車に轢かれた野良猫を、東京都の警察官と保護団体が助けてくれた

2023年10月19日
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コレはあくまでも、今回たまたま起こった話なので、参考にして下さいとは言えないことを先にご了承下さい。

深夜のジョギングに出掛けたら、路肩に車が停まっていました。

乗り降りしてるのかな?急に発車したら危ないな、と思いながら車道側に避けて走ろうとしたら、立って電話をしている1人の足元に、猫が倒れているのが見えたんです。

「あぁ、車で猫を轢いちゃったのかな。

野良猫の遺体は役所に回収を頼まなきゃいけないはずだけど、この時間でも対応してくれるのかな?」


と思いながら一旦通り過ぎようとしたのですが、でももし猫が亡くなっていたとしても、そのまま路上に放置するわけにはいかないだろうし…と曲がり角まで走ってからも後ろ髪を引かれ、そのまま自宅に戻って古新聞とバスタオルとビニール袋を持ち、再度現場に戻って

「あの…もし良かったらコレ、使って下さい」

と渡しました。

戻って来た時にはパトカーも停まっていたので、「さっきこの人達が電話したのは警察だったのかな?」と思ったのですが、後で聞いたら偶々通りかかっただけだったそうです。

元々車に乗っていたのは男性2人で、彼らの車が轢いたのではなく、すぐ近所に住んでいて偶然怪我した猫を見かけたみたい。

その人達が来る前はすこし離れた場所にいて、他の猫がその怪我をした猫の看病をするように寄り添っていたんだそうです。

で、ヨロヨロとそこから車道まで出てきたところで寝かせていたのだとか。

畳んだ段ボールの上に寝かされた猫にはすでにタオルがかけられていたけど、「ありがとうございます」と言って受け取ってくれ、

「まだ息があるんですよ」

と言われてました。

「でも動物病院にあちこち電話してみたけど、まだ診察してくれるところはあるけど、診察代で7万円、治療費で20万円近くするって言われて…」

「正直、そこまでのことが出来ない自分が不甲斐ないです…」


と言われて、それは私も同じなのだけど、でも道路の血溜まりと、苦しそうに息をしたり、時々逃げようと動こうとする猫を見ていたら、涙が出てきてしまってその場を離れられなくなりました。

私の住む地域は野良猫が多くて、色んな人が餌をあげたり、撫でたり、半野良の子を玄関先で面倒見たりしています。

野良猫に餌をあげるのは、本当はダメって言われてるんですけどね…

一時期は次々と子猫が生まれていましたが、ある時期から一斉に去勢手術を受けさせるようになったようで、片耳にカットした印が付いている子が増え、以降子猫は見なくなりました。

私もだいぶ前に子猫の時から可愛がっていた野良猫がいて、勝手につけた名前を呼ぶと遠くからでも駆け寄ってきたり、帰ろうと歩き出すと邪魔するように斜めに前を通ってから寝転んでお腹を見せてきたり、としいた子がいました。

もう何年もその子を見かけなくなってしまったので、多分どこかで亡くなってしまったんじゃないかと思います。

それでも、その子によく似た子供らしい猫は時々見かけていました。

今回怪我をしていた猫もその子に似た柄で、もしかしたら子供とか孫かもしれない…と思うと、他人事と思えず、でもどうしたら良いんだろう、男性たちと話して猫に声をかけたり撫でている間に、警察官の1人が

「今、保護団体に連絡がつかないか調べてます」

と言ってくれました。

「亡くなっているならともかく、息のある怪我した猫をこのまま放置してはいけないですよね…」
「でももう自分らに出来るのはここまでかも…」

そう話している間にも、猫は動かなくなったり、急に立ち上がってヨロヨロと歩き出したりしていたのですが、正直私は怪我の状態をシッカリとこの目で見ることは怖くて出来ませんでした。

だって、男性たちが「あぁ、片方の顔が潰れちゃってる、目玉が出てるし、歯もグチャグチャになってる」と言うんです…

反対側の顔はキレイで、でも口元から血が出ていて、息は苦しそうでした。

警察官の一人が「暖めてあげた方が良いかも。アルミホイルとか保温に良いですよ」と言うので、男性の1人が新しい段ボールとガムテープとアルミホイルを持ってきて、組み立ててからその中にタオルを敷き、猫を寝かせてタオルをかけ、その上からアルミホイルを何枚も重ねて置きました。

車のライトや懐中電灯で照らされるのも、猫としては怖かったかもしれません。

私はとにかく「大丈夫だよーいい子だねー逃げなくていいよー」と言いながら軽く体をさすったけど、それさえ痛みを伴うのか分からなくて…

それから10分以上経った頃、それまでパトカー脇で連絡を取っていた警察官が

「東京都の保護施設には連絡しましたか?」

と男性に質問しました。

「病院には連絡したけど、都のところはまだです」と返したら

「じゃあ、電話番号を伝えるので、そこに電話してみてもらえますか?24時間対応しているので」

と番号を読み上げたので、そこに男性がスマホで電話をかけ始めました。

音声ガイダンスが聞こえてきている間に、もう一人の警察官が

「人間と同じで、出血しているなら水分を取った方が良いかも」

と言ったので、私は走って自宅に戻ってペットボトルに水を入れ、器になりそうな小さなタッパーを抱えて現場に戻ったのですが、着いた時にはもうパトカーがいなくなっていました。
乗用車の側の男性たちから

「警察官が連れて行くなら診る、と保護団体が言ってくれたので、段ボールに入れたままさっきパトカーで連れて行ってくれました。

せっかく水を取りに行ってくれたのに、すみません。

タオルとか、ありがとうございました」


と言われて、ひとまずホッ。

男性たちの家族らしき方も飼い犬を連れて様子を見に来ていて、本当に彼らもすぐ側に住んでいる方だったようです。

私はペットボトルの中の水で道路に残った血溜まりを少し洗い流してから帰宅しました。

とてもペットボトルの分量だけでは流しきれないくらい、時間が経っていたのもあるけど血はドロリとしていたけれど…

軽くググってみても、基本的には警察署内には野良猫保護に関する担当部署はありません。

また24時間対応をしている保護団体のサイトも検索したら出てきましたが、今は受付停止中となっていたし、警察官が伝えていた電話番号とは違うものが掲載されていたため、あの警察官は独自に署内の人に調べてもらっていたのだと思います。

警察官の2人は本当に親身になってくれていて、男性2人が「もう大丈夫です、あとは僕らで」と言っても立ち去りませんでした。(保護先の回答待ちだったのもあるのでしょうが)

この先あの猫ちゃんがどうなるかは分かりません。

適切な治療が受けられても、受け入れ先が見つかるか分からない。

治療が受けられるまで体が保つかも分からない。

それでも、今目の前で息をし、血を流しても動いている猫を残して立ち去ることは出来ませんでした。

「私が病院代を払います。その後飼います」

と言えたら良いのに…と、本当に自分が不甲斐なかったのですが、金銭的なこともあるけど、私…猫は大好きだけど、猫アレルギーだから飼えないんです…

今は友達の家の猫や、野良猫をちょっと触るくらいなら大丈夫ですが、多分一緒に暮らすのは難しいと思います。

ハムスターを飼っていた時にアレルギー喘息を発症したため、多分同じ症状を引き起こすと思われるので。

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だからこそ、今住んでいる街は皆んなで野良猫を可愛がっていて、それが居心地良いなと勝手ながら思ってしまっています。

その分人懐こい子が多くて、交通事故も多いみたいなのですが…

小さな子どもからお年寄りまで、入れ替わり立ち替わりで猫に声をかけ、半野良の猫が怪我をしたり亡くなった時には面倒を見ていた方が張り紙で様子を教えてくれるような、とても平和な街なんですよ。

今回のことがあって、今までも何度か考えたけど実行していなかった、保護猫団体への寄付も真剣に検討しようと思いました。




HONKOWA愛読者なので、犬猫の保護活動もしている尼僧の塩田妙弦さんのシリーズもずっと読んでいるから、愛護団体に無関心なわけではない、けど、自宅の近辺だとどこにどうすべきか迷ってしまいますね。


ペットの声が聞こえたら 奇跡の楽園編

皆さんお住まいの地域によって、相談できる病院や保護団体があるかと思います。

私達は今回、本当に偶々パトカーが通りかかり、そして「警察官が連れて行くなら」という条件付きに該当したため、そのままパトカーで連れて行ってもらうことが出来ました。

これは本来は警察官の仕事では無いのではないかと思います。

だから、同じことがあった時に必ず警察官を頼って良いとは思わないで頂ければ幸いです。

自分たちが轢いたわけじゃないんだろうに、親身になって離れずにいた男性2人もとても良い方たちでした。

ゴム手袋やバスタオルや段ボールやアルミホイルを持ち出し合って、でもそれ以上何も自分たちで出来ないことが歯痒くて、そんな気持ちを初対面の方々と吐露し合う日が来るとは。

近所の人とたまに話すことはあるけど、今回みたいなのは初めてだったんです。

とても興奮して眠れなそうなので深夜に書いてしまいました。

あの猫ちゃんが、今は痛みが和らいでいると良いな。

苦しそうに息をするのを見ていた時「このままの状態が続く方が可哀想かもしれない…」と、男性たちと思わず言ってしまいました。

そのくらい、安楽死した方が楽なのかもしれないと思わされる状況でもあったんです。

それでも諦めずに、警察官の人達は区民の私達と猫のために深夜に動いてくれました。

本当にありがとうございました!

飼い猫を外に出すのは虐待だ、というようなことをACのCMで言っていたけど、これに関しては私は本当に何も言えません。

事故に遭うのは本当に可哀相なんだけど、うちの近所の野良猫達はのんびり日向ぼっこしたり、懐いてる人に甘えたり、今回の子みたいに事故に遭った時に他の猫が寄り添ったりしている土地もあり、その姿に私達多くの住民が日々癒やしをもらっています。

それに何も返さない、なんてダメだなって改めて思いました。

ふるさと納税とかでも良いけど、東京都とか、うちの区とか、どこか悪いことにお金を遣わなそうな機関に寄付出来るようにしていきたいと思います!
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