いくえみ綾「1日2回」3巻ネタバレ感想&くらもちふさこの幼馴染男女ものとの比較
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くらもちふさこに再度ハマってから、過去にいくえみ綾と2人展をやっていたことを知り、どちらも新刊が出たら買って読んできた身としては「行きたかった…」と悔やまれています。
以前は「いくえみ男子」の方が好きだったけど、今は「くらもち男子」の方が好き。
いくえみ綾はくらもちふさこに憧れてペンネームを付けたそうですが、どちらも時代に合わせてマイナーチェンジしながら作品描いててすごいですね。
そして、いくえみ綾は多作!
先月は3冊一気に新刊が出たのでビックリしました。

ローズ ローズィ ローズフル バッド 2 (マーガレットコミックス) [ いくえみ 綾 ]

1日2回 3 (マーガレットコミックス) [ いくえみ 綾 ]

おやすみカラスまた来てね。(7) (ビッグ コミックス) [ いくえみ 綾 ]
この2人の少女漫画家の共通点と違いを挙げるなら、まず共通点は「幼馴染や元同級生の男女が出てくる」かな。
違いを挙げるなら
くらもちふさこ
基本的にプラトニックで、キスやハグはしてもベッドシーンは仄めかし。
言葉じゃなく絵で状況説明するため、ハッキリと言葉で意思疎通をしない。
運命の相手には、実は内心すごく執着心を持っている。
東京っぽい、相手に気付かせないさり気ない気遣いがオシャレ。
いくえみ綾
生々しく無い程度に下着姿のベッドシーンあり。
戯けて笑いにして場を誤魔化したり、どの作品でも似た口癖のキャラがいる。(~なんだも、みたいな)
心の内を言葉にして最後には伝え合う。
どちらも「こんな素敵な男性、リアルにはいないよねー」と言う部分はありますが、いくえみ綾の方は最近は40歳前後の女性が主人公という作品も描き始めていて、若い子の恋愛とは違う流れで読者層にアプローチしているみたいですね?
「1日2回」と「花に染む」は、幼馴染ものだけど全然別物なので、本来は比較対象ではありません。
単に私が今「花に染む」に激ハマりしているから、比較してみようとしているだけです。
共通点と言えば「実家がお隣同士で、家族ぐるみの仲の男女」というだけ。
今のところ「1日2回」の主要キャラれみと季(とき)はプラトニックで、「花に染む」の花乃と陽大は最後までプラトニックだけど、キャラの性格と関係性は全然違います。
ちなみにタイトルの「1日2回」は、思春期に女の子を自室に連れ込む季に気付いて何故かイラついたれみが、当時は「変化」や「漠然とした未来への不安」を持っていたけれど、今となってはそれを思い出すのは「1日2回くらい」という部分にかかっています。
1日2回

1日2回 1 (マーガレットコミックス) [ いくえみ 綾 ]
実家がお隣で同じ歳の幼馴染。
2人は既に39~40歳で、1人は死別(旦那は元々は季の親友)、1人は離婚(子種が無くて逆玉婚が終わった)で別の家庭を持っていた。
れみには中学生の娘と、母親がいる。
季は両親のいる実家に戻ったが、3巻で兄夫婦が同居開始したため一人暮らしになる。
幼少期からドライな性格のれみと、泣き虫でずっとれみに甘えていた季、という関係なので、れみの方が立場が上。
季は成長してからは次々と色んな女の子と付き合ってきていたが、れみが結婚した時は寂しくて泣いた。
お互いの性格はよく把握している。
れみの父と夫の死を共に経験している。
季が深く傷付いていることをれみは察していて、孤独感を和らげてあげようとしている。
花に染む

花に染む(1) (Queen’s comics) [ くらもちふさこ ]
実家は隣同士だけど親しくなったのは花乃小6、陽大小5。
まだ2人とも学生。(花乃20歳、陽大19歳)
花乃は男言葉を使い力持ちだが、料理上手で礼儀正しい。いつも怒ったような無愛想な顔をしているが、周囲に気を配る繊細な面もある。
陽大は子供の頃はよく笑う子だったが、現在は世間的には優等生キャラを演じつつも、怒ると敵視した相手には冷酷な態度を取ったり怒鳴る。花乃に対してだけ昔のままの態度で接する(完全に対等だったり、大人ぶったり、甘えたりしつつも上下関係は無し)。
幼少期にお互い「親友」と思っていて、放火事件を機に離れて過ごしていた時期があるが、再会後も花乃にとって陽大は神様のような恋愛感情ではない憧れの人で、陽大にとって花乃は出会った時から特別な、対等であり優しくし合える存在。
花乃が陽大に憧れて弓道を始め、共にチームを組んでいた時の同士としての絆がある。
陽大は花乃の喜怒哀楽をよく見て察しているけれど、花乃は気遣って何も言わない分ミスリードも多い。
陽大の両親と兄の死を共に経験している。
陽大の心の傷と、それに耐えるための仮想世界の設定に花乃は合わせ、陽大を支えたいと思っているが、陽大が楼良と付き合い出してから自分の立ち位置について悩み始める。
「1日2回」は既に双方大人なことと、れみの亡夫が「再婚するなら季がいいな」という遺言を書いていたのが見つかった、ということで、この先どうなるか分からない部分はあります。
でもれみの部下の男性とも良い感じになるかも?
それに対して季は明らかに敵対意識のようなものを見せていますが、それが恋愛感情かは分かりません。
れみと部下の男性が歩いていたら季が後をつけて来ていたので、それを知ってワザとれみが部下と腕を組んでからかったりはしてましたが、別にそれは気を引くためでも無さそう。
というか、れみはやはり亡夫の忠を想っているし、季も忠のようにれみが頼れる人と一緒になるなら良い、とは一応思っているみたい。
陽大と花乃の関係を周囲は「恋愛」と認識しないけれど、れみと季の関係を周囲は「付き合っているのか?」と思っていて、都度2人は否定しています。
今の流れ的には、れみは季を恋愛対象として見ていないし、独占欲も無い。
でも季はれみに対して、恋愛感情なのか微妙な独占欲は持っている。
それは大好きな幼馴染というのと、親友の奥さんだった未亡人というのが混ざった感情なのでしょう。
陽大が楼良と付き合い出した時、花乃は
「陽大が本気で選んだ人なら、その人も含めて守るから側にはいたい」
と思い、でもいざそういう状況になると
「思っていたよりキツイ」
と感じます。(実際には陽大は楼良を好きではなく、あくまでも花乃を喜ばせための作戦として楼良を利用しただけですが)
どちらの幼馴染も「精神的な繋がりがある」という感じだけど、陽大と花乃ほどの排他的な繋がりは季とれみの間に無いように見えます。
そこはもう、作品の設定の違いがあるので当然でしょう。
「1日2回」は比較的リアルな日常もので、「花に染む」はドラマチックでミステリアスな作品なので。
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以前は「いくえみ男子」の方が好きだったけど、今は「くらもち男子」の方が好き。
いくえみ綾はくらもちふさこに憧れてペンネームを付けたそうですが、どちらも時代に合わせてマイナーチェンジしながら作品描いててすごいですね。
そして、いくえみ綾は多作!
先月は3冊一気に新刊が出たのでビックリしました。

ローズ ローズィ ローズフル バッド 2 (マーガレットコミックス) [ いくえみ 綾 ]

1日2回 3 (マーガレットコミックス) [ いくえみ 綾 ]

おやすみカラスまた来てね。(7) (ビッグ コミックス) [ いくえみ 綾 ]
この2人の少女漫画家の共通点と違いを挙げるなら、まず共通点は「幼馴染や元同級生の男女が出てくる」かな。
違いを挙げるなら
くらもちふさこ
基本的にプラトニックで、キスやハグはしてもベッドシーンは仄めかし。
言葉じゃなく絵で状況説明するため、ハッキリと言葉で意思疎通をしない。
運命の相手には、実は内心すごく執着心を持っている。
東京っぽい、相手に気付かせないさり気ない気遣いがオシャレ。
いくえみ綾
生々しく無い程度に下着姿のベッドシーンあり。
戯けて笑いにして場を誤魔化したり、どの作品でも似た口癖のキャラがいる。(~なんだも、みたいな)
心の内を言葉にして最後には伝え合う。
どちらも「こんな素敵な男性、リアルにはいないよねー」と言う部分はありますが、いくえみ綾の方は最近は40歳前後の女性が主人公という作品も描き始めていて、若い子の恋愛とは違う流れで読者層にアプローチしているみたいですね?
「1日2回」と「花に染む」は、幼馴染ものだけど全然別物なので、本来は比較対象ではありません。
単に私が今「花に染む」に激ハマりしているから、比較してみようとしているだけです。
共通点と言えば「実家がお隣同士で、家族ぐるみの仲の男女」というだけ。
今のところ「1日2回」の主要キャラれみと季(とき)はプラトニックで、「花に染む」の花乃と陽大は最後までプラトニックだけど、キャラの性格と関係性は全然違います。
ちなみにタイトルの「1日2回」は、思春期に女の子を自室に連れ込む季に気付いて何故かイラついたれみが、当時は「変化」や「漠然とした未来への不安」を持っていたけれど、今となってはそれを思い出すのは「1日2回くらい」という部分にかかっています。
1日2回

1日2回 1 (マーガレットコミックス) [ いくえみ 綾 ]
実家がお隣で同じ歳の幼馴染。
2人は既に39~40歳で、1人は死別(旦那は元々は季の親友)、1人は離婚(子種が無くて逆玉婚が終わった)で別の家庭を持っていた。
れみには中学生の娘と、母親がいる。
季は両親のいる実家に戻ったが、3巻で兄夫婦が同居開始したため一人暮らしになる。
幼少期からドライな性格のれみと、泣き虫でずっとれみに甘えていた季、という関係なので、れみの方が立場が上。
季は成長してからは次々と色んな女の子と付き合ってきていたが、れみが結婚した時は寂しくて泣いた。
お互いの性格はよく把握している。
れみの父と夫の死を共に経験している。
季が深く傷付いていることをれみは察していて、孤独感を和らげてあげようとしている。
花に染む

花に染む(1) (Queen’s comics) [ くらもちふさこ ]
実家は隣同士だけど親しくなったのは花乃小6、陽大小5。
まだ2人とも学生。(花乃20歳、陽大19歳)
花乃は男言葉を使い力持ちだが、料理上手で礼儀正しい。いつも怒ったような無愛想な顔をしているが、周囲に気を配る繊細な面もある。
陽大は子供の頃はよく笑う子だったが、現在は世間的には優等生キャラを演じつつも、怒ると敵視した相手には冷酷な態度を取ったり怒鳴る。花乃に対してだけ昔のままの態度で接する(完全に対等だったり、大人ぶったり、甘えたりしつつも上下関係は無し)。
幼少期にお互い「親友」と思っていて、放火事件を機に離れて過ごしていた時期があるが、再会後も花乃にとって陽大は神様のような恋愛感情ではない憧れの人で、陽大にとって花乃は出会った時から特別な、対等であり優しくし合える存在。
花乃が陽大に憧れて弓道を始め、共にチームを組んでいた時の同士としての絆がある。
陽大は花乃の喜怒哀楽をよく見て察しているけれど、花乃は気遣って何も言わない分ミスリードも多い。
陽大の両親と兄の死を共に経験している。
陽大の心の傷と、それに耐えるための仮想世界の設定に花乃は合わせ、陽大を支えたいと思っているが、陽大が楼良と付き合い出してから自分の立ち位置について悩み始める。
「1日2回」は既に双方大人なことと、れみの亡夫が「再婚するなら季がいいな」という遺言を書いていたのが見つかった、ということで、この先どうなるか分からない部分はあります。
でもれみの部下の男性とも良い感じになるかも?
それに対して季は明らかに敵対意識のようなものを見せていますが、それが恋愛感情かは分かりません。
れみと部下の男性が歩いていたら季が後をつけて来ていたので、それを知ってワザとれみが部下と腕を組んでからかったりはしてましたが、別にそれは気を引くためでも無さそう。
というか、れみはやはり亡夫の忠を想っているし、季も忠のようにれみが頼れる人と一緒になるなら良い、とは一応思っているみたい。
陽大と花乃の関係を周囲は「恋愛」と認識しないけれど、れみと季の関係を周囲は「付き合っているのか?」と思っていて、都度2人は否定しています。
今の流れ的には、れみは季を恋愛対象として見ていないし、独占欲も無い。
でも季はれみに対して、恋愛感情なのか微妙な独占欲は持っている。
それは大好きな幼馴染というのと、親友の奥さんだった未亡人というのが混ざった感情なのでしょう。
陽大が楼良と付き合い出した時、花乃は
「陽大が本気で選んだ人なら、その人も含めて守るから側にはいたい」
と思い、でもいざそういう状況になると
「思っていたよりキツイ」
と感じます。(実際には陽大は楼良を好きではなく、あくまでも花乃を喜ばせための作戦として楼良を利用しただけですが)
どちらの幼馴染も「精神的な繋がりがある」という感じだけど、陽大と花乃ほどの排他的な繋がりは季とれみの間に無いように見えます。
そこはもう、作品の設定の違いがあるので当然でしょう。
「1日2回」は比較的リアルな日常もので、「花に染む」はドラマチックでミステリアスな作品なので。
しかし幼馴染もの、いくえみ綾もくらもちふさこも過去作を見ると割とありますね。
どちらも幼馴染同士が結ばれることもあれば、別の人と、となることもありますが。
普通に考えると「1日2回」は、最終的には季とれみがくっつくのかな?という風には思えます。
子供を作れない季と、既に中学生の娘がいるれみ。
娘のことは生まれた時からずっと季は見ているし、身内感覚が既にあるので家族になるのに違和感なさそう。
ただ…れみが季に恋愛感情を持ったこと自体は無さそうにも思えます。
単純に「ずっと懐いてきていた弟分だった季が、男になって他の女の子と付き合い出した」ということに、思春期の頃に微妙な寂しさのようなものを感じていたくらい?
何となくお膳立てが出来ているような状態に違和感を覚えつつ、でも今は落ち込んでいる季のことをれみが心配しているような感じ、でしょうか。
れみ自身は地に足をつけて暮らしているけど、季がグラグラしていて、それをそっと幼馴染として支えてあげている関係性が良いな~と思います。
弱っている時に「あなたはちゃんと愛される人間です」って言ってくれる人が側にいるって、良いなぁと。
れみが季に優しくするのは、もちろん幼馴染としてというのもあるけれども、旦那さんの忠の闘病中から亡くなるまでをずっと一緒に支えてくれた友達、という絆もあるんだろうと思います。
いつもドライなれみでも、忠と付き合っている時や新婚時代は、本当に幸せそうだったし。
そういう姿を側で見るのが切なくて、季は実家を出たような流れでもあったと思います。
それは「れみが好き」というより、「大好きな幼馴染と親友が、大人になってしまう」という変化を見ることの怖さ、かな?
確かに、恋愛感情を持っていない男友達が結婚して子供が出来たりしたとき、寂しいような、もう会いづらいなと思うようなものはありましたねぇ。
夫婦双方と仲良しというケースは私は経験したことが無いので、そこは想像しか出来ないのですが。
片方だけが友達の場合、やはりその伴侶の人とも同じように仲良くするのは「迷惑かなぁ」と思って気を遣ってしまいます。
うん、こうして書いていくと、単に幼馴染ものとして「1日2回」と「花に染む」を比較は出来ませんね…
「花に染む」の中だと、陽大の幼馴染の田路が高校の卒業式に花乃に告白し、「バカバカバカ、友情を壊した」と怒らせていましたが、これはもう無かったことのように乗り越えて最終回を迎えていました。
もし続きがあって、花乃と田路が付き合って結婚して…となったら…
陽大がニコニコとそれを見守るとは、全くもって思えません。
そもそも花染町に花乃が来ることは歓迎していたけど、田路が来た時には冷たくして「二度と会いたくない」と言っちゃってたくらい、陽大の中では明確に他の幼馴染と花乃は別格の存在だから。
れみと季はそういう排他的な関係では無かったし、そもそも季は先に彼女作ってたし…
花乃自身は、陽大が誰か他の女性と付き合ったり結婚したりしても、辛くてもそれを見せないようにするだろうけど…、そんな風に花乃が思っていることを陽大は速攻で気付くだろうし、そもそもそんな思いをさせるとは思えないかな。
と思うと、れみは季の寂しい気持ちを察してはいませんでしたね。
季に彼女が出来て、その間に忠と会っていたら良い感じになってきて、忠にもその気があるのを察してれみから告白して付き合いだしていたし。
それは季がいない心の穴を埋めるためだったわけではなく、純粋に穏やかで優しくて、家族縁が薄い忠と普通の家庭を作っていきたいと思っていた感じでした。
3巻は特に、闘病中の忠の描写が多くて切なかったです…
季はねー…現時点では情けないおじさん、的な立ち位置になってきているため、この後どう挽回するのかな?というのが気になるところです。
中学の途中からはイケメンになる設定だったけど、今はなんだか卑屈さでいっぱいだし。
この後、季を気に入る女性が出てきて~でもやっぱりれみのことが好きで~って、なるのかな?
ちょっとリアルに近いようで、やっぱりファンタジーな少女漫画のノリの大人向けマンガなので、「1日2回」も面白いです。
どちらとも違う「いつもポケットにショパン」みたいな幼馴染ものも良いですね~。


【くらもちふさこ全集 1 ―いつもポケットにショパン―】
まぁ実際には、そんな男女の幼馴染の素敵なお話、というものを身近で聞いたことはないのですが…
若い頃は日常の参考になるようなエピソードのあるマンガも好きだったけど、非日常を味わえるマンガってやっぱり良いな~と最近は改めて思っています!
※当ブログ記事内には、実際に購入・使用した感想に基づく商品プロモーションを含んでいます。
どちらも幼馴染同士が結ばれることもあれば、別の人と、となることもありますが。
普通に考えると「1日2回」は、最終的には季とれみがくっつくのかな?という風には思えます。
子供を作れない季と、既に中学生の娘がいるれみ。
娘のことは生まれた時からずっと季は見ているし、身内感覚が既にあるので家族になるのに違和感なさそう。
ただ…れみが季に恋愛感情を持ったこと自体は無さそうにも思えます。
単純に「ずっと懐いてきていた弟分だった季が、男になって他の女の子と付き合い出した」ということに、思春期の頃に微妙な寂しさのようなものを感じていたくらい?
何となくお膳立てが出来ているような状態に違和感を覚えつつ、でも今は落ち込んでいる季のことをれみが心配しているような感じ、でしょうか。
れみ自身は地に足をつけて暮らしているけど、季がグラグラしていて、それをそっと幼馴染として支えてあげている関係性が良いな~と思います。
弱っている時に「あなたはちゃんと愛される人間です」って言ってくれる人が側にいるって、良いなぁと。
れみが季に優しくするのは、もちろん幼馴染としてというのもあるけれども、旦那さんの忠の闘病中から亡くなるまでをずっと一緒に支えてくれた友達、という絆もあるんだろうと思います。
いつもドライなれみでも、忠と付き合っている時や新婚時代は、本当に幸せそうだったし。
そういう姿を側で見るのが切なくて、季は実家を出たような流れでもあったと思います。
それは「れみが好き」というより、「大好きな幼馴染と親友が、大人になってしまう」という変化を見ることの怖さ、かな?
確かに、恋愛感情を持っていない男友達が結婚して子供が出来たりしたとき、寂しいような、もう会いづらいなと思うようなものはありましたねぇ。
夫婦双方と仲良しというケースは私は経験したことが無いので、そこは想像しか出来ないのですが。
片方だけが友達の場合、やはりその伴侶の人とも同じように仲良くするのは「迷惑かなぁ」と思って気を遣ってしまいます。
うん、こうして書いていくと、単に幼馴染ものとして「1日2回」と「花に染む」を比較は出来ませんね…
「花に染む」の中だと、陽大の幼馴染の田路が高校の卒業式に花乃に告白し、「バカバカバカ、友情を壊した」と怒らせていましたが、これはもう無かったことのように乗り越えて最終回を迎えていました。
もし続きがあって、花乃と田路が付き合って結婚して…となったら…
陽大がニコニコとそれを見守るとは、全くもって思えません。
そもそも花染町に花乃が来ることは歓迎していたけど、田路が来た時には冷たくして「二度と会いたくない」と言っちゃってたくらい、陽大の中では明確に他の幼馴染と花乃は別格の存在だから。
れみと季はそういう排他的な関係では無かったし、そもそも季は先に彼女作ってたし…
花乃自身は、陽大が誰か他の女性と付き合ったり結婚したりしても、辛くてもそれを見せないようにするだろうけど…、そんな風に花乃が思っていることを陽大は速攻で気付くだろうし、そもそもそんな思いをさせるとは思えないかな。
と思うと、れみは季の寂しい気持ちを察してはいませんでしたね。
季に彼女が出来て、その間に忠と会っていたら良い感じになってきて、忠にもその気があるのを察してれみから告白して付き合いだしていたし。
それは季がいない心の穴を埋めるためだったわけではなく、純粋に穏やかで優しくて、家族縁が薄い忠と普通の家庭を作っていきたいと思っていた感じでした。
3巻は特に、闘病中の忠の描写が多くて切なかったです…
季はねー…現時点では情けないおじさん、的な立ち位置になってきているため、この後どう挽回するのかな?というのが気になるところです。
中学の途中からはイケメンになる設定だったけど、今はなんだか卑屈さでいっぱいだし。
この後、季を気に入る女性が出てきて~でもやっぱりれみのことが好きで~って、なるのかな?
ちょっとリアルに近いようで、やっぱりファンタジーな少女漫画のノリの大人向けマンガなので、「1日2回」も面白いです。
どちらとも違う「いつもポケットにショパン」みたいな幼馴染ものも良いですね~。
【くらもちふさこ全集 1 ―いつもポケットにショパン―】
まぁ実際には、そんな男女の幼馴染の素敵なお話、というものを身近で聞いたことはないのですが…
若い頃は日常の参考になるようなエピソードのあるマンガも好きだったけど、非日常を味わえるマンガってやっぱり良いな~と最近は改めて思っています!
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