都内在住40代独身女性ならではの、オタ活&仕事のストレス&アンチエイジングのことなど

「ひよっこ」は結局、視聴者に何を伝えたかったのか?

土曜日は目覚ましをかけないので、最終回の「ひよっこ」は観られないと思っていました。

土曜日の放送はほぼ全て観ていないし、最終回のネタバレを先に読んでしまっていたので、まぁ良いかと思っていたのですが、何故か8時丁度に目が覚めました。

いつもなら10時頃起きるのに、本能で「ひよっこ最終回を観たい」と思っていたようです。

こういうタイミングには従います。

そして、最終回を観て少し泣きました。


「ひよっこ」は田舎から東京に出稼ぎに出た女の子の成長物語、というのが簡単なあらすじなのかもしれません。

しかしそんな短文で想像する内容と、実際の内容は違っていました。

主人公のみねこは、とても人間関係に恵まれた幸福な女の子で、大きな試練はほとんどありませんでした。

父親が突然失踪し、代わりに東京の工場で働くことになったけれど、不況で工場が閉鎖になる、とか
初めて出来た大好きな恋人と、家庭の事情で別れることになる、
という試練はありましたが、みねこはいつも周囲の人に励まされ、助けられ、笑って過ごしていました。


「ひよっこ」の大きな魅力は、登場人物たちの楽しい優しい会話、
その中に不意に現れる戦時中の悲しさ、
ナレーションなど演出の面白さが挙げられます。

「明日はどうなるんだろう?」

というワクワク感では無く、

「朝から楽しい優しい会話を観たい」

というホッコリした楽しさがあり、毎朝観ていましたが、本当に良かったです。


これまで「あまちゃん」と「あさがきた」が私が楽しく観ていた朝ドラです。

「とと姉ちゃん」「べっぴんさん」は意地悪な登場人物に苛立つシーンが多く、ストーリーに中弛みを感じることが多々ありましたが、「ひよっこ」はストーリーより会話が良かったので気になりませんでした。

世津子と父親が同居していたのは安易だ、と言う方々もいたようですが、確かに読める展開だったけど、私は気になりません。

しかし全話見終えてから

「で、何が言いたかったドラマだろう?」

と振り返り、考えてみると、とてもフワフワしています。


大きなメッセージは、宗男おじさんの

「戦争中は辛かったけど、今笑って過ごすことが見返すことになるんだ。

俺は笑って生きてやる!」

という前向きな言葉だと思われます。

どんなに辛いことがあっても、笑って、人に優しくして、優しくされて生きていくのが幸せ。

実際には、みねこほど恵まれた幸福な女の子は、そうそういません。

みねこが特に気を遣って頑張らなくても、出会う人たちみんなが優しくて親切で、だからこそ笑って過ごすみねこを皆んなが好きになる、という、プラスがプラスを呼ぶ環境なんて、ほぼありませんからね。
でも、朝ドラで毎朝優しい人たちの楽しい会話を観ることで、朝から元気がもらえました。

それってすごく良いんです!

「あまちゃん」も「あさがきた」もそうでしたが、「平日の朝に起きる楽しみが出来る」って有り難いのです。

それでも後半は、独身の私には少し悲しかったです。

女性たちの恋が次々に実り、大好きな男性に愛されている姿を見て

「やっぱり、女の幸せは好きな男性に愛されることなんだな」

とつくづく思わされ、それを手に入れられなかった自分に落ち込みました…


「ひよっこ」の女性たちは、妥協もせず、計算もせず、純粋に好きになった男性たちと結ばれていきました。

早苗さんなんて、ずーっと何年も、5年以上待ち続けた男性が迎えに来ましたしね。

美人や可愛い子は正義だな!

さゆり(米子)は平凡なちょい可愛くない子設定だったけど、可愛かったしな!

若いっていいねって言いたいけど、愛子さんも恋が実ったしさー。

女から惚れられたら付き合ってくれる、なんてこと、男はそうそうしてくれないのが現実なのにー。


そんな風にも思ったけど、最後の「涙くんさよなら」と、みねこの「みんな、がんばっぺ!」を聞き、やっぱり「がんばろ!」と思えました。

「現実にはありえなーい」

なんて不満を言うより、笑って生きた方がいい!

そして「ひよっこ」の良かったところは、偽善者や前向きの押し売りではなく、ちょっとふざけて笑っておどけながら、でも優しく笑って過ごす「日常」を描いていたところでした。

優しい人たちと触れ合って、優しくなりたい。

さーて、次の朝ドラ「わろてんか」はどうかな?

私の予想では、ちょっとウザくて面倒くさそうなドラマだけど、イケメンが出るから観るってなりそうな気がしますが…

イケメンだけじゃなく脚本も面白いと良いなぁ。
関連記事