ヴァイオレット・エヴァーガーデン エバー・アフターネタバレ感想~恋人になった少佐、アニメより気持ち悪いロリ

2023年12月05日
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アニメのヴァイオレット・エヴァーガーデンが好きで、でもずっと原作は未読のままだったのですが、最近図書館で区内の本を取り寄せられると分かり、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン エバー・アフター」を借りてみました。

ちなみにこの本、電子書籍化されていないし、定価で買えるショップはかなり限られているようで、ほとんどがプレミア価格になっていました。



KAエスマ文庫 ヴァイオレット・エヴァーガーデン エバー・アフター

最初は、風景描写がキレイな文体だなぁと思ったのですが、読み進める内に

「…いかにも、な少女小説ノリだな…」

と物足りなくなってしまいました。

同じ表現を繰り返し多用している上に、先の展開が読めてしまう語り口調で。

アニメの時は「少佐とヴァイオレットがくっつくところが見たい!」と応援していたし、少佐をロリコンとは思っていませんでした。

が、この小説の中だと、やたらと

「私たちはもう恋人同士なんだから」

と念押ししまくっていて、手を繋ぐのにも恥じらうヴァイオレットに「恋人同士はこういう風にするものなんだよ」と教えたりしてるのが…ゾクッ。

1番キモっと思ったのは、実妹への手紙に「彼女には過去も今もまだ手を出してはいない」と説明しているところ!

いやだ!そんなこと実の兄から教えられても困惑するよ!

読者に対して「ギルベルトはまだヴァイオレットと寝てませんよ」説明をしたかったんでしょうが、それをこんな風に言われましても、ねぇ…

そもそも、ヴァイオレットは友達が結婚したりしてるし、色んな人の手紙を代筆していっているから、知識として手を繋ぐとか、キスするとか、その先のことももう知ってるんじゃないかと思うんですが、この小説の中のヴァイオレットはまだ「手を繋ぐ意味」が分かっていません。

アニメと小説では再会の設定とか色々違ってるそうですが、アニメが好きだった身としては、正直コレは読まなくて良かったかも…

船頭のヴァレンタインと出会いと別れの話はアニメにしたらキレイになりそうですが、小説としてはありきたりに感じました。

最初の段階で僕っ娘を匂わせる言い回しをしてるなぁと思っていたら、その後男装の麗人としてすれ違っていて、やっぱりねって感じ。

これでまた続編書きたいのかな?と思わせるラストにしていましたが、どうなんでしょう。

ギルベルトのお兄さんディートフリートとの話も、嵐の日にC.H郵便社に皆んなで泊まる話も、設定自体は悪くないのですが…

ホッジンズが皆んなの服装を決めていたとか、女の子がシャツ1枚をワンピース風に着ていることに有りか無しか戸惑うのとか、気持ち悪かったー。

ディートフリートが、獣だった少女が弟の妻になるかも?というのに戸惑ったり、後悔したり、素直になれなかったり…というのは、さすがに大人気なさすぎるかな。

アニメは絵のキレイさもあるし、声優さんの演技もあるし、ささやかなエピソードでキチンと気持ちが伝わる流れに思えていた分、文句ばかりで申し訳ないけど、小説は稚拙というか、しつこくベタに感じてしまいました。

キレイな文体の部分もあるので、勿体無いですね。

劇場版の、ヴァイオレットは仕事を一通り片付け終えた後に少佐のいる島に向かう、その後2人は結婚したのかも?と想像させる終わり方で十分だったんだな、京アニ、グッジョブ!
初恋に戸惑うヴァイオレットは可愛らしい、とは思いますが、少佐がここまで「恋人」をアピールする面倒なおじさんなのは、本当にキツかったです。

というか、元々は子供を庇護する気持ちで愛情を注いでいたのかと思ってました。

妹もいる成人男性が、結構早い段階で子供相手に恋心を抱いていたとは思わなかったなぁ。

光源氏と紫の上みたいに、元々好きだった女性似の子供を引き取ってたわけじゃないし。

年齢差はこの小説の設定だとそこまで問題じゃないはずだったと思うのですが(お金持ちの中高年と若い娘の結婚も政略結婚ならアリだったはず)、ギルベルトがそこに戸惑っているのも少し謎でした。

そのせいで余計にロリコン感が増してしまうというか…

個人的には、ヴァイオレットが完全ウブな設定より、今まで代筆してきた恋の状況を実体験して、「本当にこんな風に感じるんですね…」と再認識するくらいの方が、まだ理解出来たかなと思います。

ヴァレンタインとも、外伝の時みたいに連絡先交換しないのかな?と謎だったかな。

「皆んなひとりぼっちじゃないんだよ」

というのがテーマなのでしょうし、ハピエン自体は良いけど、もうアニメの中では十分ヴァイオレットが感情を知っているところで終わっていたため、この小説ではまだまだ全然無垢な子供状態なことに戸惑ってしまいました。

そんな夢で自分の居場所を不安視して泣いちゃうような状態で、売れっ子のドールになれてたの?

少佐との関係が変わったことで情緒不安定になっていたのかもしれないけど、ヴァレンタインとの交流で成長していく部分と、まだまだ感情が分からないままな部分が、時系列関係なく混ざっていたため、「?」となりました。

「愛している」

も、家族愛と恋愛は別物なので、ヴァイオレットから少佐への気持ちが「恋」なのかどうか、の過程が読みたかったかなぁ。

そこが「俺たちは恋人同士だろ?」と少佐からグイグイいって「…はい」と恥じらいながらヴァイオレットが答えてる感じが…キツイ…

少佐を大事に思っているディートフリートの命を守るためなら何でもする、とか、その行動を少佐に内緒にするとか、自分が無いままなヴァイオレット。

自分が少佐に相応しい人間なのか悩んだり、というのは分からなくないけど、安心させようと好きだ好きだ言い続けたり、じゃあ結婚すれば安心させられるはず、となるのも違う気がするんですよね。

そういう不安な恋心は、ヴァイオレットは仕事でたくさん見聞きしてきてるはずだと思うし。

まぁ後日談は皆んなそれぞれ想像の中に留めておくのも、それはそれで美しい終わりだったのかも。

最近「薬屋のひとりごと」もアニメでハマってコミカライズ読んで、その後原作小説を読んだら

「…面白い部分はあるけど、でもテンプレ通り過ぎる安易な展開が続き過ぎじゃない?」

と拍子抜けしてしまいました。

なのでアニメで色々改変されているのに気付くと「あー、ライトノベル好き層以外も取り込めるよう修正してるのかな」と思ったりします。

原作ファンからは「何で?」と思われることはあるだろうし、改変が失敗なパターンもありますけどね。

このエバー・アフターを良かったと思う読者がいるのも分かります。

私は、わざわざ実妹に「まだ彼女に手を出していない」と言っちゃうギルベルト少佐に、恋人としての接し方に慣れさせようと覚え込ませる様子に、キモっと思ってしまいました…

ヴァイオレットが自発的に、なら全然良かったんだけど…

「この気持ちは、愛だけじゃなく…恋なんだ」

と気付くキッカケって、当て馬登場とか、他のカップルを見て「あぁなれたらな」と思うとか色々あると思うのですが、そこを私が読んでいない原作のどこかに描かれているのか、確認すべきか迷い中です…

ま、ヴァイオレットなら「恋人ってこういうことをするもの」「夫婦ってこういうことをするもの」と少佐に言われたら、照れながら全部投げ出して受け入れちゃうとは思うんですけどね。

歳の差も何も関係ない。

人としてだけでなく、1人の恋人として、ヴァイオレットが少佐を欲望を持って見つめるようになるのは、このお話よりまだ先のこと、なのでしょうか…
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