都内在住40代独身女性ならではの、オタ活&仕事のストレス&アンチエイジングのことなど

#なつロス #なつぞらロス は生まれない、のか?

何度か脱落しかけながらも、「なつぞら」を観続けてきました。

来週の9/28で最終回。

ヤフコメなどでは「まんぷくロスはあったけど、なつロスは無いな」と言われています。

最終回に向けて視聴率が落ちていると言われていますが、それは吉沢亮演じる天陽くんが亡くなったからかな?

結局、北海道の大自然と、草刈正雄のジイちゃん、気が強いけど優しい夕美子(演じる福地桃子は哀川翔の次女)、天陽くんは人気だったけど

なつが恵まれ過ぎ、色々うまく行き過ぎ、アニメーションへの愛が感じられないのに仕事出来るキャラなことに違和感、老けメイクをしないで1人若々しいままで違和感

などなど、広瀬すず演じる主人公なつには、厳しい声が多かったです。

マスコミもそれを分かってか、次作「スカーレット」の主人公戸田恵梨香に広瀬すずがバトンタッチする会のニュースには

「私でも大丈夫だったから、大丈夫。

戸田恵梨香さんにも支えてくれる人がいたら良いな。

演じる楽しさを感じて欲しい」


等々、「え?それ先輩女優に言っちゃう?」という上から目線発言が取り上げられてしまっていました…

広瀬すずって、どうしてもこういう言動が取り上げられがち、なのに監督たちからは人気。

「すごく美形だと思うけど、表情が乏しい」

とネット民が言うことさえ嫉妬扱い。


ところで、「高畑勲展」があまりに素晴らしかったので、先日2回目に行ってきました。

1回目は1人で行ったのですが、2回目は3人で行ったため、膨大な資料を手分けして見ることが出来、1回目では気付かなかったことがたくさんあったので良かったです。

なつのモデル奥山玲子さんと、旦那さんの小田部羊一さんの絵も何点も展示されていました。

ドラマ上の旦那さんのモデルは高畑勲ですが、実際の旦那さんは同じアニメーターの小田部羊一さんと、あくまでもヒントというか参考だったようですね。

小田部さんの絵は宮崎駿のような感じもあり、めちゃくちゃ上手かったです!

奥山さんの絵は素朴な可愛い感じでした。

「なつぞら」の中では『神をつかんだ少年クリフ』(多分モデルは「太陽の王子 ホルスの大冒険」のヒルダ)の絵のコンペで、なつの描いた絵が採用されるシーンがありましたが、この時の奥山さんの絵も展示されていました。

実際には他の方の絵が採用されています。
高畑勲展で改めて当時のアニメーション制作現場資料を見ると

「あ、これ『なつぞら』でも出てたシーンだ!」

と思うところはたくさんあったけれど、かなりなつに都合よく物語が作られていたことがよく分かりました。

北海道編、家族との絆など盛り込みたいことがたくさんあったのだろうと思いますが、「まんぷく」との大きな違いは「最終目標がどこなのか分からないこと」。

まんぷくは「人々を食で幸せにしたい」というチキンラーメン開発までの物語だった上に、家族間のやり取りがコミカルに描かれたり、戦後の理不尽さが描かれていました。

一方「なつぞら」は、「家族って良いよね」という人との関わりに焦点を当てている。

ので、アニメーションのお話は唐突で、そしてなつが制作に苦悩する葛藤はあまりありませんでした。

気付いたら皆んなが笑顔でフォローしてくれていて、なつは不満を口にするばかり…

もちろん別の作品なので「なつぞら」と「まんぷく」を比較する必要はありませんが、脇役目当てで時々観る程度で良いかな、という朝ドラになっていたかなぁとも思います。

それでも全話通して観たことで、とにかく草刈正雄のジイちゃんが素敵だった!

オープニングのアニメは、あのジイちゃんをモデルにした物語の断片だったのか!

と気付けたことは、とても良かったと思います。


今更言ってもなんなんですが、なつをアニメーターとして描いた必然性が弱くなったのは残念でした。

なら染谷将太が演じた、宮崎駿の物語が観たかった…

また、奥山さんをモデルにしたのであれば、「なつの描く絵は素朴で可愛い」というような、絵の特徴を出した方が、視聴者もなつが本当に絵が好きだということが伝わった気がします。

ドラマ内では動きとか表情のことを話すシーンは少しあったけど、絵のタッチについて話すシーンは無かったから、なんだか

「誰でも同じキャラが描ける」

みたいに見えてたかな。

アニメーションって、北海道やジイちゃんへの想いだけで作れるものでは無いし…


今「なつロス」「なつぞらロス」で検索しても、あまりヒットしません。

少しでてくるのは、役者さんのファンの声だけ。

「天陽ロス」はたくさんありますけどね…

しかしそれでも、「わろてんか」や「べっぴんさん」や「とと姉ちゃん」に比べたら、話題性のあった朝ドラだったと思います。

「とと姉ちゃん」は…ちゃんと「暮しの手帖」について語って欲しかった…

結局こういう、働く女性をテーマにしたドラマでは、要素を盛り込みすぎると微妙になりやすいのかも?

「あさが来た」はあさの人生に焦点をしっかり絞っていたから、面白かったのにな。

さて次の「スカーレット」はどうなるかな?

意外と時計がわりに観るには丁度良い時間のため、毎朝観るのが楽しみになる朝ドラとなってくれることに期待!です。

「なつぞら」は最終回、きっと感動で終わると思うけど…でも予定調和な感じなんだろうな…
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