若いオタク女性は、萩尾望都もガラスの仮面も知らない…2
「ガラスの仮面」のあらすじを端的に伝えると、
貧乏な育ちの演劇好きの女の子北島マヤと、お嬢様で美人な女優姫川あゆみが、伝説の女優月影先生の代表作「紅天女」を演じる権利をかけて競う物語
と
マヤに意地悪な芸能事務所のおぼっちゃま速水真澄が、実はマヤを陰ながら見守る足長おじさんである「紫の薔薇の人」で、それを知ったマヤと相思相愛になるも、おぼっちゃま故に婚約者がいて、その婚約者が嫉妬で狂う恋物語
というのが主軸にあり、その間にマヤが色んな舞台を経験して成長していくストーリー、です。
ガラスの仮面(49) [ 美内すずえ ]
2012年に49巻が出て、50巻の発売は未定のまますでに5年経ってますが、まだ描く気はある、と言ってはいるそうです。
この「ガラスの仮面」はパロディというかオマージュというか、
「みんな知ってるよね?」
という感じでネタとして扱われることはよくあります。
ので、知らない若い人から見ると、
「なんか、聞いたことある」
という感じなのでしょうね。
私は最近Huluで「勇者ヨシヒコ」シリーズを一気見してるんですが、このドラマはパロディで遊んでいるドラマなので、元ネタを知らない人にはキョトンだと思われます。
ドラクエとか宝塚のベルばらとか、
「みんな知ってるよね?」
ってネタを知らなかったら、へーって感じかも。
基礎を知っておいた方がいいな、と思うことは色々あります。
例えば「猫耳」。
原点は大島弓子の「綿の国星」と言われていて、主人公は猫耳の女の子です。
でも1963年に手塚治虫が「リボンの騎士」で出したとか、いや浮世絵が最初だ、という説もあります。
綿の国星連載開始は1978年なので39年前です。
それを前述の27歳の女の子に話したら
「えー!そんな前からあるんですか?」
と言われました。
ま、その子は手塚治虫を読んだことが無いんですけどね。
「ブラックジャックのアニメの絵が萌え系になったのは知ってます。
なんで作者はタッチを急に変えたんですかね?」
と言われたのですが
「いや、手塚治虫、とっくに亡くなってるんで…」
と返しました。
彼女は腐女子では無いので、BLは知ってはいるけど、よく分からない、というタイプです。
私も最近のBLはよく分かりません。
●「耽美」はBL業界では死語?でも笠井あゆみ&いのまたむつみが現役でビックリ!
でも書きましたが、一応「耽美」「JUNE系」「やおい」「BL」という編纂があったはず。
このあたりは今市子さんがエッセイ的に描いてます。
萌えの死角【電子書籍】[ 今市子 ]
でもお若い方は、今市子自体知らないかもですけどね…?
そもそも今の漫画の大枠を作ったのは手塚治虫。
でもその前から、「のらくろ」とか「サザエさん」とか今も有名な漫画はありました。
のらくろは1931年連載開始。
もっと遡ると、新聞の風刺漫画もあったし、その辺まで私も詳しくは語れないのですが。
で、少女漫画自体は昔からあったのですが、萩尾望都と竹宮惠子が描く「ギムナジウムの美少年たちの恋模様」が耽美系漫画の走りだと思われます。
ギムナジウム=全寮制男子校
で、良家のおぼっちゃまたちが寄宿舎生活を送る中で、美少年同士が禁断の恋に堕ちる…的なものですね。
男性の乳首を少女マンガで初めて描いたのが竹宮惠子と言われていたような?
貧乏な育ちの演劇好きの女の子北島マヤと、お嬢様で美人な女優姫川あゆみが、伝説の女優月影先生の代表作「紅天女」を演じる権利をかけて競う物語
と
マヤに意地悪な芸能事務所のおぼっちゃま速水真澄が、実はマヤを陰ながら見守る足長おじさんである「紫の薔薇の人」で、それを知ったマヤと相思相愛になるも、おぼっちゃま故に婚約者がいて、その婚約者が嫉妬で狂う恋物語
というのが主軸にあり、その間にマヤが色んな舞台を経験して成長していくストーリー、です。
ガラスの仮面(49) [ 美内すずえ ]
2012年に49巻が出て、50巻の発売は未定のまますでに5年経ってますが、まだ描く気はある、と言ってはいるそうです。
この「ガラスの仮面」はパロディというかオマージュというか、
「みんな知ってるよね?」
という感じでネタとして扱われることはよくあります。
ので、知らない若い人から見ると、
「なんか、聞いたことある」
という感じなのでしょうね。
私は最近Huluで「勇者ヨシヒコ」シリーズを一気見してるんですが、このドラマはパロディで遊んでいるドラマなので、元ネタを知らない人にはキョトンだと思われます。
ドラクエとか宝塚のベルばらとか、
「みんな知ってるよね?」
ってネタを知らなかったら、へーって感じかも。
基礎を知っておいた方がいいな、と思うことは色々あります。
例えば「猫耳」。
原点は大島弓子の「綿の国星」と言われていて、主人公は猫耳の女の子です。
でも1963年に手塚治虫が「リボンの騎士」で出したとか、いや浮世絵が最初だ、という説もあります。
綿の国星連載開始は1978年なので39年前です。
それを前述の27歳の女の子に話したら
「えー!そんな前からあるんですか?」
と言われました。
ま、その子は手塚治虫を読んだことが無いんですけどね。
「ブラックジャックのアニメの絵が萌え系になったのは知ってます。
なんで作者はタッチを急に変えたんですかね?」
と言われたのですが
「いや、手塚治虫、とっくに亡くなってるんで…」
と返しました。
彼女は腐女子では無いので、BLは知ってはいるけど、よく分からない、というタイプです。
私も最近のBLはよく分かりません。
●「耽美」はBL業界では死語?でも笠井あゆみ&いのまたむつみが現役でビックリ!
でも書きましたが、一応「耽美」「JUNE系」「やおい」「BL」という編纂があったはず。
このあたりは今市子さんがエッセイ的に描いてます。
萌えの死角【電子書籍】[ 今市子 ]
でもお若い方は、今市子自体知らないかもですけどね…?
そもそも今の漫画の大枠を作ったのは手塚治虫。
でもその前から、「のらくろ」とか「サザエさん」とか今も有名な漫画はありました。
のらくろは1931年連載開始。
もっと遡ると、新聞の風刺漫画もあったし、その辺まで私も詳しくは語れないのですが。
で、少女漫画自体は昔からあったのですが、萩尾望都と竹宮惠子が描く「ギムナジウムの美少年たちの恋模様」が耽美系漫画の走りだと思われます。
ギムナジウム=全寮制男子校
で、良家のおぼっちゃまたちが寄宿舎生活を送る中で、美少年同士が禁断の恋に堕ちる…的なものですね。
男性の乳首を少女マンガで初めて描いたのが竹宮惠子と言われていたような?
そう、この「少女漫画で初めて描かれた」みたいなのの歴史は色々あります。
確か、登場人物に初めてタバコを吸わせたのが一条ゆかり。
あ、
萩尾望都と一条ゆかりは1949年生まれ。
竹宮惠子が1950年生まれ。
今調べて、萩尾望都と一条ゆかりが同じ年だと知りました。
で、ベルばらの池田理代子は1947年生まれ。
ガラスの仮面の美内すずえは1951年生まれ。
70歳で現役で少女漫画を描くって、今日本で初めて実行している世代ってことなんですよね…!すごい!
そう、腐女子だーBLだーって色々言っても、その礎を築いた人がまだ現役で描いてます。
それを読まずして、最新の好きなジャンルのモノだけ読むなんて、もったいなくないですか?
「萩尾望都って代表作、何なんですか?」
って女の子に聞かれたのですが、
なんかもう、そんなの聞かれたら泣きたくなっちゃう…教科書に載せても良いレベルだと思う…。
ま、あえて言うなら「ポーの一族」「トーマの心臓」「11人いる」「イグアナの娘」「半身」「残酷な神が支配する」とかですかね。
いや、それ以外もめちゃくちゃ面白いですが。
萩尾望都はねー、新しい作家の作品をちゃんと読んで、良いところを吸収してるのがすごいですよね。
正直、新しい作家の作品を読んで、もちろん面白いものもチラホラあるんですけど、
「スゴイ!震える!」
と思える設定とかセリフとかあるものが少ないのです。
それを探し出すのが、面倒なのです。
「これ、面白かったよー」
と言われて読んだマンガもあるにはあるのですが、確かにサラッと読めて面白かったけど、
「すげー!こんなの初めて読んだ」
って言うのが、そうそう無い。
でも若い漫画家はダメってことでは無いのです。
だって昔の少女漫画家は高校生でデビューしてたし。
私は今の同人誌界はよく分かりませんが、絵が上手い若い人はたくさんいますよね。
twitterで流れてくるイラストとか、キレイで上手。
でも、なんかみんな似たようなキレイさで、
「こんな感情の表現、セリフは初めて見た」
みたいな気持ちになれるのが、なかなか無い…。
好みが細分化され過ぎていて、皆んなが読んでる!圧倒的な人気!という作品が生まれづらくなってしまっているのは、経済として厳しいと思います。
やはり購買人数が多くないと、いくら描いてもお金にならなくなっちゃうし。
コアなファンがいるだけじゃ、お金になりにくいですもんね。
これからの漫画界については、どうなっていくのかは分かりません。
ただ、私がずーっと愛読している漫画家さんも、生身の人間だから最新作が徐々に生まれなくなっていきます。
「これは名作だ!」
と思える漫画は、どんなに人気の漫画家だって、常に描けるワケじゃありません。
大衆受けする漫画家が名作なワケでも無い。
でも、「名作と言われる漫画はどんなものだろう?」という気持ちは、20代にも持って欲しいなぁと思ってしまいます。
そこから影響を受けるものは、世代によって違うかもしれないし。
パロディやオマージュの大元になるのは、どんなものなのか?
今後、そんな大元になれるものは生まれるのか?
少女漫画の価値って、まだそんなに高くない気がします。
ドラマ化や映画化で一時的に売れても、時間が経つと消えていっちゃうものもある。
でも、瞬間的な人気だけじゃなく、ずーっと愛読されていくような漫画もあるから、
「今、私が好きなジャンルはコレで、それだけ読むのでいっぱいいっぱい」
となっていても、ちょっと時間が空いたら、過去の名作も読んで欲しいなぁ。
それで視野が広がることもあると思うなぁ。
そもそも「視野を広げる」ってことに、若いうちは興味が無いものですけどね。
でも今はまだ過去の作品の焼き直しで売れる作品もたくさんあるけど、今後はそういうのが生まれないってのも寂しいなぁ。
「魔法少女」の元ネタは「まどマギ」じゃなく、もっと古いモノがある。
それを読んでから、また見直すと、気付くこともあると思うのです。
そういう意味で、若い人にも名作は読んで欲しいなぁ、とブツブツとおばちゃんは思うのでした。
確か、登場人物に初めてタバコを吸わせたのが一条ゆかり。
あ、
萩尾望都と一条ゆかりは1949年生まれ。
竹宮惠子が1950年生まれ。
今調べて、萩尾望都と一条ゆかりが同じ年だと知りました。
で、ベルばらの池田理代子は1947年生まれ。
ガラスの仮面の美内すずえは1951年生まれ。
70歳で現役で少女漫画を描くって、今日本で初めて実行している世代ってことなんですよね…!すごい!
そう、腐女子だーBLだーって色々言っても、その礎を築いた人がまだ現役で描いてます。
それを読まずして、最新の好きなジャンルのモノだけ読むなんて、もったいなくないですか?
「萩尾望都って代表作、何なんですか?」
って女の子に聞かれたのですが、
なんかもう、そんなの聞かれたら泣きたくなっちゃう…教科書に載せても良いレベルだと思う…。
ま、あえて言うなら「ポーの一族」「トーマの心臓」「11人いる」「イグアナの娘」「半身」「残酷な神が支配する」とかですかね。
いや、それ以外もめちゃくちゃ面白いですが。
萩尾望都はねー、新しい作家の作品をちゃんと読んで、良いところを吸収してるのがすごいですよね。
正直、新しい作家の作品を読んで、もちろん面白いものもチラホラあるんですけど、
「スゴイ!震える!」
と思える設定とかセリフとかあるものが少ないのです。
それを探し出すのが、面倒なのです。
「これ、面白かったよー」
と言われて読んだマンガもあるにはあるのですが、確かにサラッと読めて面白かったけど、
「すげー!こんなの初めて読んだ」
って言うのが、そうそう無い。
でも若い漫画家はダメってことでは無いのです。
だって昔の少女漫画家は高校生でデビューしてたし。
私は今の同人誌界はよく分かりませんが、絵が上手い若い人はたくさんいますよね。
twitterで流れてくるイラストとか、キレイで上手。
でも、なんかみんな似たようなキレイさで、
「こんな感情の表現、セリフは初めて見た」
みたいな気持ちになれるのが、なかなか無い…。
好みが細分化され過ぎていて、皆んなが読んでる!圧倒的な人気!という作品が生まれづらくなってしまっているのは、経済として厳しいと思います。
やはり購買人数が多くないと、いくら描いてもお金にならなくなっちゃうし。
コアなファンがいるだけじゃ、お金になりにくいですもんね。
これからの漫画界については、どうなっていくのかは分かりません。
ただ、私がずーっと愛読している漫画家さんも、生身の人間だから最新作が徐々に生まれなくなっていきます。
「これは名作だ!」
と思える漫画は、どんなに人気の漫画家だって、常に描けるワケじゃありません。
大衆受けする漫画家が名作なワケでも無い。
でも、「名作と言われる漫画はどんなものだろう?」という気持ちは、20代にも持って欲しいなぁと思ってしまいます。
そこから影響を受けるものは、世代によって違うかもしれないし。
パロディやオマージュの大元になるのは、どんなものなのか?
今後、そんな大元になれるものは生まれるのか?
少女漫画の価値って、まだそんなに高くない気がします。
ドラマ化や映画化で一時的に売れても、時間が経つと消えていっちゃうものもある。
でも、瞬間的な人気だけじゃなく、ずーっと愛読されていくような漫画もあるから、
「今、私が好きなジャンルはコレで、それだけ読むのでいっぱいいっぱい」
となっていても、ちょっと時間が空いたら、過去の名作も読んで欲しいなぁ。
それで視野が広がることもあると思うなぁ。
そもそも「視野を広げる」ってことに、若いうちは興味が無いものですけどね。
でも今はまだ過去の作品の焼き直しで売れる作品もたくさんあるけど、今後はそういうのが生まれないってのも寂しいなぁ。
「魔法少女」の元ネタは「まどマギ」じゃなく、もっと古いモノがある。
それを読んでから、また見直すと、気付くこともあると思うのです。
そういう意味で、若い人にも名作は読んで欲しいなぁ、とブツブツとおばちゃんは思うのでした。
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