふみの「きのう、何食べた?」の原作の方がリアルでした。

小日向さんとワタルくんは、「パートナーシップ制度なんてお飾り。所詮区の指定された病院でしか家族扱いされない」ということで、昔ながらの養子縁組を選んでいたため、

「そっかー。パートナーシップ制度って、本人達からしたらまだ不完全なんだな」と知りました。




今期は「不適切にもほどがある」との対比で「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか」が取り上げられがちですが、コミカルなふてほどに比べると、おっパンは「これが今の常識」とか「こうならないといけない」という前提で語られる部分が多いかな、という気がします。

ふてほどでは「男が美容師なんて」と言われ、おっパンでは「メイクが好きな男の子」が出てくる。

実際には、ヘアメイクさんは男性がかなり前から多いですけどね。

少し前にコーセーだかが、敢えてトランス男性を採用した、という話も聞きました。

それがまだ話題になるのが一般企業の現状なのかもしれません。

私としては最初に出会ったヘアメイクさんがゲイの男性で、オネェ言葉で話していて、彼氏の話も普通にしていたから、そういうもんなんだなーと若い頃から思っていたから、むしろノーマルで男性ヘアメイクの方がいると珍しい?と思ってしまうレベル。

こういう逆思い込みパターンもあるので、多様性の話は本当に…ケースバイケースとしか言いようが無いかなと思っています。

誠の息子の翔は、まだ性自認は男だけど可愛いもの、メイクが好き、というキャラなので、そういうケースもあるんだな、と思いました。
とにかく多様性について考え出すと、個人個人が同じ価値観にならないとダメ、というわけでもないはずで、でも差別的なものはダメとか一定のルールはあり、その線引を考え出すと

「…もう誰とも関わりたくない…面倒くさい…」

と思わされてしまうのですが、それでも「これだけは絶対にダメ」という部分を、繊細に描いていく作品が今ウケるのは分かります。

ここで気をつけなきゃなのは、「その言い分、本当に皆んなが共有すべきこと?あなたの個人的見解じゃない?」ということまでを「常識」と思い込む人が騒いで揉めないようにすること。

ちょっと話が違うのですが、先日OBの息子さんが高校卒業記念でブレイズヘアにしました。

こういうヤツです。



写真を見て思わず「コレはキツイ…」と思い

「ヤカラだ…本人がやりたくてやってるなら好きにすれば、と思うけど、うちらの学校でこんな人が同じクラスにいたら、リア充認定して近付かない…」

と言っちゃった。

両親としては、本人がずっとやりたくて何ヶ月も髪を伸ばしたりしていたので、もう受け入れるしか無いと笑っているそうです。

でもやはり父親としても、「同級生だったら関わらないよね〜」とは言っていました。

私達の基準としては「美大生=個性的なファッションをしている=イキって目立とうとしているのはダサい」という感覚。

だから「普通に無難な格好をしなさい」という価値観と全く同じか?というと、微妙な気がします。

そもそもその前の段階の、一般的じゃないのは変、という段階の人もいるでしょうし。

私らとしては「リア充」自体が天敵なのもでして…

こういう時の反応も、今はまだこれが正解、は無い気がします。

「似合っているなら良いんじゃない?」「本人が好きでやってるなら良くない?」と、内心は無いなと思っていても口に出さずに受け入れるのが無難かなってのが、今の私の価値観です。

会社員だったら、職種によってダメでしょうけどね。

おっパンのオリキャラ、大地の父親と私達の感覚は、同じでしょうか?違うでしょうか?

彼は翔に「高校生ならまだ良いね。社会に入ったらそんなの許されないから。君の親御さんは悩みが多いだろうね」と言ってしまい、次週それに反論しに誠が乗り込みに行きます。

実際問題では、翔がヘアメイクを極めて行くなら髪型もメイクも自由で良いこと。

皆んなが皆んな会社員を目指しているわけじゃありませんから。

OBの息子さんも次は大学生になるし、それも美大なので、他の大学よりは周囲から見られる目は違うと思います。

下手したらドラッグとかやってそう、と偏見持つ人もいるでしょうし。

そういう他人の目を気にしないで良い世界にしたいね、というこのドラマの根本的なメッセージには、私は同意しているんです。

でもモノによって「?」となることはあります。

そんな個人の見解を押し付けないで?と思ったり、それより他にまだ扱うべきテーマがあるんじゃない?と思ったり。

私はもう割と「面倒くさいから、そこまで興味ない人のことをいちいちチェックしない」というスタンスになっています。

自分の意見を私も結構ハッキリ言う方だから、それを嫌と思って離れるだけならまだしも、陰口を言ったり上司に文句を言いにいく人らには、本当に関わりたくないですね。

だからお互い最小限の必要な部分だけ関わりましょう、とします。

それが多様性を認め合うことであって、気に入らないから、と攻撃をしないのが平和。

と色々考えさせられるドラマを観ている時に、君呼びくらいのことをネタにするのはちょっとな〜と思ってしまいました。

あまり気にしている人はSNSを見る限りいなそうですけどね。

それさえもハラスメント扱いになると、実際の社会と乖離しすぎていしまうんじゃないかなーと、最終回間近なのにまだモヤモヤっと少ししています。

そういう部分も描き切るには、ドラマだと尺が足りないのかもしれませんけどね。

個々の個性を認めていく、というのは、その人に他の美点があってこそ受け入れられるものだと思います。

だから「自分のこの意見を皆んな認めなきゃダメ!」と上から目線で語る、押し付けになる、をしないようにするには、どういう言い方をすれば、考え方をすれば良いのか、を、もっと考えていく必要があるかもしれませんね。

ま…Googleはこういう個人の意見を書くブログを検索結果から排除しようとしていってるから、同じことで悩んでいる人さえ見つけづらいネット社会になっている、という逆方向進化も実はあるのですけど…

この作品は同性愛以外にも、色んなテーマを扱っているところが良い、と思います。

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