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羂索の「死滅回游」は「生存戦略(廻るピングドラム)」で、「人類補完計画(エヴァ)」では無い!? #呪術廻戦

昨日Netflixで「呪術廻戦」を観たら、英語字幕が表示されるようになっていました。

私はNetflixは基本英語表示設定にしているので、アニメでも英語字幕があるものだと表示されます。

これまでは言語を選ぶ時にJapaneseしか無かったので、新たに追加されたばかり?

つい数日前に英語版の単行本を買ったばかりなのになぁ、と思いましたが、見比べてみると微妙に訳が違いますね。

Netflixの翻訳はまた別のルートで外注されているようですが、MAPPAの中にも翻訳できる社員(タイ人・韓国人)がいるようなので、ここはどうすり合わせているのでしょうか。

というくらい「呪術廻戦」にハマり続けている日々ですが、アニメの1期は終わってしまったため、今まで手を出さなかった「じゅじゅとーく」も聴き始めました。



アプリ入れるの面倒だな~とか、声優さんのプライベートとかあまり知らずにいたんだけどな~なんて思ってましたが、

「漫画では読み取れなかった感情を、演出家さんの指示の元調整して演技している」

と声優さんたちが話していたりして面白かったです!

五条悟役の中村悠一さんのゲスト回を聞いている内に、再度五条と夏油の高専時代を読み返したくなり、8、9巻(アニメ2期に入る部分)を読みました。


呪術廻戦 9【電子書籍】[ 芥見下々 ]

今のジャンプ本誌ではこの頃のエピソードが重要な鍵にもなっているので、今読み返している方も多いのでは??

買ったばかりの頃は「わ~五条と夏油の親友っぷり良いわ~夏油の闇落ちも良いわ~」なんて思ってましたが、この天元の同化のタイミングで星漿体(せいしょうたい)・禪院禪院甚爾 (ぜんいんとうじ)・夏油傑(呪霊操術)・五条悟(六眼)が揃っていたことがキーポイントになるなんてね。

九十九由基 (つくもゆき)が夏油と後半に話した会話内容も、現在の羂索の目的と繋がっているようです。


で、改めて読み返した時に九十九由基が「生存戦略」と言っていたことに気付きました。

「非術師を皆殺しにすればいいじゃないですか」と言う夏油に、

「それはアリだ。非術師を間引き続け生存戦略として術師に適応してもらう」と九十九は言います。


その後九十九は「私はそこまでイカれてない」とその方法を取る意思は無いことを伝えていますが、この「生存戦略」というキーワード、2011年公開アニメ「廻るピングドラム」の重要フレーズですよね。


廻るピングドラム_U-NEXT



ちなみに10周年を記念して映画公開に向けて現在クラウドファンディングをしていますが、一瞬で目標額に達したという幾原邦彦の伝説的アニメです。



もちろん「生存戦略」自体は元からある言葉で、最近だと山田孝之のNHK番組「植物に学ぶ生存戦略 話す人・山田孝之」でも使用されています。



この番組が始まったのが2018年9月27日。

九十九が「生存戦略」と言ったのは78話「玉折-参ー」で掲載は2019年。

なのでそこからヒントを得た可能性も、元々ある言葉だから使用した可能性もありますが、そこそこのアニメ好きなら「生存戦略」と言われて思い出すのはやはり「廻るピングドラム」でしょう!

ジャンプ本誌で「死滅回游」が始まった時に「人類補完計画(エヴァンゲリオン)じゃん」とTwitterで書き込む人が多かったのですが、私はコレ、ちょうど「シン・エヴァンゲリオン」の公開時期だったことと、九十九の「生存戦略」という言葉を読み飛ばした人と、「廻るピングドラム」を知らない人の言ってることのような気がしてきました。



豆知識ですが「廻るピングドラム」の冠葉(主人公の双子の兄)の声優は、東堂葵役の木村昴です。

木村昴はこのアニメをキッカケにジャイアン以外の声優も出来るようになったとか。
「人類補完計画」と「生存戦略」の違いを説明するのは、なかなか難しい…

ので、私も頭を整理するためにこのブログに調べながら書き残すこととしました。

そもそも「生存戦略」は「生物が生存し続けるために行う一連の戦略行動のこと」

「廻るピングドラム」も「エヴァンゲリオン」も難解系のアニメで、どちらも明確にこの計画と戦略について言語化していません…

ただ双方の目的は似ているけど微妙に違うんですよね。

「廻るピングドラム」の生存戦略は、「運命の果実を一緒に食べよう」というキーワードを言うことで、運命の書き換えをすることが出来ます。

その代わりに代償を追うのですが、不要とされ消される存在だったはずの子供達が、このキーワードを言いながら「林檎」を分け与え合うのがポイントとなっていました。

一方「エヴァンゲリオン」の人類補完計画は、不完全な人間全ての個を無くし、境界の無い一体化した生命となることを目的としている模様。

羂索も夏油も九十九も、どちらかと言えば「個を無くす」ではなく、「生存のための新たな人類改革」を行おうとしているようなので、やはり「生存戦略」が合っている気がします。

ゲンドウが目指したのは「妻のいない世界」を受け入れられない、「孤独を無くす」みたいなものだったし。

「非術師を競わせて選別する」という「死滅回游」は「個」を残したままの世界だから、やっぱり「人類補完計画」では無いんじゃないかな。

もちろん「廻るピングドラム」関係無く「生存戦略」というキーワードを選択した可能性もあるんだけど、芥見さんは分かって使ってそうな気もするなぁ。

幾原邦彦の「さらざんまい」のアニメは「呪術廻戦」と同じく「MAPPA」が制作していて、


1 つながりたいけど、偽りたい

そして幾原邦彦は芥見さんの好きな「エヴァンゲリオン」の人気キャラ、渚カヲルくんのモデル説もある方であり、そこそこのヲタクなら知ってるはず…


ユリイカ 2017年9月臨時増刊号 総特集◎幾原邦彦 ―『少女革命ウテナ』『輪るピングドラム』『ユリ熊嵐』…僕たちの革命と生存戦略

と私は思うのだけど、このことに言及している方はネットでほぼ見当たりませんでした。

多分、「呪術廻戦」の読者と「廻るピングドラム」の視聴者は年代が違う部分もあるだろうし…

あとやはり九十九の「生存戦略」の言葉を読み飛ばした方は多いと思う。

ま、こんな考察をしたから何だ?って話なんですが、でも「人類補完計画だ」というコメントが飛び交うのは違うんじゃないかなぁと思うんです。

そもそも「人類補完計画とは?」というのが曖昧だからこそ、なんだろうけど。

ということで、まだ「廻るピングドラム」を観たこと無い方は、この機会に観てみてはいかがでしょうか?
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