海外ドラマで「JAP」と日本人が呼ばれるのは人種差別か?(THE IT CROWD)
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言語交換アプリで知り合ったイギリス出身アメリカ在住の男性に定期的に英会話練習に付き合ってもらっているのですが、
「ビッグバンセオリー面白いよね。
他にも色々アメリカのシットコムは観たんだけど、イギリスにもシットコムはあるの?」
と聞いたら、色々あって人気だよと言う中でもオススメで「THE IT CROWD」を教えてくれました。


It Crowd: Complete First Season
邦題は「ハイっ、こちらIT課!」というとんでもなくダサいタイトルになっています…
第1シーズンが2006年で、2010年までに第4シーズンまで出ていますが、Netflixで観られることが分かりました。
が、観てみてビックリ、日本でNetflixの契約をしているのに、日本語字幕も日本語吹き替えもありません!
音声は英語のみ。
字幕は韓国語、中国語2種、ポルトガル語のみ。
頑張って英語字幕で観ていますが、簡単な会話と状況は分かるけど、早口でバーっと話すし、いわゆる教科書的な文法では無いし、単語というより日常英会話で分からない部分が多い…
まぁシットコムなので、ある程度聞き取りや字幕が読めなくても内容は分かる構成だとは思います。
ITが得意と嘘をついて中途採用で大企業のIT課マネージャーに就任した女性は、実際には「マウス、キーボード、メールは分かる」レベル。
そしてIT課は地下にある汚い小部屋で、変わり者男性2名がいるだけのお荷物的な存在。
彼らにかかってくる他部署からの相談も
「再起動して」
「コンセント抜けてるか見て、ハイ刺して」
で終わるレベルのものばかり。
ナンパばかりしているけどモテない男と、真面目でハイスキルだけどコミュ症の男と、PC全然分からないけどコミュ力高い女性の3人が、パワハラしまくりの社長にクビにされないよう結束して日々過ごすシットコムでした。
イギリス人は皮肉のジョークが多い、という話を聞きますが、コレは確かにすごいですね。
ただ他国だけでなく自国もディスります。
例えば火事が起きて消化器を使おうとしたら消化器自体が燃え、確認したら「Made in British(イギリス製)」で納得。
ストレス数値を測る機械が上手く作動せず、確認したらやはりイギリス製で納得、とか。
そう言えばイギリス製の家電製品って特にイメージが無いですね。
アメリカドラマだと大抵はロシア製のものがディスられがちですが、イギリス製の品質って実際どうなんだろ?
下ネタジョークも結構あり、デート相手の受付嬢から帰り際に
「いつ言おうかと思ってたけど、あなたのオデコにウンチが付いてる」
と言われ
「え!あ、これチョコレートだ!」
と弁解したけど、翌日には会社中どころか母親にまで話が回ってる…とか。
エピソード2で驚いたのは、日本人サラリーマンが社長と商談するシーンがあったことです。
日本人側はプレゼントとして日本刀を渡し、イギリス人側はDr.マーチンの靴をプレゼント。
上司らしい白髪中高年の男性がスーツにDr.マーチンを履くと、イギリス人側は
「そんな重たい靴をプレゼントして恥ずかしい…」と言いました。
で、日本人側はそれでガンガンと足踏みをしながら
「ゴジラみたいだなぁ!」
と言います。
うん、欧米人って日本=ゴジラかカンフーって思ってるからね…
ちなみにこの時の日本人役はちゃんと日本人だったんじゃないかな?
若手の部下が通訳をしているのですが、その発音もセリフもすごくナチュラルでした。
主人公女性の足を日本人が踏んづけてしまった時に、女性側はピー音が出まくりの暴言でキレるのですが、それに対して
「どこ見て歩いてんだ、おっさん」
と日本語訳していましたから。
この時、字幕上では「SPEAKING FOREIGN LANGUAGE」となっているため、日本語が分からない人が観ても意味不明でしょう。
この暴言のせいで商談決裂となり、日本人サラリーマン達は怒りながらお土産の日本刀をビニール袋に入れたまま返され、エレベーターに乗って去っていってしまいます。
私が一番気になったのはその後、社長が暴言を吐いた女性に対して
「ジャップ達に怒鳴るなんて」
と「JAPS(日本人の蔑称JAPの複数形)」と言ったこと。

これはアウトでしょ…
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「ビッグバンセオリー面白いよね。
他にも色々アメリカのシットコムは観たんだけど、イギリスにもシットコムはあるの?」
と聞いたら、色々あって人気だよと言う中でもオススメで「THE IT CROWD」を教えてくれました。
It Crowd: Complete First Season
邦題は「ハイっ、こちらIT課!」というとんでもなくダサいタイトルになっています…
第1シーズンが2006年で、2010年までに第4シーズンまで出ていますが、Netflixで観られることが分かりました。
が、観てみてビックリ、日本でNetflixの契約をしているのに、日本語字幕も日本語吹き替えもありません!
音声は英語のみ。
字幕は韓国語、中国語2種、ポルトガル語のみ。
頑張って英語字幕で観ていますが、簡単な会話と状況は分かるけど、早口でバーっと話すし、いわゆる教科書的な文法では無いし、単語というより日常英会話で分からない部分が多い…
まぁシットコムなので、ある程度聞き取りや字幕が読めなくても内容は分かる構成だとは思います。
ITが得意と嘘をついて中途採用で大企業のIT課マネージャーに就任した女性は、実際には「マウス、キーボード、メールは分かる」レベル。
そしてIT課は地下にある汚い小部屋で、変わり者男性2名がいるだけのお荷物的な存在。
彼らにかかってくる他部署からの相談も
「再起動して」
「コンセント抜けてるか見て、ハイ刺して」
で終わるレベルのものばかり。
ナンパばかりしているけどモテない男と、真面目でハイスキルだけどコミュ症の男と、PC全然分からないけどコミュ力高い女性の3人が、パワハラしまくりの社長にクビにされないよう結束して日々過ごすシットコムでした。
イギリス人は皮肉のジョークが多い、という話を聞きますが、コレは確かにすごいですね。
ただ他国だけでなく自国もディスります。
例えば火事が起きて消化器を使おうとしたら消化器自体が燃え、確認したら「Made in British(イギリス製)」で納得。
ストレス数値を測る機械が上手く作動せず、確認したらやはりイギリス製で納得、とか。
そう言えばイギリス製の家電製品って特にイメージが無いですね。
アメリカドラマだと大抵はロシア製のものがディスられがちですが、イギリス製の品質って実際どうなんだろ?
下ネタジョークも結構あり、デート相手の受付嬢から帰り際に
「いつ言おうかと思ってたけど、あなたのオデコにウンチが付いてる」
と言われ
「え!あ、これチョコレートだ!」
と弁解したけど、翌日には会社中どころか母親にまで話が回ってる…とか。
エピソード2で驚いたのは、日本人サラリーマンが社長と商談するシーンがあったことです。
日本人側はプレゼントとして日本刀を渡し、イギリス人側はDr.マーチンの靴をプレゼント。
上司らしい白髪中高年の男性がスーツにDr.マーチンを履くと、イギリス人側は
「そんな重たい靴をプレゼントして恥ずかしい…」と言いました。
で、日本人側はそれでガンガンと足踏みをしながら
「ゴジラみたいだなぁ!」
と言います。
うん、欧米人って日本=ゴジラかカンフーって思ってるからね…
ちなみにこの時の日本人役はちゃんと日本人だったんじゃないかな?
若手の部下が通訳をしているのですが、その発音もセリフもすごくナチュラルでした。
主人公女性の足を日本人が踏んづけてしまった時に、女性側はピー音が出まくりの暴言でキレるのですが、それに対して
「どこ見て歩いてんだ、おっさん」
と日本語訳していましたから。
この時、字幕上では「SPEAKING FOREIGN LANGUAGE」となっているため、日本語が分からない人が観ても意味不明でしょう。
この暴言のせいで商談決裂となり、日本人サラリーマン達は怒りながらお土産の日本刀をビニール袋に入れたまま返され、エレベーターに乗って去っていってしまいます。
私が一番気になったのはその後、社長が暴言を吐いた女性に対して
「ジャップ達に怒鳴るなんて」
と「JAPS(日本人の蔑称JAPの複数形)」と言ったこと。

これはアウトでしょ…
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調べたところ、イギリス留学中の夏目漱石がJAPと呼ばれて不愉快になったというエピソードもあるそうです。
元々はJAPANの略だったのですが、第二次世界大戦でアメリカでは蔑称扱いとなったし、基本的にはNG。
ただ、あくまでも略称だと思っている国の人もいるようです。
ここで難しいのは、イギリスではPakiというのがパキスタン人やインド人等の蔑称扱いなのだけど、それを単に略称だと思って使い続けている人がいるらしい、というのと同じ現象だということ。
日本人の蔑称だと、中国では「小日本鬼子」というのがあると知った、というのは以前書きましたが、それは知らなかったけどJAPは有名ですよね。
日本人の中にも最近はもう「JAPは蔑称じゃないでしょ?」と思っている人がいるらしい、というのをTwitterで見かけたことがありますが、ダメだろと思います。
とは言え、B'zが「JAP THE RIPPER」という「JACK THE RIPPER(切り裂きジャック)」をもじったタイトルの曲を1993年に出してはいるんですけど…


LIVE RIPPER [DVD]
コレは歌詞もすごく過激なものなので、稲葉浩志さんは狙ってやったことだろうとは思います。
うーん、何故このタイトルにしたかは「ミーハーな日本人だから」という意図だったようですが、29年前のことなので今とは違う感覚だったかも?
基本的には「JAP」だけでなく他国の蔑称も今は日本のテレビでは放送出来ないのでは?
「あ、犬」さえもアイヌ差別用語だからと先日炎上していましたし。
私が子供の頃は他国の蔑称も平気で皆んな言っていましたが(ばかちょんカメラとか)、今は絶対にNGですね。
2006年と言えば16年前となりますが、この時点で既に日本では人種差別的な発言はかなり厳しくなっていたと思います。
お笑いライブとかならファンしかいないから平気だろうし、マンガでも出てきたりはしますが、成田美名子の「花よりも花の如く」で主人公がアメリカに行き「JAP」と通りすがりに言われてムッとするシーンが2005年に描かれています。
でもね、この問題に対して外国人側も「良くないこと」と思う人もいれば、「そういう蔑称をわざと使うことで、そのキャラクターがダメな奴だと分かりやすくなるギャグ」と思う人もいるみたいなんです。
私はこの後者の価値観が全く理解できません。
欧米は日本より差別に厳しいというイメージを持っている日本人も多いけど、それだけ向こうは差別が日常茶飯事だからこそ騒いでいるってだけなのでは?というのが私の印象。
どこかで止めないと、止まらない。
2006年の時点でイギリスがコレだと、私としてはかなり遅れてるな~という印象ですね。
このドラマの件はググっても全然出てきませんでした。
ドラマ自体はWOWOWで放送されたりしたようですが、その時日本語字幕か吹き替えはあったのかな?
それがNetflixでは共有されていないのかもしれませんが、わざわざ日本語字幕も吹き替えも無いイギリスの昔のシットコムを今から観る日本人も少ないことでしょう。
ただ、私は個人的に納得いかないし、今もまだこういう番組が海外にあったら嫌だなと思うので書いておきます。
これ日本人が止めてって言わなきゃ変わらないと思うので…
その代わり、私達もインディアンじゃなくネイテイブアメリカンと言うとか、子供の頃と呼び名が変わっていることを知るようにしないといけないんですけどね。
子供なら学校で教われるけど、大人は自分で調べないと分からないからなぁ。
知らないだけでテレビで特集もあるかもしれませんが、でもそういう大人向けの教育の場もメディアに作って欲しいし、それを世界で共有して欲しいなと思いました。
あ、ドラマ自体は面白いです!
頑張って英語の勉強兼ねて観続けます!
元々はJAPANの略だったのですが、第二次世界大戦でアメリカでは蔑称扱いとなったし、基本的にはNG。
ただ、あくまでも略称だと思っている国の人もいるようです。
ここで難しいのは、イギリスではPakiというのがパキスタン人やインド人等の蔑称扱いなのだけど、それを単に略称だと思って使い続けている人がいるらしい、というのと同じ現象だということ。
日本人の蔑称だと、中国では「小日本鬼子」というのがあると知った、というのは以前書きましたが、それは知らなかったけどJAPは有名ですよね。
最近SNSを見ていると、アイコンを黄色と水色にしたり、名前にウクライナ国旗や向日葵を使っている人が増えたなと思います。ウクライナを支援したい、という意思表示は良いことなのだと思いますが、私は裏を考えてしまうので、「この人、単なる話題作りや目立ちたいために利用してない?」と思うこともありますね。実際にロシアの侵攻が取り沙汰された頃、寄付もするからという名目でスマホケースとかピンバッジを楽天で売っている...
日本人の中にも最近はもう「JAPは蔑称じゃないでしょ?」と思っている人がいるらしい、というのをTwitterで見かけたことがありますが、ダメだろと思います。
とは言え、B'zが「JAP THE RIPPER」という「JACK THE RIPPER(切り裂きジャック)」をもじったタイトルの曲を1993年に出してはいるんですけど…
LIVE RIPPER [DVD]
コレは歌詞もすごく過激なものなので、稲葉浩志さんは狙ってやったことだろうとは思います。
うーん、何故このタイトルにしたかは「ミーハーな日本人だから」という意図だったようですが、29年前のことなので今とは違う感覚だったかも?
基本的には「JAP」だけでなく他国の蔑称も今は日本のテレビでは放送出来ないのでは?
「あ、犬」さえもアイヌ差別用語だからと先日炎上していましたし。
私が子供の頃は他国の蔑称も平気で皆んな言っていましたが(ばかちょんカメラとか)、今は絶対にNGですね。
2006年と言えば16年前となりますが、この時点で既に日本では人種差別的な発言はかなり厳しくなっていたと思います。
お笑いライブとかならファンしかいないから平気だろうし、マンガでも出てきたりはしますが、成田美名子の「花よりも花の如く」で主人公がアメリカに行き「JAP」と通りすがりに言われてムッとするシーンが2005年に描かれています。
でもね、この問題に対して外国人側も「良くないこと」と思う人もいれば、「そういう蔑称をわざと使うことで、そのキャラクターがダメな奴だと分かりやすくなるギャグ」と思う人もいるみたいなんです。
私はこの後者の価値観が全く理解できません。
欧米は日本より差別に厳しいというイメージを持っている日本人も多いけど、それだけ向こうは差別が日常茶飯事だからこそ騒いでいるってだけなのでは?というのが私の印象。
どこかで止めないと、止まらない。
2006年の時点でイギリスがコレだと、私としてはかなり遅れてるな~という印象ですね。
このドラマの件はググっても全然出てきませんでした。
ドラマ自体はWOWOWで放送されたりしたようですが、その時日本語字幕か吹き替えはあったのかな?
それがNetflixでは共有されていないのかもしれませんが、わざわざ日本語字幕も吹き替えも無いイギリスの昔のシットコムを今から観る日本人も少ないことでしょう。
ただ、私は個人的に納得いかないし、今もまだこういう番組が海外にあったら嫌だなと思うので書いておきます。
これ日本人が止めてって言わなきゃ変わらないと思うので…
その代わり、私達もインディアンじゃなくネイテイブアメリカンと言うとか、子供の頃と呼び名が変わっていることを知るようにしないといけないんですけどね。
子供なら学校で教われるけど、大人は自分で調べないと分からないからなぁ。
知らないだけでテレビで特集もあるかもしれませんが、でもそういう大人向けの教育の場もメディアに作って欲しいし、それを世界で共有して欲しいなと思いました。
あ、ドラマ自体は面白いです!
頑張って英語の勉強兼ねて観続けます!
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