長野まゆみ「ゴッホの犬と耳とひまわり」ネタバレ感想
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最近、近所の図書館で長野まゆみの未読本を借りて読んでいます。
今回は「ゴッホの犬と耳とひまわり」を借りて読みました。


ゴッホの犬と耳とひまわり 単行本 – 2022/11/24
長野 まゆみ (著)
長野まゆみの作品は、昔は美少年達が出てくる、幻想的でちょっと淫靡なBL的な純文学風のお話が多かったのですが、段々とこう…ミステリー風なのに蘊蓄語りが多くなり、登場人物のことが分かりづらくなってきたかな?という印象。
「左近の桜」シリーズもそうですが、登場人物達の関係性が親、曽祖父や親族、知人などで繋がり続けていき、「で、誰が何を目的にして動いてる話だったっけ?」と混乱しつつ、古美術とか歴史に纏わる蘊蓄が綴られていく…

それはそれで面白い部分はありますが、美術に関心があり、前知識がそれなりに無いと、途中で振り落とされてしまうかも?という気がしなくもありません。
それは長野まゆみが女子美術大学出身、というところから来ているのでしょう。
一応私も元美大生なので、この手の蘊蓄は多少楽しめます。
特にこの「ゴッホの犬と耳とひまわり」では、印刷の歴史、金箔や銀箔や紙の歴史を改めて知ることが出来ました。
ただニセ金(特色ではなくCMYKの掛け合わせで作る金に似た色)の説明に「Kは使わない」と書かれていましたが、グラフィックデザイナーはKも使いますけどね。
明る目の金か、暗めの金か、光っている風にグラデーションを付けるか、エンボス風に見せるか、等の調整次第ですが、ベースの金色風を作る時に、Kを入れた方がオレンジ色や黄土色から調子を変えられたりするし。
…なんて話をされても「だから?」となる人には、この小説はちょっと向かないかもしれません。
物語の始まりは、フランス語に長けた主人公男性 小椋が、恩師の河島先生から仕事として「ある人が昔フランスで手に入れた家計簿にゴッホのサインがあるので、真贋を確かめるため翻訳をして欲しい」と手紙で依頼されることから始まります。
でもこの「家計簿」は、実は昔学芸員の女性 小森いづみが偽物を作成してすり替えていたため2冊ある。
その学芸員女性も、この家計簿が本当にゴッホの物だったか調べようとしていた。
そして、今になって改めて皆んなで頭を突き合わせて、真相を探る。
というのが冒頭のテーマでした。
また主人公の母が車にぶつかってきた犬を連れてきて、ゴッホくん、と名付けます。
読み進める内に、主人公とその妹、川島先生の孫達は婚姻関係、友人関係、現恋人として繋がりがあることが分かり、余計に混乱。
孫の人数も多くて、川島先生の秘書だったり、色々いるし…
最初は「この手帳はゴッホのものだったか?」という話だったのに、途中から「主人公の父親が所有していた絵本」の話にもなっていきます。
これは、紙やインクや印刷技術の歴史の話と繋がっていくのですが、そこに携わった人間関係の歴史も乗っかっていくことに。
ゴッホの人生や絵の過程なども知ることが出来ます。
ただ、そういう話があちこちに飛びがち。
長野まゆみの好きな宮沢賢治や、北原白秋などの作家、更に自費出版の本の挿絵や装丁をした人の話も出てきました。
また左近の桜シリーズでも出てくる「漢字のルーツ」も関わってきます。
川島先生はそんな風に話の長い人だ、という前置きが言い訳のように最初に書かれていますが、読み手としては
「で、本題は?」
とイライラもしますね。
また、安易に人間関係が繋がり過ぎなところも
「…だったら先に言えば?」とか
「こんなにいちいち各キャラのこと書く必要あった?」とか
ちょっと疲れてしまうかも。
河島先生と、主人公の母方の祖父と、父方の祖父は縁故だった、ということも後から分かります。
これは他の長野まゆみの作品でも、見受けられる部分なのですが…
結局、全ての話は主人公の父方、母方の双方のルーツに結び付いていきました。
それは、第一次世界大戦や第二次世界大戦の頃の歴史とも関わる話。
長野まゆみとしては、こういう歴史に纏わる美術と文学のことを、一つの小説として書きたかったのでしょう。
だから多くの世代のキャラクターを出すことで、現代と過去を織り交ぜたかったのも分かります。
とは言え、主人公の両親のルーツと、河島先生の関係者や親族が絡まり過ぎていて、
「そんなに簡単に、狭い範囲内で恋愛したりする?それもうほぼ親族間じゃない?」
と思ってしまうかな。
「左近の桜」シリーズもそうなんですけどね。
しかも、散々遠回りのように散りばめられた話は、最後に駆け足でどんどん纏められて答えが出されて終わります。
結果的に、これは主人公の亡父の祖父が仕組んだ謎解きだったのです。
今回は「ゴッホの犬と耳とひまわり」を借りて読みました。
ゴッホの犬と耳とひまわり 単行本 – 2022/11/24
長野 まゆみ (著)
長野まゆみの作品は、昔は美少年達が出てくる、幻想的でちょっと淫靡なBL的な純文学風のお話が多かったのですが、段々とこう…ミステリー風なのに蘊蓄語りが多くなり、登場人物のことが分かりづらくなってきたかな?という印象。
「左近の桜」シリーズもそうですが、登場人物達の関係性が親、曽祖父や親族、知人などで繋がり続けていき、「で、誰が何を目的にして動いてる話だったっけ?」と混乱しつつ、古美術とか歴史に纏わる蘊蓄が綴られていく…

耽美系BL文学の長野まゆみ「左近の桜シリーズ」4作ネタバレ感想~家系図を作って分かった桜蔵のルーツ
高校時代に友人から長野まゆみの小説をオススメされて以降、コンスタントに単行本が出たら買って読んできています。当時はまだBLという言葉は無かったけれど、作品のほとんどは耽美系BL文学、と言える、かな?美少年達が現実離れした世界の中で、仄かに惹かれる…というと野暮な説明になりますが、生々しい描写は基本無くて、熱く恋を語らったりはしません。不思議な世界観を古風な文章で描きながら、そこに少年たちの恋もある…くら...
それはそれで面白い部分はありますが、美術に関心があり、前知識がそれなりに無いと、途中で振り落とされてしまうかも?という気がしなくもありません。
それは長野まゆみが女子美術大学出身、というところから来ているのでしょう。
一応私も元美大生なので、この手の蘊蓄は多少楽しめます。
特にこの「ゴッホの犬と耳とひまわり」では、印刷の歴史、金箔や銀箔や紙の歴史を改めて知ることが出来ました。
ただニセ金(特色ではなくCMYKの掛け合わせで作る金に似た色)の説明に「Kは使わない」と書かれていましたが、グラフィックデザイナーはKも使いますけどね。
明る目の金か、暗めの金か、光っている風にグラデーションを付けるか、エンボス風に見せるか、等の調整次第ですが、ベースの金色風を作る時に、Kを入れた方がオレンジ色や黄土色から調子を変えられたりするし。
…なんて話をされても「だから?」となる人には、この小説はちょっと向かないかもしれません。
物語の始まりは、フランス語に長けた主人公男性 小椋が、恩師の河島先生から仕事として「ある人が昔フランスで手に入れた家計簿にゴッホのサインがあるので、真贋を確かめるため翻訳をして欲しい」と手紙で依頼されることから始まります。
でもこの「家計簿」は、実は昔学芸員の女性 小森いづみが偽物を作成してすり替えていたため2冊ある。
その学芸員女性も、この家計簿が本当にゴッホの物だったか調べようとしていた。
そして、今になって改めて皆んなで頭を突き合わせて、真相を探る。
というのが冒頭のテーマでした。
また主人公の母が車にぶつかってきた犬を連れてきて、ゴッホくん、と名付けます。
読み進める内に、主人公とその妹、川島先生の孫達は婚姻関係、友人関係、現恋人として繋がりがあることが分かり、余計に混乱。
孫の人数も多くて、川島先生の秘書だったり、色々いるし…
最初は「この手帳はゴッホのものだったか?」という話だったのに、途中から「主人公の父親が所有していた絵本」の話にもなっていきます。
これは、紙やインクや印刷技術の歴史の話と繋がっていくのですが、そこに携わった人間関係の歴史も乗っかっていくことに。
ゴッホの人生や絵の過程なども知ることが出来ます。
ただ、そういう話があちこちに飛びがち。
長野まゆみの好きな宮沢賢治や、北原白秋などの作家、更に自費出版の本の挿絵や装丁をした人の話も出てきました。
また左近の桜シリーズでも出てくる「漢字のルーツ」も関わってきます。
川島先生はそんな風に話の長い人だ、という前置きが言い訳のように最初に書かれていますが、読み手としては
「で、本題は?」
とイライラもしますね。
また、安易に人間関係が繋がり過ぎなところも
「…だったら先に言えば?」とか
「こんなにいちいち各キャラのこと書く必要あった?」とか
ちょっと疲れてしまうかも。
河島先生と、主人公の母方の祖父と、父方の祖父は縁故だった、ということも後から分かります。
これは他の長野まゆみの作品でも、見受けられる部分なのですが…
結局、全ての話は主人公の父方、母方の双方のルーツに結び付いていきました。
それは、第一次世界大戦や第二次世界大戦の頃の歴史とも関わる話。
長野まゆみとしては、こういう歴史に纏わる美術と文学のことを、一つの小説として書きたかったのでしょう。
だから多くの世代のキャラクターを出すことで、現代と過去を織り交ぜたかったのも分かります。
とは言え、主人公の両親のルーツと、河島先生の関係者や親族が絡まり過ぎていて、
「そんなに簡単に、狭い範囲内で恋愛したりする?それもうほぼ親族間じゃない?」
と思ってしまうかな。
「左近の桜」シリーズもそうなんですけどね。
しかも、散々遠回りのように散りばめられた話は、最後に駆け足でどんどん纏められて答えが出されて終わります。
結果的に、これは主人公の亡父の祖父が仕組んだ謎解きだったのです。
河島先生に昔家計簿を見せていたZ氏(城氏)には、かつて上海に婚外子の女の子(雨鈴〈ユーリン〉 or Fru Fru)がいました。
ユーリンは20代前半に恋人(石川)の子供を妊娠したけれど、恋人と戦争で離れ離れとなったままフランスで出産し、子供をフランス人夫妻に預けて亡くなっていました。
そして、主人公の母方の曽祖父と、父方の曽祖父の城氏は同郷の友人関係。
城氏がゴッホの家計簿を作って謎解きを仕掛け、それを解くと遺産が受け取れる、というトリックに、それぞれの親族たちが知ってか知らずか関わっていたのです。
このトリックに小森兄妹と小森いづみの父親が関わっていたのです。
小森万里・千里兄妹が主人公の父が持っていた絵本の作者、印刷・製本したのは小森兄妹の親族であり、小森いづみの父親。
そして家計簿と絵本は、同じ印刷所で制作されたものでした。
絵本の方には純金が隠されていて、検閲等の人目を逃れて財産を親族に分配するのに使われていたのです。
更に犬のゴッホくんの元飼い主は石川氏(主人公の父親の異母兄弟)で、最近亡くなっていました。
主人公の母は偶然このゴッホくんの元飼い主が利用していたスコップを買って車に乗せていて、その臭いを嗅ぎつけてやってきた犬。
とまとめていても、合っているのか不安になりますが…
他にも出てくる色んな人たちは、皆んな繋がっていきます。
肝心の父に残された遺産は、主人公の自宅にある父の遺品の厨子(依頼したのは城氏、作ったのは主人公の母方の祖父)の中にあるダイヤモンド。
ただ、この厨子はユーリンの元に届き、鍵は恋人の石川氏の方に渡していたため、長い間遺産の存在は明らかになっていませんでしたが。
最終的に、厨子も、そして鍵の入った書棚も父の元に集まっていたのです。
亡父は既にここまでの話を分かっていたようで、でも何も家族たちに話していなかったんですが。
ミステリー的に楽しむか、紙や印刷や画家や小説家や植物等の蘊蓄を楽しむか、で印象が変わるかと思いますが、少し最後が駆け足過ぎたなとは思いますね。
本棚の隠し扉のトリックとか、面白いとは思いますが。
とにかく、長野まゆみが好きな物をふんだんに盛り込み、それを一つに纏めた小説となっていました。
ちなみに、他の読者の感想を少し読みましたが、「うーん…うん?」という感じ。
長野まゆみ、と言えば耽美、という過去の印象から、段々と作風が変わってきているなぁとは思います。
心理描写が省かれていってるので、やたらと都合よく賢い人がポンポン登場してきて、でも途中途中で「であろう、が、真相はもう故人にしか分からない」で終わる部分もある。
謎解きとして提示されていた、と思う読者としては「ん?」ともなります。
ただこれは後半に出てくる、ゴッホの義妹に関する本を出そうとしている女性の意見が「言い訳」となっているのかもしれません。
「論文ではなく、小説にすれば、空想で埋めて物語に出来る」
こういう試みを、長野まゆみは宮沢賢治をテーマにした本でもやっていますね。
だから、彼女の本を色々読んでいると
「あー、このパターンか」
と納得は出来ます。
でももうそれって「長年の愛読者だけに伝われば良い」という心境なのでは?
この本だけ手に取ると、とにかく振り回された印象と、蘊蓄の知識だけ残ってしまうかと。
柘榴の話とか、菌類の話とか、繋がってるけどそこまで重要では無い、というか偶然に近い話。
また、そもそも「家計簿を翻訳する」という作業自体はほぼ意味を成していないので、そこがまた厄介なんですよね。
あくまでも、「最初に偽造した家計簿と、次に偽造した家計簿の作りが同じ」ということがポイントだったりもするし。
正直、最初はポツポツと読み、さすがに延滞期間になってしまったので半分くらいから一気に読みましたが、疲れました…
この一冊の中の蘊蓄たちは、他の作品に分けて使っても良かったのでは?
散りばめたカケラを纏め上げたかった意図は分かるのですが…
主人公の妹と、恋人の娘が理知的過ぎるというか、生意気というか、で、そこも出来過ぎに感じました。
個人的には、「実はあの魅惑的なご婦人は、実父の昔の恋人だった」くらいの種明かしで終わっていた過去作の方が、すんなりと世界観に没入出来たかなぁと思います。
今でもこれだけ精力的に小説を書き続けられているところは、すごいと思いますけど。
空想よりも、これまでに調べて集め溜めた蘊蓄を盛り込みたくなってるのかな。
ちょっと気軽にオススメ出来る小説ではないけど、ハズレという程では無いので、美術系の蘊蓄を楽しみたい方は是非、というのが、私の最終的な感想です。
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ユーリンは20代前半に恋人(石川)の子供を妊娠したけれど、恋人と戦争で離れ離れとなったままフランスで出産し、子供をフランス人夫妻に預けて亡くなっていました。
そして、主人公の母方の曽祖父と、父方の曽祖父の城氏は同郷の友人関係。
城氏がゴッホの家計簿を作って謎解きを仕掛け、それを解くと遺産が受け取れる、というトリックに、それぞれの親族たちが知ってか知らずか関わっていたのです。
このトリックに小森兄妹と小森いづみの父親が関わっていたのです。
小森万里・千里兄妹が主人公の父が持っていた絵本の作者、印刷・製本したのは小森兄妹の親族であり、小森いづみの父親。
そして家計簿と絵本は、同じ印刷所で制作されたものでした。
絵本の方には純金が隠されていて、検閲等の人目を逃れて財産を親族に分配するのに使われていたのです。
更に犬のゴッホくんの元飼い主は石川氏(主人公の父親の異母兄弟)で、最近亡くなっていました。
主人公の母は偶然このゴッホくんの元飼い主が利用していたスコップを買って車に乗せていて、その臭いを嗅ぎつけてやってきた犬。
とまとめていても、合っているのか不安になりますが…
他にも出てくる色んな人たちは、皆んな繋がっていきます。
肝心の父に残された遺産は、主人公の自宅にある父の遺品の厨子(依頼したのは城氏、作ったのは主人公の母方の祖父)の中にあるダイヤモンド。
ただ、この厨子はユーリンの元に届き、鍵は恋人の石川氏の方に渡していたため、長い間遺産の存在は明らかになっていませんでしたが。
最終的に、厨子も、そして鍵の入った書棚も父の元に集まっていたのです。
亡父は既にここまでの話を分かっていたようで、でも何も家族たちに話していなかったんですが。
ミステリー的に楽しむか、紙や印刷や画家や小説家や植物等の蘊蓄を楽しむか、で印象が変わるかと思いますが、少し最後が駆け足過ぎたなとは思いますね。
本棚の隠し扉のトリックとか、面白いとは思いますが。
とにかく、長野まゆみが好きな物をふんだんに盛り込み、それを一つに纏めた小説となっていました。
ちなみに、他の読者の感想を少し読みましたが、「うーん…うん?」という感じ。
長野まゆみ、と言えば耽美、という過去の印象から、段々と作風が変わってきているなぁとは思います。
心理描写が省かれていってるので、やたらと都合よく賢い人がポンポン登場してきて、でも途中途中で「であろう、が、真相はもう故人にしか分からない」で終わる部分もある。
謎解きとして提示されていた、と思う読者としては「ん?」ともなります。
ただこれは後半に出てくる、ゴッホの義妹に関する本を出そうとしている女性の意見が「言い訳」となっているのかもしれません。
「論文ではなく、小説にすれば、空想で埋めて物語に出来る」
こういう試みを、長野まゆみは宮沢賢治をテーマにした本でもやっていますね。
だから、彼女の本を色々読んでいると
「あー、このパターンか」
と納得は出来ます。
でももうそれって「長年の愛読者だけに伝われば良い」という心境なのでは?
この本だけ手に取ると、とにかく振り回された印象と、蘊蓄の知識だけ残ってしまうかと。
柘榴の話とか、菌類の話とか、繋がってるけどそこまで重要では無い、というか偶然に近い話。
また、そもそも「家計簿を翻訳する」という作業自体はほぼ意味を成していないので、そこがまた厄介なんですよね。
あくまでも、「最初に偽造した家計簿と、次に偽造した家計簿の作りが同じ」ということがポイントだったりもするし。
正直、最初はポツポツと読み、さすがに延滞期間になってしまったので半分くらいから一気に読みましたが、疲れました…
この一冊の中の蘊蓄たちは、他の作品に分けて使っても良かったのでは?
散りばめたカケラを纏め上げたかった意図は分かるのですが…
主人公の妹と、恋人の娘が理知的過ぎるというか、生意気というか、で、そこも出来過ぎに感じました。
個人的には、「実はあの魅惑的なご婦人は、実父の昔の恋人だった」くらいの種明かしで終わっていた過去作の方が、すんなりと世界観に没入出来たかなぁと思います。
今でもこれだけ精力的に小説を書き続けられているところは、すごいと思いますけど。
空想よりも、これまでに調べて集め溜めた蘊蓄を盛り込みたくなってるのかな。
ちょっと気軽にオススメ出来る小説ではないけど、ハズレという程では無いので、美術系の蘊蓄を楽しみたい方は是非、というのが、私の最終的な感想です。
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