#エイフォー 八木勇征ファンの最終回感想~多様性のフリして反ポリコレドラマだった?

2023年09月13日
八木勇征 0

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八木勇征目当てで観ていたドラマ「18/40~ふたりなら夢も恋も~」ですが、いやぁ…モヤモヤします。

八木勇征が演じていた康ちゃんが最終回に出てない!とか、そういうファン目線だけでなく、とにかくドラマのテーマ自体がブレていたなぁ。

今のところ、八木勇征のクランクアップ写真は投稿されていず、最後はこの養育費のためにバイトしている厨房での笑顔写真のみになっていますね。



康ちゃんの両親役の2人と、主演たち4人のクランクアップ写真は投稿されているのにねぇ。

もちろん、年取ってチョロくなった私は、出産シーンの安田顕の芝居、元カレの康ちゃんがお宮参りの後に涙を流すシーンでは、もらい泣きしました。

ただ、泣けるドラマが良い作品かと言うと、「動物が出てたらそれだけで癒される」くらいのものであり、ストーリー全体としての評価とは違うベクトルになります。

元美大生として観ていても「?」と思う部分が色々ありました。

でもそれ以外に、なーんか変だなぁ…というシコリが残り、それが何なのか考えた結果

「コレ、結局美人で優秀な女性が、男性達に好かれ、友達や家族からもサポートされ、幸せになるストーリーであって、多様性や男女平等というよりも『女に完璧を求め過ぎ』系の反ポリコレドラマだったのでは⁉︎」

という気持ちになっているんです。

美人で優秀な女性が幸せになること自体には、当然のことだから嫉妬や僻みはありません。

にしても、男たちが反して弱いというか、頼り無いというか、何でも女性中心で物事を考えて動き過ぎ!

そもそも、メインのカップル2人がお互いのどこに惹かれ合ったのか?が唐突過ぎる。

結局、深田恭子も福原遥も美人だから、だよね?

で、夢を諦めた過去のある加瀬さんは、初対面で恋した瞳子を追って金沢から東京に職場を変え、瞳子が金沢に戻ると決めたらついて行く。

ダンサーを夢見る祐馬は、育児も仕事への夢も諦めない有栖に惹かれ、自分も夢追い人となる。

最終回では5年後の時点で「ダンス動画がSNSでバズる」というのが成功のように描かれてましたが、いやいやいや…そこ目標じゃなくない?

八木勇征ファンとしてFANTASTICSのパフォーマーのダンスを観るようになった身からすると、世界さんみたいに海外で賞獲ったり、振付したり、ライブで踊ったりするのが成功の一例なのでは…と思うのですが。



元カレ康ちゃんの母親もキツかったけど、瞳子の母親といい、自分の子供が1番可愛いのは仕方ない。

で、それに子供達も従う。

有栖の父親は消防士の割に、頻繁に料理を作っては娘の元に通いまくる。

康ちゃんは、有栖に復縁を断られた後も、とにかく養育費の為に働き続ける。

プロデューサーのインタビューを読むと、今後も節目のタイミングでは元カレ親子は偶には海に会わせてもらえると匂わせたかったようです。

今後はどんな出会いがあっても「実は元カノとの間に子供がいて、認知はしてるけど結婚は断られた。妊娠発覚時に逃げた自分が悪いから、養育費を払ってる」と説明していくんでしょうね。

瞳子と有栖は夢を叶え、好きな人と結婚して、仕事も順調で、家族とも仲良しでハッピー!

…私が思うポリコレって「男女平等」であって「女性優遇」じゃないんですよ…

女のために男が我慢したり合わせるのは、平等ではないのでは?

昨今のポリコレ的には「男も弱音を吐いて良い。強く賢くあろうとプレッシャーを背負わなくて良い」というのもあります。

ただ「長男だから」とか「男だから」というのが全て悪いか?と言うと、親がある程度レールを敷いてくれているから頑張れるタイプもいる。

これは女性でも言えることでしょう。

人それぞれ強さや弱さの基準は違い、時代によって変化もする。

私は男でも女でも「ココは尊敬出来るな」「ココが自分より優れていて頼れるな」「ココは趣味が合って楽しい」「コレに関しては私の方が得意」というののバランスが合う相手が人として好き。

このドラマの1番モヤモヤしたところは、テーマの「歳の離れた女性達のシスターフッド」の理由が曖昧だったところです。

瞳子は、有栖のお陰で海と過ごせたことを幸せに思っている。

有栖は金銭的にも体力的にも精神的にも仕事への夢でも、瞳子に頼って過ごせた。

2人の絆は赤ちゃんの海くんありき。

実は生前の有栖の母親と瞳子は知り合いだった、が奇跡のように語られていましたが、それなりに狭い業界だから繋がることはあったでしょう。

美術系なんて、知り合いの知り合いは結構繋がるものですし。

でも美術って各々好みも分かれるものだし、それぞれ自論もあるし、「こういうのが好み」というのが合致する人と出会えることはそこまで多くはない。

そういう意味で瞳子と有栖は気が合っていたからと言うと…ちょっとそれは浅かったかなぁ。

子供で繋がる関係なら、最後は子供向けのアート企画でアイデアを出し合う、とかもアリだったのかな?

それは、配偶者の男性達とは共感しきれない部分で、だからこそ繋がり合えてた、という設定だったのかもしれません。

加瀬さんも祐馬もアート自体には無関心ではなく、好きな女性が頑張ってるのを応援したいと思ってる。

金銭的には、瞳子と有栖がメインで稼いでいくのかな?

ま、有栖は康ちゃんからの養育費もあるしね。

妊娠発覚時に母親に対話を任せ、「子供は堕ろす。もう連絡しないで」と言っていたのを信じてしまった康ちゃんは、この最初に逃げたことを決して許されない。
賛否というより否を多く見かけましたが、康ちゃんの母親が「海を引き取っても良い」と言ったこと、私はそこまで酷いと思いません。

まだ息子はこれから他の女性と子供を作る可能性が高い。

その時に「既に孫はいます」と引き取っている孫を見せる男側の親という設定は、ほぼ見たことが無いんですよね。

既に息子が他界していて、その忘形見に…ならあるけど。

結婚していて、初孫の男を離縁した妻に渡さない、というのは大昔のお金持ちの設定ドラマとかなら割とあるかも。

でも今の時代で、それはあまり聞かないかな。

戦後直ぐ、私の叔母は祖父方に引き取られたそうです。

結局後妻だった私の祖母と折り合いが悪く、早々に就職で家を出てしまったとか。

で、疎遠だったけど腹違いの弟である父が自分の結婚式に姉を呼び、以降も姉弟としての関係を続けたようで、私も数回その叔母とは会いました。

叔母は成人後に実の母と連絡は取らなかったそうです。

理由は「不幸だった場合に、頼ってこられたら困るから」だったとか…

昔はそういう、跡取りとか金銭的な理由で、子供をどちらが引き取るか、もあったんでしょうね。

今は母親が離婚後も子供を育てるのが主流のイメージな気がします。

FANTASTICSでは八木勇征だけでなく、他にも2人母子家庭育ちのメンバーがいますが、父親の話は出てきません。

八木勇征がブレイクするキッカケとなったドラマ「美しい彼」でも、清居は母子家庭で育ち、母の再婚相手との間にいる弟妹に居場所を取られた孤独感を抱え、その承認欲求で「キング」と崇めて見つめてくる平良と恋に落ちていましたが…




もしかしたら海くんも、いずれ美形の康ちゃん似に育ち、家族の中で自分だけ似ていないことに悩むかな?

あまり身近に多いケースでは無いけど、漫画家の安彦麻理絵の娘さんは、その後両親共に再婚してどちらも兄弟がいて(元夫の再婚相手も漫画家の南Q太)、双方の家を行き来する様子が話題になったことがありました。

南Q太の元旦那さん枡野浩一が、自分との間の子供、新しい旦那さんとの間の子供、連れ子の安彦麻理絵の娘のことで色々とSNSで不満を書いたのが理由でしたが…


今日も夫婦やってます

一見ドラマはハッピーエンドで終わったけど、海くんは今後色々と悩むでしょうね…

本当のお父さんが妊娠発覚時に逃げたこと、一緒に暮らすお父さんは夢追い人なこと、とか。

もちろん、血が繋がってるから子供のため、というだけで有栖がもう冷めた康ちゃんとやり直す必要は無いけど。

3家の祖父母がそれぞれ可愛がって愛情を注ぐなら、「ま、そういう家もあるだろう」と幸せに思うかもしれない。

あくまでも、有栖が仕事で成功し続けることが前提の空想ですが。

色んな価値観やケースがあるから、コレが正解、は一つじゃない。

それが多様性だと思うけど、このドラマはその多様性を詰め込みまくり、それが全て有栖が恵まれる環境を作り上げていっていたので

「舞いあがれ!」の2次創作かな?

と思っちゃいました。

福原遥くらい可愛ければ、皆んな大事にしたくなるよねー。

あと少子化だから、赤ちゃんは皆んなで大事にするよねー。

子供のために母親は水商売、なんて設定はもう古い。

リアルをドラマに求めているわけじゃないけど、「美人が恋も仕事も頑張る!」は、私の世代はもうドラマや創作物でたくさん見てきてるのよ…

有栖の友達がアセクシュアルかアロマンティック・アセクシュアルだかの設定も盛り込まれていたり、瞳子の友達が不妊治療を諦めたり、と、本来ならそれだけでテーマになりそうな話がふんだんに盛り込まれていて、もう何がテーマだったか分からないくらい登場人物が多かったな。

だから、どの悩みも触りだけ話して「ふーん、そっか、応援してるね」的な浅さで次のエピソードへ移る。

視聴者は、その中で興味持った部分だけに共感すれば良い。

全体的な脚本のレベルで言えば、昨今のアニメの方がテーマがしっかり練られているものが多い気がします。

月9もめちゃくちゃだけど、「所詮21~22時台のドラマを観る視聴者は、こんなもんで良いでしょ」感が強くなってる?

深夜枠の方が、ドラマ好きが楽しめる作品多いし。

八木勇征目当てで観ていたから、まぁもう彼のビジュアルは良かったし、番宣の写真は内容関係なく楽しそうだったから、それを見られて良かった、と思うしかありません。

ただのクズじゃない、可哀想な役を演じ切ってくれていました…

画家やイラストレーターとして大成するかどうか分からないけど、無難にありえる方向性としては、大学卒業後は広告代理店に勤務とかなのかなー。

最終回では、海くんのために渡したおもちゃで連想させられるだけの存在になっちゃってましたが、彼の今後は本当に大変だと思う…

ポリコレ自体は私は良いことだと思う、けど、「女は外見も実力も社交性も優れていなければ、男女平等を実現できない」というのも、それはそれでプレッシャーじゃないかなと私は思っています。

そういう女性が評価されない、それが性別のせい、というのはダメだと思う。

事情のあるシングルマザーが周囲から助けを得られ、社会に貢献できる子供を育て上げていける社会にするのは大事だと思う。

ただ、男は女より優れている、という前提なのも変だけど、女より劣っているという前提もなんだかモヤる…

そこを強調し過ぎると、それはそれで反ポリコレなんじゃない?と私は思ってしまうんです。

で、最終的にシスターフッドの絆は「子供」。

瞳子と親友は「子供がいない」という40代女性の気持ちを共感し合う仲。

うーん…極端が過ぎるよ!

女性が頑張るドラマや映画はもうたくさんあるし、男女平等の物語もたくさんあるから、個人的には「どーせ2人共キャッチコピー通りに恋も仕事もうまくいく設定なんでしょ?」と想像出来ていた通りに終わってしまったことには、ちょっとがっかりでした。

八木勇征、次はもうちょっと脚本が面白いドラマに出て欲しいなぁと思います…
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