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八木勇征出演ドラマ「婚活1000本ノック」原作ネタバレ感想~山田クソ男はハマり役になる、か?

来年放送開始のドラマ「婚活1000本ノック」に八木勇征が出演するので、原作本を図書館で借りてみました。

八木勇征、これで5クール連続ドラマ出演ですよね?

「美しい彼S2」「ホスト相続しちゃいました」「18/40~ふたりなら夢も恋も~」「ハイエナ」の間が空いていないはずなので。






私がいわゆる適齢期の頃から婚活ネタのドラマは多かったので、正直もう飽きたなーと言う気はしてるのですが、今適齢期の人向けとは違うかも?と読者メーターとか読んで思ったけど、買うほどなのか微妙と思って地元図書館で検索したら、区内の蔵書を速攻で借りられてラッキー。

ドラマは正直美人とは言えないお笑い「3時のヒロイン」の福田麻貴と、今をときめく国宝級イケメン2位のFANTASTICSボーカル八木勇征が出演。

基本的には、八木勇征ファンがメイン視聴者になりそう?

でもフジテレビだし、女性はこの手のテーマ割と好きというか、観てあーだこーだ言うの好きですよね?

主婦とか、未婚者の婚活話を鼻で笑うの大好きだったりするし。

未婚者は、教科書的な気持ちとか、共感しながら観たりするし。

私は今はどちらでも無いので、ただストーリーを楽しめそうかな?と思ってページを開きました。

まず驚いたのは、八木勇征が演じる幽霊となった山田クソ男は、原作内だとイケメン設定ではない!

作者の南綾子が実体験と嘘を交えて書いている、とあらすじで説明していますが、それはどこまで本当か分かりません。

とりあえず、私はあくまでも「八木勇征ファンが、どんな内容か知りたいだろう」という目線でネタバレ解説をしていこうと思いますが、番宣の通り主人公をヤリ捨てし、他の女に刺された幽霊の山田クソ男、というの自体は原作通りです。

主人公は冒頭から「たいしてイケメンではないけど、どこか憎めない顔。野球選手の前田健太に似ている」と言っていて、痩せ型で177cm前後の整形外科医だったとのこと。

で、昔から付き纏ってきてテキトーに遊んでいた看護師に、他の女を家に連れ込もうとしてるところで鉢合わせ、包丁で肝臓を狙って刺されていました。

また初対面の印象は「出っ歯でネズミ男みたい」とまで言っています。

それでも、女に対してガツガツしていない、くだらない話を関西弁で連発しているけど、時々気のあるような素振りもさり気なく見せるため、主人公は初デートでクソ男の部屋に行って関係を持ち、次は無いかと思ったら自宅に来たので

「やっと彼氏が出来る!」

と舞い上がっていたのに、その後連絡をスルーされ、悶々とした結果最後に自爆メールを送って疎遠となった、という間柄。

出会ったバーで「あいつは週1で女と関係持ってる。少なくて2回くらいは会って終える」とクソ男の友達から聞いた主人公は、自分もその1人だったのかと落ち込みました。

でも、クソ男は「成仏するためには、1年以内に生前に誰かと最後にした約束を守ること」をしないといけないらしい、と先輩幽霊から聞き、

「彼氏と温泉旅行をしてみたい」

と言っていた主人公の願いを叶えるために、いきなり自宅マンションに現れます。

クソ男は彼氏では無いし、幽霊なので、一緒に温泉に行く相手ではない。

年齢的にも結婚を前提とした彼氏を作らせれば、自分も成仏出来るから!と主人公の婚活アドバイザーを買ってでてきました。

この時点で32歳の主人公は売れない作家(エロ系)かつバイト生活中で、散々合コンや婚活パーティーや街コンに行って疲れ果てています。

そんな中でやっと出会えた!と思った年下のクソ男に軽くヤリ捨てされて、自暴自棄状態。

「婚活本を出さないか?」

と出版社から打診されていたけど、乗り気になれずにいたのです。

そんな時、バイト先の探偵社の飲み会で、再婚子持ち女性から罵倒されました。

男性2人と女性2人の同僚飲み会の場で、最近の婚活ネタを話したがらない主人公を男性達がフォローしだしたら

「こんなデカいシミあるし、30歳過ぎて愛してくれる男が1人もいないなんて、あなたが馬鹿にしてる経産婦とは比較するレベルにもならないブス」

と言ってきて、それで傷付いた主人公は、一度は断ったクソ男の提案に乗ることにします。

正直、この同僚女性が酷過ぎて、そこで読むの止めようかと思いましたね…

クソ男も会話が全部関西弁だから、何を言ってるのか、どの程度のテンションなのか分かりづらくて読みにくいし。

関西弁って表情を見ながら聞く分には、多少理解するのに時間はかかるけど、まぁ何となく言いたいことは分かる。

でも活字になると、英語を読むより疲れます…

ただ、この関西人設定は多分ドラマでは変更されるでしょう。

番宣でも八木勇征は標準語話してますしね。

下手に東京出身者がエセ関西弁を話すと現地民から大批判喰らうから、そんなリスクを背負う必要は無いはず。

そもそも、舞台は東京ですし。

最初はイマイチ感情移入も出来ずに読み始めましたが、徐々に主人公の好みや傾向が分かるにつれ、面白いかも、と思い始めました。

「あー!私も若い頃、こうだった!」

と共感出来る部分があるんです。

主人公は番宣のように「何で変な男ばかりなの⁉︎」と怒り狂ってはいません。

普通に好きな人と出会って、付き合いたいだけ。

でもクソ男から

「自分が好きになるのは、女に不自由していないモテる男だ」

と指摘されて、ハッとするんです。

そして「こんなハイスペックの自分と釣り合わない相手なら、一晩だけでも遊べるだけ、何も無いよりマシ」と思ってヤリ捨てられた経験は複数回アリ。

う…私も同じこと…何度かやってた…

好みの人には勇気を出してアプローチするけど上手くいかず、こちらに好意を示してくれた人には興味が湧かない。

恋愛はしたいけど、好きな人と上手くいかないから、1人の方がマシ。

だって、婚活頑張って妥協して結婚したけど、結局浮気されて離婚した親族とかいるし。

何も無いのも寂しいから、タイミングがあったら遊びになって終わっても良いから、ちょっとネタを作る、的なことしたなぁ。(いや、その時はそこまで軽い気持ちではなく、上手く行くならラッキーくらいには思ってたんですけどね)

そんな主人公が迷走する様子を見ながら、クソ男はモテる男目線で

「あの男は余程本命じゃなきゃ自分から動かないし、来るもの拒まずでテキトーに本気になれない女とは遊ぶ」とか

「あの男は自分に関心持ってたぞ」とか

「あの男は変態だから、止めて正解」とジャッジしてくれます。

優しく無いビューネくんかよ!(古い)

ハイスペックイケメンにまたヤリ捨てされそうになり、それをクソ男に止められ、疲れ果てて1ヶ月婚活を止めた主人公は、自堕落な生活を続けた後に久々にまた現れたクソ男と話すことで

「やっぱり、1人は寂しい…」

と、話し相手がいる幸福感を思い出し、また婚活を頑張ることにしました。

そして、仕事柄話も合い、気遣いも紳士的な男性と出会うのですが…

「髭が濃過ぎる、鼻毛が出てる、しかも鼻糞もついてた…極め付けに、帰り際陰毛が額に付いてた」

と、どうしても「生理的に無理」という感情にぶち当たります。

「そんな生理なんて捨てろ!」

と友達やクソ男から言われても、我慢出来ない。

これ色んな説があって、「見た目が無理」パターンもあれば「自分に好意を寄せる人は気持ち悪く感じる」パターンもあるらしいですね。

でも自分から好きになった男なら、鼻毛だろうが鼻糞だろうが、行為中に見えてもそこまで冷めないというか、「そこまで見られる側にいられる」とか思ったりしちゃうんだよねー。

と、ついつい自分語りをしてしまいましたが、こういう描写は昔流行った婚活モノとちょっと違う気がします。

また、八木勇征はやっぱりイケメンだし、能天気にお馬鹿そうなこと言いながら、でもビシバシとアドバイスするクソ男をあの可愛い系ヘアメイクでやるの、合いそうかな。

あの人はまだセリフの話し方は不慣れだけど、ヘアメイクで雰囲気ガラリと変わるし、表情の演技はさすがMV慣れしてるのもあって、上手いんですよね。

実際彼はこの原作をすでに読んでいて、ある程度イメージはガッツリ掴んでいるだろうと思います。

可愛い、キレイ、セクシー、脳筋ぽい、オラオラ系、とか使い分けられるから、その引き出しのいくつかを混ぜて演じていきそうかな。

「妥協ってなんなの?」

と悩む主人公の気持ちはよく分かります。

仲良い男友達より、外見もスペックも落ちるというか、楽しく話せない男性を恋愛対象として見るって、理屈で考えると分からなくなりますよね。

イケメンなら良いか?というと、それを鼻にかけた男は論外。

でも男友達はあくまでも女友達と同じで、恋愛感情が無いから一緒にいて楽しい。

最初は友達始まりでもー、と思える程度の人でも、婚活という場では何故か出会えない。

むしろ「こんな失礼な人、今まで仕事でも出会ったことない!」という人らがたくさんいたりする…

ので私は婚活をやめましたが、やはりそれは合コンで出会った元彼に惹かれ、その後何度も複数人で、会ううちに「私はどんどん好きになってるし、仄めかされてる風もあるのに、一押しが来ないのは何故⁉︎」と思い詰めて、結局自分からハッキリと呼び出して付き合って欲しいと言って短期間でも付き合えた時の喜びが忘れられないからです。

一度でもそういう「好きな人と付き合える」という経験をしてしまうと、自分の年齢が上がっても、「いつかまたそんな日が来たら良いなぁ」と思ってしまったりもする。

いやー、私なら幽霊でもクソ男でも、もう他の女と遊ぶことはないクソ男が側にいてくれたら、それだけで楽しくなっちゃうだろうなー。

と思いながら中盤まで読みました。
主人公はせっかく好意を寄せてくれた男性ではなく、その後輩で顔が可愛い、でも下ネタ全開のヤリ目男にまた付いていってしまいました。

食事は銀座の王将とはいえ、主人公が奢るのを当然としている。

そして汚部屋にはローションが落ちていて、一昨日ゴムを切らしたとコンビニに向かう。

そこで主人公は「かわいい」「素敵」「楽しい」と一緒にいて思える気持ちを「好き」と混同していたことに気付きます。

いやまぁ、それで本当に双方がそう思ってたら、良い関係になれるとも思うんだけど。

ただ、そういう空気を誰にでも作れちゃう、そんなモテる男とこれ以上遊んでる場合じゃない!と気づくのが30代、なのかな?

そして主人公は「男は皆んなクズだと心の中でずっと思っていて、だからこそせめて良いと思える部分がある男と関わりたい」と思い込んでいた自分の内面にぶち当たりました。

「婚活が上手くいかないのは、相手のせいじゃなく自分の問題だ」

クズ男に言われるまでもなく、主人公は自分が結婚に対して、男性に対して不信感を抱いている理由は、ギャンブル凶だった父と、その父と離婚してからは楽しそうにしている母が根元ではないかと思い当たりました。

だから、自分で男を選ばず、誰かに選んでもらった方が良い。

そう考え、仙台の和菓子屋の跡取りと親戚のツテでお見合いし、見た目も内面も理想的な男性の山羊男と出会います。

結婚前提で付き合って欲しいと言われ、どんどんお膳立てが進む中で、全くそれを嬉しく思えない、1人になりたい、と思ってしまう主人公。

クズ男はそれを最初は怒っていましたが、彼は彼で学生時代に浮気癖のあるイケメン友人と同じ美人女性を好きになり、彼女は友人と付き合い出してしまったけれど何度も愚痴を聞きながら口説き、そしてついに一夜を共にした後にヤリ捨てた過去について語りました。

「あなたなら私を幸せにしてくれそう」

という言葉を負担に感じて逃げ、結局彼女は元鞘に戻って友人と今は結婚してしまっています。

この章は「好きな人、好みの人と一緒になりたい、けど、自分の人生が窮屈になりそうで嫌だ」という、ピーターパンシンドロームみたいな気持ちについて語るものとなってますね。

私の想像だけど、ここは八木勇征、良い芝居をしそうな気がします。

皆んなで一緒にいるのも好き、でも1人で自由に過ごすのも好き。

以前ラジオで「今まで付き合った子で、自分から振ったのは1人だけ。それ以外は全部振られてる」と話していた八木勇征ですが、それが本当かどうかは微妙な気がするけど、本当だとしたらFANTASTICS加入が決まった時に別れたと言われてる彼女だけ、なのかな?

そのラジオ以降は分かりませんが。

個人的にはその真偽より「振られた理由は聞いてないけど、絶対心変わりしたんだと思う」と言い切っているのを聞いて

「他の男が現れない限りは、自分は振られない、非が無い、と思ってるのも、結構な自信家だな」

と思いましたが。

話が逸れたけど、ここのエピソードを実写化したら、主婦層は「はぁ?」となりそうな気がします。

私は独身だから、そういうこともあるかもなぁと思うけど。

どんどんお膳立てが進むことに不安を感じるのは、相手より自分が大事と思う気持ちとか、相手の理想のパーツにさせられることへの抵抗感とかもあるのかなぁ、とは思います。

相手が良い人ってのと、一緒にいて楽な人ってのと、1人でいるより一緒にいる方が安心出来る人って、別物だし。

主人公とクソ男は、その後お互い

「タイミングが違えば、自分達が結婚して家庭を持つ未来もあったのかも」

と思い、付き合うことにしました。

が、所詮クソ男は幽霊だから、スキンシップは無し。

それでも、一緒に暮らすと笑いのツボも合うし、楽しい。

クソ男は「ブタ」と言ってきたり、「お腹の3本シワに萎えた」とか言う割に、「背中にも妊娠線があるけど、猫みたいで可愛いと思った」とか、「そんな美味しそうなインスタントラーメンをあの時作ってくれてたら落ちたかも」と、やはり憎めないことを素直に言うから、好きになるのも分かるなぁ。

酷いことも、褒めることも、そのまま思ったことを言う人なんですよね。

1週間そうして過ごし、共にベッドに横たわりながら

「このままずっと一緒にいてくれる?」

と主人公が聞くと、突如クソ男は怒り出して部屋を飛び出して行ってしまいました。

腑に落ちないながらも時間は過ぎ、婚活仲間が続々と婚活サイトで彼氏を作ったことを知り、主人公は自分も婚活サイトに登録します。

以前登録していた時より申し込んでくる人のレベルは下がっているし、厳選して会った人の4人中3人はプロフィール写真詐欺状態のハゲ。

ハゲが嫌なんじゃなく、隠していたことに憤慨する主人公。

その後は割とバタバタと話は進み、婚活サイトを通して女遊びをする既婚男性と共に駅で血塗れのクソ男と話したりもします。

なんやかやありながらも、また物語冒頭のようにお寿司を買って食べていたある日の夜、またインターホンが鳴ってクソ男が現れました。

クソ男は不在の間に自分を刺して刑務所にいた女性との約束を気付かぬ内に果たして、主人公の元に成仏前の挨拶に来たのです。

ずっと犯人の人はクソ男と口をきかなかったけど、判決が出る前日に泣き続けていて、そのまま朝まで横にいたことにより
「朝まで一緒に過ごして欲しい」
と生前のクソ男にお願いしていたことを、やっと叶えてもらえたと言うのです。

また、クソ男は嫁募集の田舎町イベントに勝手に応募してくれていて、主人公はそこで婚活開始初期に行った料理婚活パーティーで出会っていた小池と再会。

金持ちの息子だけど家業を継ぐ気は無い、お金のないWEBデザイナー兼実はハゲだった小池に惹かれていった主人公は、その後仕事の流れで彼と再会し、デートの約束を取り付けました。

気が付くと、クソ男かららしい付箋が自身に貼り付けられていて、そこには小池を捕まえておけという趣旨のことが書かれていた…というところで終了。

ちなみに小池役は野村周平と発表になりました。



うん、全体的にはそれなりに面白かった、と思います。

ただ、八木勇征目当てで観るドラマとしては、これは脚本でどの程度クソ男と主人公の絡みを多めに入れるか次第、かな?

中盤まではクソ男も活躍しますが、後半は不在になるし、基本的には主人公の婚活と、自身を見つめ直すのがテーマのお話でした。

最終的にくっつきそうになる小池に関しては…ちょっと都合が良すぎますね。

主人公は結局、クソ男のことが何だかんだ言っても好きだった。

だから、最初はナシと思った小池のことも、色んな不満点を見ても良いと思えるようになった、ということ、かなぁ。

それは彼女にとって、妥協ではなく、ダメな所を見ても良いと思える相手と出会えた、ということなので、ハッピーエンドではあるのですが。

ただ、クソ男が主人公ではなく犯人側の方との約束を果たして成仏しようと決めるまでの間に、もう少し彼の心境の描写があっても良かった気もきます。

あと…やっぱり八木勇征だとイケメン過ぎない?

クズ役似合うと思うし、何だか憎めないキャラも似合うし、「死んだように生きる、とか言うな!」と泣きながら訴えるシーンは実写化に入ると思うから、そうしたら

「ゆせ、また泣いてるーかわいそうー」

とファンが盛り上がりそうな気はするけど。

八木勇征、やたら泣く役多いからね…グループ活動中でもすぐ本当に泣く子だけど。

婚活モノとしては、あともう一歩踏み込んだエピソードが欲しい原作だったかなぁと思いました。

ドラマだといくつかのエピソードは削るんじゃないかと思うけど、主人公が何だかんだ言いつつイケメンに惹かれてしまう、という部分では、俳優さんは誰を起用するか気になるところです。

クソ男の魅力は、顔ではなくてくだらない話を楽に出来るところ、なはずだけど、まぁイケメン設定にしないと「やっぱりクソ男が好き」に説得力出ないのかな。

ドラマの出来次第は、かなり脚本と演出に左右される原作だと思うので、その辺りに期待したいと思います!
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