八木勇征の映画「イチケイのカラス」出演ネタバレ感想~チョイ役好青年が意外な展開

2023年08月23日
八木勇征 0

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「イチケイのカラス」は、ドラマ版の時は新田真剣佑にハマっていたので観ていました。

お調子者のイケメンで、黒木華が演じる坂間千鶴に憧れているような青年役、でしたね。

が、その後映画版が情報解禁になった時、新田真剣佑の名前はありませんでした。

その頃既にトップコートは辞めていて、ドラマとかもほぼ出ていなかったような?

「イチケイのカラス」は原作と性別を改変していたので、「竹野内豊と黒木華の恋愛展開にでもするつもり?」とドラマ放送前は訝しんでいましたが、杞憂でしたね。

原作と性別改変ドラマ「イチケイのカラス」、黒木華は竹野内豊or真剣佑の恋愛ヒロイン?

原作と性別改変ドラマ「イチケイのカラス」、黒木華は竹野内豊or真剣佑の恋愛ヒロイン?

新田真剣佑が出演する、と噂されていた2021年4月ドラマ「イチケイのカラス」が、正式に発表されました。【『イチケイのカラス』】竹野内豊が11年ぶり月9主演!クセあり刑事裁判官に!黒木華は月9初出演で堅物エリート裁判官役 爽快リーガルエンターテインメント誕生! https://t.co/IOklj4hqAS— フジテレビ (@fujitv) November 29, 2020 現時点では真剣佑の名前は出ていませんが、竹野内豊と黒木華が出ていることは記事通...



何ていうか、キムタクの「HERO」っぽいノリはあったけど、可もなく不可もなくなドラマだった記憶があります。

なので映画「イチケイのカラス」は観なくても良いかな~とスルーしていたのですが、今は八木勇征にハマっているため、じゃあどんな役だか観てみたい!と思っていました。

でも円盤を買うほどじゃない…


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と思っていたら、やっとU-NEXTでレンタル出来るようになったので、早速視聴!

映画 イチケイのカラス

事前にサイトを見て、和菓子屋の青年で、坂間千鶴に憧れているというような説明は読んでいました。

だから、真剣佑の代わりに若いイケメンとして起用したのかな?と思ったくらい。



植木幸太郎という28歳の和菓子屋で働く青年役で、お調子者というのは確かにその通りのキャラでしたが、中盤からの展開にびっくりしました…

確かに、キーマンになる役でもある、と本人がどこかで語っていたのを読んだ気がします。

髪色を見ると、タイミング的には「美しい彼」でブレイクした後に撮影をしているため、チョイ役だけど一応有名人がたくさん出る作品の中の1人として起用されたっぽいですね。



映画の内容自体より、庵野秀明とか宮藤官九郎とか、脇役が豪華でビックリしましたね。

ストーリー自体は、予想していた以上に重かったし、救いのない話でした…

岡山県の田舎町で2年間の研修として弁護士をしている坂間千鶴が、仕事が全然無い、と思っていたのに、街の工場で汚染被害が出ていることに気付き、それに起因した他の事件も絡み合っていくのを入間みちおと紐解いていきます。

八木勇征が演じる植木幸太郎は、坂間千鶴が間借りしている弁護士事務所(本屋の2階)のお向かいにある和菓子屋で働いていて、本屋のご主人(宮藤官九郎)とその奥さん(吉田羊)とも仲良し。

で、坂間千鶴と会うとニコニコと笑顔でお団子を渡し、更に「おまけだよ」と追加のお団子もくれちゃって、アピール全開!

でも、坂間千鶴たちが工場による汚染物質の説明会を開いた時に、彼は真っ先に「仕事があるんで、帰って良いですか?」と言って会場を立ち去ってしまったため、アレ?と思いました。

その後も、事務所に駆け込む坂間千鶴を見かけたら笑顔で声をかけようとするけど、間に合わなくて残念そうな顔をしていたから、ここまでスッカリ

「八木勇征は、黒木華に片思いしている青年役なんだよね」

と思い込んでいたんです。

細かいネタバレは割愛しますが、その後息子の健康被害を訴えて相談していた男性の自宅は石を投げ込まれて嫌がらせを受け、坂間千鶴の自宅アパートも放火されてしまいます。

斎藤工が演じる月本は、良いように坂間千鶴を利用して工場からお金をもらっただけの実は嫌な奴だったかと思いきや、事件の真相に気付いていたがために殺されてしまいました。

落ち込む坂間千鶴を見ながら、いつものようにノラクラしていた入間みちおは他の事件との関連性を見抜いていきます。

そうこうしていたら、坂間千鶴の自宅アパート放火犯が捕まりました。

警察からかかってきた報告の電話をスマホで聞きながら横を走るパトカーを見た坂間千鶴は、犯人は八木勇征が演じている植木幸太郎と聞き、すれ違うそのパトカーの後部座席に乗っている彼と目が合います。

その時の八木勇征の表情は、最初は冷たいような、無表情なようなものだったけれど、それでもまた前を向いた時の顔には後悔のような、苦しそうな気持ちが少し浮かんでいるように見えました。

ここから法廷の場でどんどんと絡み合う事件が繋がっていきます。

ずっと坂間千鶴に優しかった吉田羊が演じる医師も、その旦那さんも、工場の人も、工場の弁護士も、映画冒頭に船の事故で亡くなった男性(津田健次郎)も、子供の頃からの幼馴染。

そして「工場があるお陰で、この街の人達は生活が出来ている。なのに安全基準が変わったせいで、このままだと工場を閉鎖しなくてはいけなくなった。それでは町民たちが暮らしていけなくなるから、多少誰かに健康被害が出ても、まちの存続のために健康被害を隠蔽しよう」と、皆が結束していたことを突き止めます。

それまで優しい良い人だと思ってたのに、皆んな敵側だったなんて…

ちなみにこの事件の更に裏側には、防衛大臣が国民に隠していたものの話も混ざっていました。

ちょっともうそこまで絡みすぎるとよく分からない…
正直、八木勇征の出番自体はとても少ないです。

お店の前で働いているところが2回と、説明会に来ていたところと、逮捕されるところだけ。


私がとても残念だと思ったのは、何故彼が坂間千鶴のアパートを放火したのか?についての説明が無かったこと。

もちろん、彼も町の皆んなと隠蔽に関わっていたから、なのでしょう。

なら彼女がそれを調べていると分かっていた時にも、姿を見かけたら嬉しそうに微笑みかけようとしていたんでしょうか?

そのくらいの気持ちがあったのに、自宅アパートに放火をするって余っ程な状況ですよね。

それが彼の個人判断なのか、誰かの指示なのか?が分からないんです。

最後に裁判シーンが出てくるかと思ったけど、それも無し。

どのくらい求刑されたかも分かりません。

坂間千鶴がラスト「この街の全ての人が求めるなら、皆んなの弁護をする」という旨のことを言っていましたが、彼女は被害者でもあるため、この放火には関われないのでは?

八木勇征の役が単なるサイコパスなら分かるんですが、どうもそこまでには見えなかったんですよね。

工場が無くなることになり、商店街の店はどんどん潰れていき、正しいことをすることで多くの人の現在を不幸にする結果となってしまうお話だったので、とても後味が悪かったなぁ…

この後こうなるから大丈夫、という明るい未来の道筋は、ハッキリとは見えませんでした。

それでも入間みちおと坂間千鶴は、法の正義のもと信念を持って働くのみ、という結末。

あ、そう言えば、新田真剣佑はドラマ時の野球の集合写真の中にだけ出ていて、クレジットにも名前がありました。

あと、八木勇征の名前には(FANTASTICS)が無かったのが意外だったかな。

これは彼自身に来たオファーなのかな?やはり。

チョイ役だけどセリフはあるし、有名な人がたくさん出る作品にはなるから、バーターでもなく役のオファーが来たのでしょうか。

オーディションで獲った役という気もしないし…

八木勇征、今は私はすごい人気だと思っているけど、まだ知らない人は知らない状態。

現時点でいきなりメインの役をやるなら、まだ深夜枠。

それでも着々と出演作を増やしている中の一つなのかな?という気がします。

映画自体、とにかく出演者が多かったですしねー。

個人的には「コレしか出ないから、それでも観たいならどうぞ」としか言えません。

物語も重いですし…

つまらなくはないけど、閉塞感がすごいから。

そして、八木勇征の演じた役も、その後の未来が明るいとは全く思えないから…

単に脅しをかけるためなら、まずはちゃんと話をしようとしたら良かったのに。

彼にとって、憧れかけている坂間千鶴とちゃんと話すより、町の人と一緒になって犯罪に手を染める方が大事なことだったのかな?

そうしたら、好きな人がこの町からいなくなるとしても…

私はそういう郷土愛が分からないから、なんとも言えません。

それでも、逮捕された後に坂間千鶴を見る目と、その後の後悔のような辛そうな表情をする八木勇征は良かった!

イケメン俳優さんって、本当に大ブレイクするまでは、割と不幸な役が多く続きがちなイメージがあります。

八木勇征自身、最近のインタビューで「自分は陰があるから朝のドラマが似合わない」と言っていましたが、そうかなぁ?どうかなぁ?

性格は思い切り脳筋だし、ご飯大好きっ子で明るい感じなのに。

でもダークな役も似合うから、こういうのを積み重ねて、またもっと良い役で演技が観られたら良いなと思いました。

多分今も朝早起きが続いてるらしいから、撮影に入っていそうですしね。

頑張れ!
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