真木よう子主演の映画「さよなら渓谷」を観ました。


さよなら渓谷 [DVD]



真木よう子のお色気たっぷりながらも、痛々しい辛い愛とトラウマのお話です。


ストーリーは、

東京郊外の山のあたりの住宅で、子供が亡くなった母親が、加害者容疑で逮捕されます。

隣人の夫婦はひっそり穏やかに、肉欲たっぷりに仲良く暮らしていますが、

その夫は子供の母親と関係があり、子供を亡きものにするよう唆した、と容疑がかかります。

母親がそう証言した、ということで。


連日ワイドショーのレポーターが押しかける中に、元ラグビー選手で体を壊し、妻と不仲になった大森南朋演じる記者がいました。

調べてみると、夫は大学生時代野球部で、仲間たちと女子高生を集団暴行した犯人だと分かります。

そんなことをするような男なら、隣人の母親とも関係を持ったに違いない、子供が邪魔になったんだろう。

集団暴行の被害女性は、成人後に結婚が破談になり、次の恋人とは結婚したものの暴力を受け、手首を切った後失踪したことが分かります。


世間は夫を人でなしの最低な男だ、と思い追求していきますが、仲睦まじい夫婦を見て記者の大森南朋は

夫は母親と関係は無かったのでは…

と思っていた矢先、妻である真木よう子が、

「夫は母親と関係があった」

と警察に証言し、夫は逮捕されます。


何かがおかしい…

そう思い更に調べるうちに、集団暴行の被害女性が真木よう子で、加害者の男と暮らしていた、ということが分かります。

自分を不幸にした元凶の男と何故一緒に暮らしていたのか?

そして記者は真木よう子から心の内を聞きます。

夫は成人後もずっと、罪の意識に苛まれていました。

何度も謝罪の手紙を書き、病院にいる被害女性と再会し、

自分を憎む女に償うため、言いなりになって仕事も婚約者も捨て、2人で失踪して東京郊外で暮らしていたのです。


その後、妻は証言を撤回、夫は釈放され家に戻り、何事も無かったように夫婦は暮らしていくのか?と思いきや、妻は家を出ます。

「さよなら」
と置手紙をして。

訪ねてきた記者に

「一緒に不幸になる約束したのに、幸せになりそうだから彼女はいなくなった。

でも自分はどんなことをしても彼女を探し出します」

そういう夫に、記者は尋ねます。

「彼女に出会う人生と出会わなかった人生、選ぶならどちらですか?」と。
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正直、女性からみると、

いくら大学生とは言え、集団暴行するような男が、ずっと罪の意識に苛まれていたとは思えません。

被害女性のその後の人生が辛いものだったのは暴行事件だけのせいではないかもしれない。

しかし全ての元凶だと思って憎むのも、自分に償うために必死の男を愛するのも、なんだか分かる気がします。

1番憎いのは、何の罪の意識もなく全てを忘れて幸せに生きようとされること。


私はまだ、この夫のように傷付けた女性に必死に謝罪をし、罪の意識に苛まれる男、

というのを見たことがありません。

男というのは、女性を傷つけても、自分が愛していない女であればヘラヘラ笑って武勇伝だと思って吹聴し、平気な顔して幸せになろうと思うヤツらだ

と思っています。

彼らは自分が守ろうと決めた人以外はどんなに傷付けても命を失ってもなんとも思わない冷酷な存在だ、

と思っています。


もちろん、誰もが平気で女性を傷つけようと思っているわけではなく、女性を気軽に傷つけられるような男とそんなことをしてはいけない、というまともな倫理観のある男がいます。

でも倫理観のある男ならあんな集団暴行はしないし、した後にあんな後悔はしないんじゃないかなぁ。

あの夫も、真木よう子みたいな美人相手じゃなきゃ、あんな風に謝罪をし続けたり、愛して一緒には暮らさなかっただろうなぁ。

なんだか映画の大事なお話部分よりも、男への憎しみの気持ちが湧いてきてしまい、

なんで私はこう、男とは心のない残酷な存在だ、と思ってしまったんだろう…

あぁ、あの男やこの男のせいだな…

と思い出してきて、ゲンナリ…


映像は美しいし、役者さんの演技も良いです。

どういうときにオススメ、とは言えないのですが、「ゆれる」や「悪人」が好きな方にはオススメかもです。

私は「悪人」は何度も号泣したくらい好きなんですが同じ監督だと知って納得。

残念ながらHuluにはまだ登録されていない映画のようです。

まだ観ていない方は、レンタルでぜひ。


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