「僕のヒーローアカデミア」は5期以後の大人キャラ(毒親話)が面白い!
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呪術廻戦にハマるまで、あまり少年マンガは興味無いタイプでした。
でも中村悠一にハマったので、彼の出演作はちょこちょこと観ていってます。
その中で後回しにしていた「僕のヒーローアカデミア」ですが、これは最初は
「うーん、よくある子供向けの少年マンガでしょ?
既にかなりの話数がアニメ化されていて、観るのダルいなぁ。
絵もそんなに好みじゃないし」
と思ってた、のに、いざ観たら面白い!
というか、わしゃがなTVの開封動画で
「こんな展開になっていくと思わなかった」
とネタバレとして語られていたのに興味を持ったんですが、いや確かにコレは後半からどんどん大人向けになっていってますね。

中村悠一演じるホークスが出始める4期あたりまでは、とりあえず…という感じで観てました。


僕のヒーローアカデミア チームアップミッション 4 (ジャンプコミックスDIGITAL)
正直、そこまではそんなに私的には面白いという程じゃなく、キャラ数多すぎてキツかったですね。
あと、女性キャラはやたらとお色気で露出が多かったり、それにワクワクしてるモブキャラがしつこく出てくるところもウザいなと思ってました。
デクに感情移入も出来ないし、幼馴染のかっちゃんは嫌なヤツだし、轟は「これリヴァイ的に人気出るイケメンキャラでしょ?」という感じ。
ちなみに私がNetflixで観始めた時は全シーズンが配信されていましたが、今は5、6期のみとなっています。
なのでAmazonプライムビデオなどで観るしかないかも。
僕のヒーローアカデミア_Amazonプライムビデオ
5期からどんどん大人キャラ達の過去が描かれたり、平和だったはずの社会が敵のヴィラン勢力に壊されていき、民衆がヒーロー達を責めていく過程のストーリーが、重くてシッカリしていて面白い!
面白い、と思う前は、とにかく子供キャラ達それぞれの説明、特訓が続くので、これは途中で振り落とされる人も多かったのでは?
私の知人は、観たり、観なかったり…を繰り返していて、むしろ「初期は子供達がわちゃわちゃしていて可愛かったのに」という印象だそうです。
でも私からすると、毒親に育てられたホークス、一見毒親のエンデバー、悪役のはずのヴィラン達の悲惨な過去の話が面白い!
勧善懲悪ではない少年マンガ、最近多いみたいですね?
ヒロアカもそんな感じで「そもそもヒーローは正しいのか?」という流れになっていってます。
最初は「ヒーローになりたいのに、個性が無いからなれない主人公が、チート級の力を手に入れる」という、いかにもな少年マンガだったのに…
また、「ワールドトリガー」ほど世界観が複雑じゃない、というか、大人数の戦い方の説明だけ延々と続くアニメより、心理面描写に焦点を当てているところが分かりやすくて私には合っています。
ワートリはもう、キャラの見分けが出来ない時が多くて…
私の推しキャラは轟焦凍(とどろき しょうと)。
イケメンだし、最初は父親のエンデバーのことを嫌っていたけど、段々とクラスメイトと仲良くなるに従って、素直で優しくてイケメンでクールな天然キャラになっていってて、これは可愛い。
精神的に追い詰められた母親から熱湯をかけられたせいで顔に火傷があり、そうなるまで母を追い詰めた父のエンデバーを憎んでいたけど、徐々に「ヒーローとしてのエンデバーはすごい。父親としては簡単には許せないけれど、過去を償っていこうとしている父親を見てみたい」と思っていくようになるとか、偉い子…
長い間会っていなかった母親にも休日お見舞いに行ったり、手紙を書いたりするようになって、それでお母さんが前向きになっていくのも良い…けど、そこまではまぁよくある設定です。
で、5期以降はこの轟の長兄である燈矢(とうや)が敵のヴィラン荼毘だと分かり、何故彼がヴィランになってしまったか、そうさせてしまったことに苦悩するエンデバーが語られていっていて、それがまぁ重い…


僕のヒーローアカデミア 36
ホークスはホークスで、実父は殺人犯で虐待してくるし、母親はその言いなり状態だし、で、幼少期が辛い…
が、ホークスの父親は正真正銘のクズだけど、母親がヴィラン勢力が自宅に来たせいで姿を消す前に「あなたを誇りに思っています」と手紙を残していたりして、改善の兆しがありましたね。
ホークスも両親を切り捨てて良いと思っていた自分を認めているし、親子だから絶対に双方に大事にし合っているとは限らない、子供側は成人後も親に対して拭えない感情が残る、というのが轟家と共に語られるところにグッときます。
そんなホークスが好きなのはエンデバー、という時点で、毒親と子供がその後関係修復できるか、できないか、の対比になっている。
轟くんの場合はやはり、優しいお姉ちゃん冬美の存在も大きいんでしょう。
エンディングのスナップショットで、小学校入学式の時の記念撮影でお母さんの影に隠れようとする甘えた末っ子状態だった轟の写真があったのも良かったですね。
でも中村悠一にハマったので、彼の出演作はちょこちょこと観ていってます。
その中で後回しにしていた「僕のヒーローアカデミア」ですが、これは最初は
「うーん、よくある子供向けの少年マンガでしょ?
既にかなりの話数がアニメ化されていて、観るのダルいなぁ。
絵もそんなに好みじゃないし」
と思ってた、のに、いざ観たら面白い!
というか、わしゃがなTVの開封動画で
「こんな展開になっていくと思わなかった」
とネタバレとして語られていたのに興味を持ったんですが、いや確かにコレは後半からどんどん大人向けになっていってますね。

中村悠一演じるホークスが出始める4期あたりまでは、とりあえず…という感じで観てました。
僕のヒーローアカデミア チームアップミッション 4 (ジャンプコミックスDIGITAL)
正直、そこまではそんなに私的には面白いという程じゃなく、キャラ数多すぎてキツかったですね。
あと、女性キャラはやたらとお色気で露出が多かったり、それにワクワクしてるモブキャラがしつこく出てくるところもウザいなと思ってました。
デクに感情移入も出来ないし、幼馴染のかっちゃんは嫌なヤツだし、轟は「これリヴァイ的に人気出るイケメンキャラでしょ?」という感じ。
ちなみに私がNetflixで観始めた時は全シーズンが配信されていましたが、今は5、6期のみとなっています。
なのでAmazonプライムビデオなどで観るしかないかも。
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5期からどんどん大人キャラ達の過去が描かれたり、平和だったはずの社会が敵のヴィラン勢力に壊されていき、民衆がヒーロー達を責めていく過程のストーリーが、重くてシッカリしていて面白い!
面白い、と思う前は、とにかく子供キャラ達それぞれの説明、特訓が続くので、これは途中で振り落とされる人も多かったのでは?
私の知人は、観たり、観なかったり…を繰り返していて、むしろ「初期は子供達がわちゃわちゃしていて可愛かったのに」という印象だそうです。
でも私からすると、毒親に育てられたホークス、一見毒親のエンデバー、悪役のはずのヴィラン達の悲惨な過去の話が面白い!
勧善懲悪ではない少年マンガ、最近多いみたいですね?
ヒロアカもそんな感じで「そもそもヒーローは正しいのか?」という流れになっていってます。
最初は「ヒーローになりたいのに、個性が無いからなれない主人公が、チート級の力を手に入れる」という、いかにもな少年マンガだったのに…
また、「ワールドトリガー」ほど世界観が複雑じゃない、というか、大人数の戦い方の説明だけ延々と続くアニメより、心理面描写に焦点を当てているところが分かりやすくて私には合っています。
ワートリはもう、キャラの見分けが出来ない時が多くて…
私の推しキャラは轟焦凍(とどろき しょうと)。
イケメンだし、最初は父親のエンデバーのことを嫌っていたけど、段々とクラスメイトと仲良くなるに従って、素直で優しくてイケメンでクールな天然キャラになっていってて、これは可愛い。
精神的に追い詰められた母親から熱湯をかけられたせいで顔に火傷があり、そうなるまで母を追い詰めた父のエンデバーを憎んでいたけど、徐々に「ヒーローとしてのエンデバーはすごい。父親としては簡単には許せないけれど、過去を償っていこうとしている父親を見てみたい」と思っていくようになるとか、偉い子…
長い間会っていなかった母親にも休日お見舞いに行ったり、手紙を書いたりするようになって、それでお母さんが前向きになっていくのも良い…けど、そこまではまぁよくある設定です。
で、5期以降はこの轟の長兄である燈矢(とうや)が敵のヴィラン荼毘だと分かり、何故彼がヴィランになってしまったか、そうさせてしまったことに苦悩するエンデバーが語られていっていて、それがまぁ重い…
僕のヒーローアカデミア 36
ホークスはホークスで、実父は殺人犯で虐待してくるし、母親はその言いなり状態だし、で、幼少期が辛い…
が、ホークスの父親は正真正銘のクズだけど、母親がヴィラン勢力が自宅に来たせいで姿を消す前に「あなたを誇りに思っています」と手紙を残していたりして、改善の兆しがありましたね。
ホークスも両親を切り捨てて良いと思っていた自分を認めているし、親子だから絶対に双方に大事にし合っているとは限らない、子供側は成人後も親に対して拭えない感情が残る、というのが轟家と共に語られるところにグッときます。
そんなホークスが好きなのはエンデバー、という時点で、毒親と子供がその後関係修復できるか、できないか、の対比になっている。
轟くんの場合はやはり、優しいお姉ちゃん冬美の存在も大きいんでしょう。
エンディングのスナップショットで、小学校入学式の時の記念撮影でお母さんの影に隠れようとする甘えた末っ子状態だった轟の写真があったのも良かったですね。
私は原作未読のままですが、最初は毒親だと思っていたエンデバーに対して、今は「本当にこの人を毒親カテゴリにして良いのか?」と思っています。
お母さんとは「個性婚」というお金で決めたお見合いであり、あくまでも「自分ではナンバーワンヒーローになれないから、子供に託すため」という理由で結婚した設定で最初は語られていましたが、初対面の時にお母さんが「キレイ」と一度言っただけの花を覚えていてお見舞いに届け続けていたり、お見合いシーンの回想でも「彼女は断れたはずなのに、結婚した」と語っていて、ちゃんと妻を愛しているらしいことが分かりました。
そして、長男の燈矢が炎を操り続けたら肉体的に危険だ、と分かったら、なんとかヒーローになる夢を諦めさせようとしていた。
それでも燈矢が一向に諦めないため、本当に無理なんだと分からせるために更に子供を作り続け、ついに目的通りの子供の焦凍が生まれた。
ただ、焦凍としては「兄と姉と遊ばせてもらえなかった、辛い特訓を受けさせられた」と思っているけど、それは燈矢が焦凍を襲おうとしたので、それを防ぐため距離を置かるという目的のためでもあった。
次男の夏男にもきちんと向き合おうとしていて、4人の子供それぞれに対しても妻に対しても、彼なりに色々思っているところがガッツリと描かれているわけですが、そう簡単にすぐ「はい、ここからは幸せ」と切り替わらないし、人はそんな簡単に気持ちを切り替えられないことはセリフでも語られています。
こういう、「人ってそんなに簡単じゃないよ」というのをセリフ化しているところが、この作品の良いところ。
例えば、アニメを初期はやらたらと梅雨ちゃんが「梅雨ちゃんて呼んで」と言うのも、口癖みたいでウザいなと思っていたんです。
そこまで毎回言わせるなら、周囲も本人の希望通りに梅雨ちゃんって呼べば良いのに、何でスルーしてるの?と。
でもこれは5期より前ですが「ちゃんとお友達になれた人には、名前で呼んでほしい」と思うようになるまでの気持ちの経緯、思ったことをストレートに言ってしまう自分の性格に葛藤していたことが分かり、そこから周囲が変わっていくところが良かったし、「なんだ、ちゃんと理由があったんだ」と思えました。
ヴィランからは「あなたに梅雨ちゃんって呼ばれたくないわ」とハッキリ言ってますしね。
こういうの、伏線とまでは言わないと思います。
今時のマンガの伏線って、ストーリー展開の話だと思うので。
だから、デクの力とかに関しては、キチンと伏線のエピソードがありながら、徐々にハッキリと説明されていって分かっていくと言えます。
ワン・フォー・オール(個性名)と、オール・フォー・ワン(ヴィラン)の話も兄弟間のことだと分かり、最終決戦になっていってますが、これが分かるのも後半。
で、過去の兄弟の会話もまた「何が正しいのか?」の問い掛けとなっていて、深い…
結局、ヒロアカの根本的なテーマには「ヒーローになりたい」という単純明快な友情ものではなく、ファンタジーでもなく、家族もテーマにしつつ時代にかなり則した展開になっているなと思いました。
元々その予定だったのか、時代に合わせて調整しているのか分かりませんが。
女の子が「私はヒロインじゃなくてヒーロー!」と言い切るセリフとかも、後半だから時代に合わせていたように思えました。
初期は「女はお色気か可愛い」で済ませるだけのつもりかと思っていたけど、基本的には「力と強い心があれば、男女の性別は無関係」となっていってますし。
相澤先生の、学生時代の友達が敵側に利用されるのも辛かった…
すごく、大人達の悩みがそれぞれシンプルなものじゃないから、
「それなら、こうすれば良かったのに」
「そんなことより、こうすべき」
みたいなことを言えないんですよね。
ヒーローがヴィランになることもあるし、ヴィランだけど周囲の対応が違えばヒーローになれただろう人もいる。
で、ヴィランになることが闇落ちなわけじゃない。
ヴィランになることで、やっと信じられる仲間が出来たと安心するキャラもいるから。
荼毘に関しては、私は本当に一言で決めつけられないなと思います。
彼のセリフで印象深かったのは
「お母さんだって加担してる」
と言って、お母さんがただエンデバーの言いなりの妻で被害者だと思わせなかったところです。
お母さんなりに、「結婚したなら、そこで笑って暮らせるよう頑張ろう」と思っていたけど、それが上手くいかなかった。
その受け身な姿勢にも問題があったんだ、と、0か100かで物事を決めつけない。
エンデバーもねぇ…ナンバーワンになりたい、と思ってしまった時点で、ヒーローとしてどうなの?とは思う。
でもこの世界では、ヒーローは職業であって、無欲で常に善意だけで生きてるわけでは無い。
だからこそ、社会が混乱した時にヒーローを廃業してしまう人たちが続出しちゃったりするし…
「鬼滅の刃」とか「呪術廻戦」とかも、敵には敵なりに事情があったりはします。
夏油とかその典型ですね。
そういうストーリーの方が、善悪を考える上でリアルに則して受け止められるのかもしれません。
実際には、ヒーロー側よりヴィラン側の考え方をしている大人が多いんじゃないかな、と思うんですよ。
ヒーローに頼れるのが当たり前、報道次第で寝返る一般市民とか、作品内だと嫌な奴らに見えるけど、実際SNSではそんな人ばかりだし。
それを「悪」と一言で片付けられたくない。
キレイゴトばかりで、正しく生きていけない。
だって、ヒーロー達も苦しんでる。
最近、強盗事件のニュースが増えていますが、私の家の近くでも起こりました。
それは、前からあったけどいちいち報道されていなかっただけ、かもしれません。
それでも、ニュースになると不安だし、怖いなとか、誰かが何かしてくれないかな?と思ってしまいます。
そういう時に「社会のせい」とか「政治家のせい」と思う人もいるし、「境界線を越えずに生きる方法は、身近な人への接し方次第かも」と思う人もいる。
子供も大人も、それぞれヒロアカで受け取れるものが変わるのかもなぁと思いました。
まぁ今更ヒロアカを語るとか、遅すぎ…
と思われるでしょうが、未読、未視聴の方も私の世代だとまだまだいる気がするので、敢えてオススメします!
まだ完結してませんけどね…
お母さんとは「個性婚」というお金で決めたお見合いであり、あくまでも「自分ではナンバーワンヒーローになれないから、子供に託すため」という理由で結婚した設定で最初は語られていましたが、初対面の時にお母さんが「キレイ」と一度言っただけの花を覚えていてお見舞いに届け続けていたり、お見合いシーンの回想でも「彼女は断れたはずなのに、結婚した」と語っていて、ちゃんと妻を愛しているらしいことが分かりました。
そして、長男の燈矢が炎を操り続けたら肉体的に危険だ、と分かったら、なんとかヒーローになる夢を諦めさせようとしていた。
それでも燈矢が一向に諦めないため、本当に無理なんだと分からせるために更に子供を作り続け、ついに目的通りの子供の焦凍が生まれた。
ただ、焦凍としては「兄と姉と遊ばせてもらえなかった、辛い特訓を受けさせられた」と思っているけど、それは燈矢が焦凍を襲おうとしたので、それを防ぐため距離を置かるという目的のためでもあった。
次男の夏男にもきちんと向き合おうとしていて、4人の子供それぞれに対しても妻に対しても、彼なりに色々思っているところがガッツリと描かれているわけですが、そう簡単にすぐ「はい、ここからは幸せ」と切り替わらないし、人はそんな簡単に気持ちを切り替えられないことはセリフでも語られています。
こういう、「人ってそんなに簡単じゃないよ」というのをセリフ化しているところが、この作品の良いところ。
例えば、アニメを初期はやらたらと梅雨ちゃんが「梅雨ちゃんて呼んで」と言うのも、口癖みたいでウザいなと思っていたんです。
そこまで毎回言わせるなら、周囲も本人の希望通りに梅雨ちゃんって呼べば良いのに、何でスルーしてるの?と。
でもこれは5期より前ですが「ちゃんとお友達になれた人には、名前で呼んでほしい」と思うようになるまでの気持ちの経緯、思ったことをストレートに言ってしまう自分の性格に葛藤していたことが分かり、そこから周囲が変わっていくところが良かったし、「なんだ、ちゃんと理由があったんだ」と思えました。
ヴィランからは「あなたに梅雨ちゃんって呼ばれたくないわ」とハッキリ言ってますしね。
こういうの、伏線とまでは言わないと思います。
今時のマンガの伏線って、ストーリー展開の話だと思うので。
だから、デクの力とかに関しては、キチンと伏線のエピソードがありながら、徐々にハッキリと説明されていって分かっていくと言えます。
ワン・フォー・オール(個性名)と、オール・フォー・ワン(ヴィラン)の話も兄弟間のことだと分かり、最終決戦になっていってますが、これが分かるのも後半。
で、過去の兄弟の会話もまた「何が正しいのか?」の問い掛けとなっていて、深い…
結局、ヒロアカの根本的なテーマには「ヒーローになりたい」という単純明快な友情ものではなく、ファンタジーでもなく、家族もテーマにしつつ時代にかなり則した展開になっているなと思いました。
元々その予定だったのか、時代に合わせて調整しているのか分かりませんが。
女の子が「私はヒロインじゃなくてヒーロー!」と言い切るセリフとかも、後半だから時代に合わせていたように思えました。
初期は「女はお色気か可愛い」で済ませるだけのつもりかと思っていたけど、基本的には「力と強い心があれば、男女の性別は無関係」となっていってますし。
相澤先生の、学生時代の友達が敵側に利用されるのも辛かった…
すごく、大人達の悩みがそれぞれシンプルなものじゃないから、
「それなら、こうすれば良かったのに」
「そんなことより、こうすべき」
みたいなことを言えないんですよね。
ヒーローがヴィランになることもあるし、ヴィランだけど周囲の対応が違えばヒーローになれただろう人もいる。
で、ヴィランになることが闇落ちなわけじゃない。
ヴィランになることで、やっと信じられる仲間が出来たと安心するキャラもいるから。
荼毘に関しては、私は本当に一言で決めつけられないなと思います。
彼のセリフで印象深かったのは
「お母さんだって加担してる」
と言って、お母さんがただエンデバーの言いなりの妻で被害者だと思わせなかったところです。
お母さんなりに、「結婚したなら、そこで笑って暮らせるよう頑張ろう」と思っていたけど、それが上手くいかなかった。
その受け身な姿勢にも問題があったんだ、と、0か100かで物事を決めつけない。
エンデバーもねぇ…ナンバーワンになりたい、と思ってしまった時点で、ヒーローとしてどうなの?とは思う。
でもこの世界では、ヒーローは職業であって、無欲で常に善意だけで生きてるわけでは無い。
だからこそ、社会が混乱した時にヒーローを廃業してしまう人たちが続出しちゃったりするし…
「鬼滅の刃」とか「呪術廻戦」とかも、敵には敵なりに事情があったりはします。
夏油とかその典型ですね。
そういうストーリーの方が、善悪を考える上でリアルに則して受け止められるのかもしれません。
実際には、ヒーロー側よりヴィラン側の考え方をしている大人が多いんじゃないかな、と思うんですよ。
ヒーローに頼れるのが当たり前、報道次第で寝返る一般市民とか、作品内だと嫌な奴らに見えるけど、実際SNSではそんな人ばかりだし。
それを「悪」と一言で片付けられたくない。
キレイゴトばかりで、正しく生きていけない。
だって、ヒーロー達も苦しんでる。
最近、強盗事件のニュースが増えていますが、私の家の近くでも起こりました。
それは、前からあったけどいちいち報道されていなかっただけ、かもしれません。
それでも、ニュースになると不安だし、怖いなとか、誰かが何かしてくれないかな?と思ってしまいます。
そういう時に「社会のせい」とか「政治家のせい」と思う人もいるし、「境界線を越えずに生きる方法は、身近な人への接し方次第かも」と思う人もいる。
子供も大人も、それぞれヒロアカで受け取れるものが変わるのかもなぁと思いました。
まぁ今更ヒロアカを語るとか、遅すぎ…
と思われるでしょうが、未読、未視聴の方も私の世代だとまだまだいる気がするので、敢えてオススメします!
まだ完結してませんけどね…
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