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「HOUSE OF GUCCI #ハウスオブグッチ」ネタバレ感想〜和製英語アウトレットが誤解されてる!?

今日はレディー・ガガ主演の映画「ハウス・オブ・グッチ」を観てきました。

結構人気なようで、午前中に席を予約しようとしたら半分くらい埋まっていて、いざ映画館に行ったら8割くらい埋まっていました。

呪術廻戦の特典第二弾も始まったので、東京のコロナ感染者数が過去最多を記録したのなんて関係ナシ、というくらい若い人がいっぱい!

「ハウス・オブ・グッチ」は私はそこまで前知識を入れないまま観に行きました。



実話に基づいた本を題材にしている、とのことですが、観終わった後に人物相関図を確認すると、ちょこちょこと改変されているんですね。

レディー・ガガが演じるイタリア人のパトリツィアがパーティーで出会った青年を口説いたら、弁護士を目指しているという奥手そうなその青年は実はグッチの御曹司マウリツィオ・グッチだった!

というところから始まります。

このマウリツィオを誘惑するパトリツィアを演じるレディー・ガガが、肉感的でとっても魅力的〜

ボン・キュッ・ボンと言いたくなる体を見せつけてくれます。

「どうせ財産目当てだろ」と思った父ロドルフォから反対されるのですが、マウリツィオは父と縁を切ってパトリツィアの実家で働くようになりました。

パトリツィアはそこまであからさまに財産目当ての様子は見せず、ただただ「家族と仲良くした方が良い」と説得し、マウリツィオの伯父のアルドと仲良くなりました。

でも、深夜テレビで占い相談をしているのを見かけた彼女は思わず電話し、

「自分は将来全てを手に入れられるか?」

という相談をしたりもします。

ちなみにアルドが少し日本語を話し、「御殿場のモールに出店するつもりだ」と言うシーンでは笑い声が起きました。

アルドは自分の息子パオロを才能無しと思っていて、そしてロドルフォからも「お前はグッチのことが分かっていない」と一蹴され、結局マウリツィオがグッチの経営に手を出すようになります。

アルドに誘われてニューヨークに行ったり、娘が産まれてマウリツィオと和解できたり、パトリツィアは幸せの絶頂!

しかし、「あくまでもグッチは家族経営であり、パトリツィアは余所者でグッチでは無い」という扱いも受け続けました。

うまく旦那に入れ知恵しながら伯父と従兄弟と手を切らせ、望むままにグッチの経営に手を出そうとしたパトリツィア。

伯父は脱税で逮捕、従兄弟は自分のブランドを立ち上げたのに「グッチの権利を侵害した」と申し立てられて仕事を取り上げられ、極貧状態に。

やっと自分たちに天下が回ってきたと思いきや、自宅にガサ入れが入ったタイミングで国外逃亡した夫が、他の女と浮気を始めてしまいました。

イライラを募らせ、浮気相手にも警告する気の強いパトリツィアに嫌気がさした夫。

娘の運動会の日にパトリツィアの元に部下が現れ、夫が離婚する気でいることを告げられて発狂しました。

これはちょっと酷すぎますよね…別れ話を直接せず、部下にさせる、しかも娘の運動会の日にって…


パトリツィアは離婚に応じないつもりでいたのですが、マウリツィオは着々と不倫相手と距離を縮め、一緒に暮らし始めます。

なんとか夫を取り戻したいパトリツィアは、かつて電話した占い師と頻繁に連絡を取り合うようになりました。

そして…占い師の知人を介して夫の暗殺計画をたてます。

そんなことと知らずに浮かれたマウリツィオは会社のお金で高級車や別荘などをガンガンと買いまくるのですが、共同経営者から

「君は経営に向いていないから、今後はパトリツィアに経営を任せる」

と言われてしまいました。

激高した後に自転車で自宅に戻ったマウリツィオは、玄関口で暗殺者に襲撃され命を落としたのでした。

夫の死後、かつての住まいに戻ったパトリツィアは、出迎えた愛人と泣きながらハグをした後、彼女を叩き出しました。

が、2年後にこの夫暗殺計画は明るみとなってパトリツィアは有罪となります。
家族経営を主張していたグッチなのに、今は誰も関係者が残っていないし、自分の苗字なのに子孫は「グッチ」という名前を使ってビジネスが出来ないなんて、不思議な話ですね。

パトリツィア本人はもう出所していて、映画公開の前には

「私を演じるのに、挨拶一つしてこないレディー・ガガや映画関係者は失礼」

と言っていたとか。

写真を見る限りは裕福に暮らしているようですが、暗殺計画をしていても夫の遺産が入っているのか、グッチから得たお金があるのでしょうか?

ネット上ではパトリツィアは「悪女」とされていますが、レディー・ガガはあくまでも「夫のことを愛していた女性」として演じていました。

夫と共にグッチの全てを手に入れたかった、幸せになりたかった。

そして自分を簡単に捨てて邪魔者にした夫を許せなかった。


レディー・ガガの信念もあるのかもしれませんが、贅沢をしていてもそれに拘っている様子は見せていません。

それに対して、愛情が無くなるなりクリスマスプレゼントにクーポンを渡す夫…

自分が昔父親からのプレゼントでクーポンをもらったことを寂しがっていたのに、結局同じことをするなんて酷い!

さて、私が一番気になったのは先にも書いた「御殿場に出店する話が出る」というシーンのことです。

TOEICで英語勉強を始めた時「Outlet」は頻出単語として暗記させられましたが、この訳は「直売店」でした。

日本のアウトレットといえば公式直営店が古くなった商品をセール価格で売るショッピングモール、という認識ですが、それは和製英語。

「御殿場のモールに出店する」
「モールなんてだめだ」


というやり取りになっていたんです。

これは単に手頃なショップが並ぶショッピングモールの中にグッチを出店させるのはダメだ、という話であって、ディスカウントショップのモールに出るのが嫌という話では無いはず…

というか、御殿場プレミアム・アウトレットが出来たのは2000年のため、このストーリーの時点ではまだありません。

ええと…ごめん、和製英語がよくネイティブを混乱させているのは知ってたけど…映画なら確認をしてくれ…

ネイティブが使う「outlet」はあくまでも直営店や卸しという意味であり、古くなったり傷物を売るということでは無いらしいんですよね。

せっかく日本の話題を出してくれていたのに、そこに引っかかってしまいました。


映画の感想ですが、面白かったけど、映画館で観るほどかな?とは思います。

後半ちょっとバタバタとしているんですよね。

夫の浮気とパトリツィアの豹変が急激過ぎて、ええええ?となっている内に事件になるし。

それでも25歳のパトリツィアを演じる時は豊満な魅力たっぷりのレディー・ガガが、後半はちょっとたるんだ顎や中年ぽさを出す外見になっていたことに驚きました。

ファッションショーのシーンなどはやはり華やかです!

ロドルフォのイケオジ風味も渋くてカッコいいし、豪邸の内装も素敵だし、グッチの歴史を知る上でもなかなか良かったです。

が、少しモヤモヤはしますね。

映画のイヴ・サンローランや、


イヴ・サンローラン(字幕版)

アメリカン・クライム・ストーリーのヴェルサーチ暗殺とか、あちらの方が「デザインの過程を観る」という点では満足度が高いです。



グッチはあくまでもデザイナーは外注状態だったので。

そして実際の家系図とは弟と兄が入れ替わっていたり、娘は2人なのに1人になっていたり、という改変があったのは、どうしてなのでしょうか…?

そこを変えてしまうと「実話を元にしています」と言っても、実名を使うならせめて関係性は弄らなくて良くない?と思うのですが。

男女でこの映画を観た時の感想は変わるかもしれませんし、レディー・ガガにどんなイメージを持っているかでも変わるかもしれません。

私はあくまでも、「皆んながそれぞれ悪い」という、一人だけを悪者にしない構成になっていたんじゃないかと思います。

コロナ禍の中ぜひ映画館へ、とは言いづらいですが、興味がある方はチェックしてみてくださいませ。
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2022年02月25日 (Fri) 05:05