萩尾望都新作「ポーの一族~春の夢~」楽天koboで購入したのでネタバレ感想
本日電子書籍版が発売された月刊フラワーズ7月号、早速楽天koboで買いました!
月刊flowers 7月号【電子書籍】[ flowers編集部 ]
100円引きクーポンを持っていたので、590円が490円で買えた上に、ポイント20倍!
Kindleでも販売開始してます!
新作「ポーの一族~春の夢~」は、1944年1月、第二次世界大戦時のお話です。
エドガーとアランはイギリスのウェールズ地方アングルシー島に移り住んでいます。
エドガーは心細い目をした黒髪の少女を見かけます。
彼女の名はブランカ。16歳。弟のノアと共に、母の姉ザブリナとその夫オットマーの暮らす家に住んでいます。
当時イギリスとドイツは戦争をしており、リヴァプールから昨年移り住んだオットマーたちは、ドイツから来た敵対国民と町の人に言われていました。
それを知り、ブランカが気になるエドガー。
アランは相変わらずワガママですが、近頃異様に眠くなってしまうことがあり、エドガーの血を分け与えられながら眠りについていました。
2月1日、ブランカは従姉のマージと「ブリギッドの日」のお祝いでお菓子を作ります。
夜に服を戸口に出しておくと、女神ブリギッドが触れ、その服を家に飾っておくと浄化されると言われているそうです。
息子を5歳で亡くしたマージは迷信深い女性でした。
しかしお菓子を作っている最中に大騒ぎをするノア。
ノアは多動性障害のような子供で、落ち着きが無く騒いでばかりいる子供です。
オットマーの妹のベスがノアを連れて出かけて行ったのですが、目を話した隙にノアはエドガーたちの家にやってきます。
エドガーとアランがドイツ語のシューベルトの「春の夢」のレコードをかけていたところ、
「ここ、僕の家?」
とノアが訪ねて来たのです。ノアはドイツ語で語りかけてきました。
しばらくしてノアを探しに来たブランカは、エドガーと出会います。
そして、ノアを見つけてくれたお礼に、とエドガーとアランをオットマーの家に招待しました。
オットマーは病気でかなりやつれている男性です。
挨拶をしているときに、マージが出来上がったジャガイモの粉で作ったクレープを運んで来ました。
お菓子に喜び、ドイツ語の歌をうたいだしたノア。
慌ててブランカはノアを叱ります。
「ドイツ語の歌はダメ!ドイツ語もダメ!」
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新作「ポーの一族~春の夢~」は、1944年1月、第二次世界大戦時のお話です。
エドガーとアランはイギリスのウェールズ地方アングルシー島に移り住んでいます。
エドガーは心細い目をした黒髪の少女を見かけます。
彼女の名はブランカ。16歳。弟のノアと共に、母の姉ザブリナとその夫オットマーの暮らす家に住んでいます。
当時イギリスとドイツは戦争をしており、リヴァプールから昨年移り住んだオットマーたちは、ドイツから来た敵対国民と町の人に言われていました。
それを知り、ブランカが気になるエドガー。
アランは相変わらずワガママですが、近頃異様に眠くなってしまうことがあり、エドガーの血を分け与えられながら眠りについていました。
2月1日、ブランカは従姉のマージと「ブリギッドの日」のお祝いでお菓子を作ります。
夜に服を戸口に出しておくと、女神ブリギッドが触れ、その服を家に飾っておくと浄化されると言われているそうです。
息子を5歳で亡くしたマージは迷信深い女性でした。
しかしお菓子を作っている最中に大騒ぎをするノア。
ノアは多動性障害のような子供で、落ち着きが無く騒いでばかりいる子供です。
オットマーの妹のベスがノアを連れて出かけて行ったのですが、目を話した隙にノアはエドガーたちの家にやってきます。
エドガーとアランがドイツ語のシューベルトの「春の夢」のレコードをかけていたところ、
「ここ、僕の家?」
とノアが訪ねて来たのです。ノアはドイツ語で語りかけてきました。
しばらくしてノアを探しに来たブランカは、エドガーと出会います。
そして、ノアを見つけてくれたお礼に、とエドガーとアランをオットマーの家に招待しました。
オットマーは病気でかなりやつれている男性です。
挨拶をしているときに、マージが出来上がったジャガイモの粉で作ったクレープを運んで来ました。
お菓子に喜び、ドイツ語の歌をうたいだしたノア。
慌ててブランカはノアを叱ります。
「ドイツ語の歌はダメ!ドイツ語もダメ!」
ブランカは、エドガーが自宅でノアにシューベルトを聞かせたと知り怒りました。
オットマーは優しく「私もシューベルトは好きだよ」と話していたのですが、急に咳き込んで倒れてしまいます。
オットマーが目を覚ましたとき、ベッドの脇にはオットマーの母がリヴァプールから駆けつけていました。
そこにノアが「幸運のお花!」とスノードロップを撒き散らします。
騒ぐノアを止めて謝るブランカに、
「スノードロップね。死者の花ともいうのよ」
とオットマーの母は静かに言いました。
オットマーの母は堅苦しい人で、マージは嫌っていました。
オットマーの具合が良くないのでは…と心配するブランカに、マージは
「大丈夫よ。私の子供の服が守ってくれるわ。あなたの服は?」と尋ねるのですが、実はブランカの服は使用人の男性が盗み、密かにその服を抱きしめていました…。
「幸運の花」のはずのスノードロップを摘みながら、ブランカはオットマーが死ぬのではないかと怯えていました。
物思いに耽りながら花を摘むうち、ブランカはエドガーたちの家の前まで来てしまいました。
そして、家から聞こえてくるシューベルトに
「止めて!」と乗り込んでしまいます。
エドガーが
「何故ドイツ人なのにドイツ語を話さないの?
きみのママはよくこの歌を家で歌っていたんだね。
きみの一家はシューベルトが好きだった、音楽が好きだった」
と静かに語りかけると、ブランカは泣きながらシューベルトの愛の歌「春の夢」を歌い出しました。
そして、一緒に歌い出したエドガーは、そのままブランカにキスをします。
驚いて意識を失うブランカ。それを階段の上から見ているアラン。
目を覚ましたブランカは、家族の話を始めました。
ハンブルグに住んでいた頃、ブランカの父は楽器の製作と修理の工房をやっていて、母はチェロの奏者でした。
裕福で音楽に囲まれて幸せに暮らしていたのですが、1938年11月9日の「水晶の夜」にユダヤ人の商店街がナチスに襲われ、全てを奪われてしまったのです。
ブランカの家族はユダヤ人だったのです。
オランダのハーグにいる親戚を頼って一家は引っ越しますが、安全のためにブランカとノアは両親より先にオットマーの家に移り住んだのでした。
その後イギリスとドイツの戦争が始まり、オットマーの妻でありブランカの叔母であるザブリナは、看護師としてドーバーに行ってしまいました。
ずっと続く戦争を憎んでいるブランカ。両親からの手紙も今は途絶えています。そして、ブランカはドイツのことも憎んでいました。
ひとしきり語った後、我に返ったブランカは慌てて席を立ちます。
「きみは怒っている。この戦争を」
と語るエドガーに
「あたし、今の世界中を怒っているの!こんな世界大っきらい!」
と思わず叫んでしまうブランカ。
そしてブランカは本心を聞いてくれたエドガーに好意を寄せていることに気付きます。
エドガーはブランカのことを想いながら
「きみはぼくの春の夢だ」
とつぶやきました。
以降、今冬発売の月刊フラワーズに続きます。
エドガーに恋の予感と、またアランが嫉妬でピリピリしそうな感じですね。
しかし、要所要所に以前のような魅惑的なキーワードが沢山出てきて、海外の暮らしに憧れてしまいます!
昔の少女漫画で語られるヨーロッパってホントステキですもんね。
そして今回は戦争をテーマにしているところも大きいな、と思いました。
萩尾望都さんは原発に関しても何話も書いていますね。
なのはな新装版 [ 萩尾望都 ]
次号が待ち遠しいです!
粗筋はネタバレしましたが、とはいえやはり萩尾望都さんの絵で読んでこそ!です!
月刊フラワーズ7月号を買いそびれた方は、ぜひ電子書籍版で買ってみてくださいませ!
オットマーは優しく「私もシューベルトは好きだよ」と話していたのですが、急に咳き込んで倒れてしまいます。
オットマーが目を覚ましたとき、ベッドの脇にはオットマーの母がリヴァプールから駆けつけていました。
そこにノアが「幸運のお花!」とスノードロップを撒き散らします。
騒ぐノアを止めて謝るブランカに、
「スノードロップね。死者の花ともいうのよ」
とオットマーの母は静かに言いました。
オットマーの母は堅苦しい人で、マージは嫌っていました。
オットマーの具合が良くないのでは…と心配するブランカに、マージは
「大丈夫よ。私の子供の服が守ってくれるわ。あなたの服は?」と尋ねるのですが、実はブランカの服は使用人の男性が盗み、密かにその服を抱きしめていました…。
「幸運の花」のはずのスノードロップを摘みながら、ブランカはオットマーが死ぬのではないかと怯えていました。
物思いに耽りながら花を摘むうち、ブランカはエドガーたちの家の前まで来てしまいました。
そして、家から聞こえてくるシューベルトに
「止めて!」と乗り込んでしまいます。
エドガーが
「何故ドイツ人なのにドイツ語を話さないの?
きみのママはよくこの歌を家で歌っていたんだね。
きみの一家はシューベルトが好きだった、音楽が好きだった」
と静かに語りかけると、ブランカは泣きながらシューベルトの愛の歌「春の夢」を歌い出しました。
そして、一緒に歌い出したエドガーは、そのままブランカにキスをします。
驚いて意識を失うブランカ。それを階段の上から見ているアラン。
目を覚ましたブランカは、家族の話を始めました。
ハンブルグに住んでいた頃、ブランカの父は楽器の製作と修理の工房をやっていて、母はチェロの奏者でした。
裕福で音楽に囲まれて幸せに暮らしていたのですが、1938年11月9日の「水晶の夜」にユダヤ人の商店街がナチスに襲われ、全てを奪われてしまったのです。
ブランカの家族はユダヤ人だったのです。
オランダのハーグにいる親戚を頼って一家は引っ越しますが、安全のためにブランカとノアは両親より先にオットマーの家に移り住んだのでした。
その後イギリスとドイツの戦争が始まり、オットマーの妻でありブランカの叔母であるザブリナは、看護師としてドーバーに行ってしまいました。
ずっと続く戦争を憎んでいるブランカ。両親からの手紙も今は途絶えています。そして、ブランカはドイツのことも憎んでいました。
ひとしきり語った後、我に返ったブランカは慌てて席を立ちます。
「きみは怒っている。この戦争を」
と語るエドガーに
「あたし、今の世界中を怒っているの!こんな世界大っきらい!」
と思わず叫んでしまうブランカ。
そしてブランカは本心を聞いてくれたエドガーに好意を寄せていることに気付きます。
エドガーはブランカのことを想いながら
「きみはぼくの春の夢だ」
とつぶやきました。
以降、今冬発売の月刊フラワーズに続きます。
エドガーに恋の予感と、またアランが嫉妬でピリピリしそうな感じですね。
しかし、要所要所に以前のような魅惑的なキーワードが沢山出てきて、海外の暮らしに憧れてしまいます!
昔の少女漫画で語られるヨーロッパってホントステキですもんね。
そして今回は戦争をテーマにしているところも大きいな、と思いました。
萩尾望都さんは原発に関しても何話も書いていますね。
なのはな新装版 [ 萩尾望都 ]
次号が待ち遠しいです!
粗筋はネタバレしましたが、とはいえやはり萩尾望都さんの絵で読んでこそ!です!
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