「駅から5分」文庫版2巻&「くらもち本」、花壇荒らし犯人と花乃のライスコロッケの秘話の番外編ネタバレ感想
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オタクなので、興味を持ったものはトコトン調べたいタイプです。
ということで、匿名掲示板などを見ていたら「駅から5分の文庫版2巻に番外編『駅まで5分』として、花壇荒らしの犯人のエピソードが掲載されている」というのと、「くらもち本に『駅から5分episode#16.5』として花乃が2巻で陽大に差し入れするライスコロッケの話がある」と書き込まれていたため、買ってしまいました!
まさか電子書籍の「駅から5分」と「花に染む」に掲載されていないエピソードがあるなんて…ずるい…
でも結構電子書籍って、あとがきが省かれていたりするんですよねぇ。
ちなみに「駅から5分」の単行本は、ブックオフを見てもみつからないどころか、Amazon等ネットではプレミア価格になってしまっています。
私が買ったのも1,500円近くになっていました…


駅から5分 2 (集英社文庫(コミック版)) 文庫
花壇荒らしの犯人はそこまで気になっていなかったし、内容もチラッと書いている人がいたけど基本的には雛にべた惚れの櫻井さんの話とのことだったため、「う~ん、陽大は出ないならなぁ」と思いつつも読んでおきたくなったんです。
ネタバレしてしまうと、花壇荒らしの犯人は生徒ではありませんでした。
櫻井さんは夜の神社境内で、杖で肩を叩いてくる失礼なおばあちゃん(タクシーの運転手さんのエピソードに出てきた、耳が遠くてマイペースな態度を取り、お墓参りに向かう方)に出会います。
しかもお賽銭で手持ちのお金が無くなった、と言うおばあちゃんのために雛はタクシー代まで渡してあげてしまう。
不満を言う櫻井さんに、雛は「杖はその人にとっては手足と同じもの」と言われるのです。
後日、杖をついたおばあちゃんが旦那さんのお墓参り用の花を勝手に持っていっているのを知った櫻井さん。
陽大が花壇荒らしの犯人探しをしているのを知っているので、それを教えるべきか迷うのですが、雛から
「言いたくないなら宜しいのではないですか?今までにないくらいにまともなお顔をされていたので」
と言われ、思わず「ホレた?」と聞くと「それはない」と笑顔で言われる…。
この最後のやり取りは、楼良と陽大のシーンとリンクしていますね。
やっと的に射れるようになって嬉しくて雨の中走って陽大に報告した楼良が、タオルで拭いてもらいながら
「このまま続ければ交際期限も無くなるかも」と言って「それはない」と笑いながら返されるシーン。
このエピソードは「花壇荒らし」が「駅から5分」でも数回出てくるし、「花に染む」でも陽大が放課後見張りをしていても犯人が現れなかったことをメールで報告していたため、物語の大筋としては関係ないけど、くらもちふさこの細部に小ネタを入れてみたい欲として描かれているのでしょう。
生徒会メンバーは「火曜日に犯人が現れている」と予想していたけど、櫻井さんは休日の朝に花摘みを見かけていたため、そりゃ陽大も犯人を見つけられなかったはずだわ。
櫻井さんはねー…登場時には女を適当に扱っていたのに、本命の美人で聡明な雛に惹かれる道化っぽい役回りのキャラですが、なんだか憎みたいけど憎めないキャラだなと思っています。
調子に乗っていてハニートラップみたいな目にあって会社をクビになり、アケタキャラメルの職も花染神社の手伝いも馬鹿にしていた同僚から紹介してもらう、というのはアレですけど…
「大人になっても人は変われる。そういう機会が出来る人と出会える運命もある」
という立ち位置なのでは?
まぁ私からしてみれば、大学生の雛をあんなに口説くという時点で、そこそこ若い再起を図れる設定なのだろうとは思いますが。
彼が雛にべた惚れだと聞いた時、陽大は一瞬真顔になった後で「応援しますよ」と言っていましたね。
櫻井さんも以前、雛には彼氏がいると思いこんでいた、ということは、陽大と雛はやっぱり両片思いなのかな?とも思わされるエピソードです。
まぁ陽大の心情は分かりませんが、何だかんだ言って雛と陽大が同じように「それはない」と自分を想う相手に言うのは、2人が似ているってことの証のように思えました。
運命の神様さえも雛には味方する星回り、というのは、陽大にも言えることなのかもしれない。
匿名掲示板では「陽大の願いはことごとく叶わない」というフラグのように言っていた方もいましたが、よくよく全体を見れば割と陽大の願いは叶っています。
生徒会長にもなって、インターハイで優勝して、一時は離れようと思ったけど会いたかった花乃ともベッタリと側にいられて。
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ということで、匿名掲示板などを見ていたら「駅から5分の文庫版2巻に番外編『駅まで5分』として、花壇荒らしの犯人のエピソードが掲載されている」というのと、「くらもち本に『駅から5分episode#16.5』として花乃が2巻で陽大に差し入れするライスコロッケの話がある」と書き込まれていたため、買ってしまいました!
まさか電子書籍の「駅から5分」と「花に染む」に掲載されていないエピソードがあるなんて…ずるい…
でも結構電子書籍って、あとがきが省かれていたりするんですよねぇ。
ちなみに「駅から5分」の単行本は、ブックオフを見てもみつからないどころか、Amazon等ネットではプレミア価格になってしまっています。
私が買ったのも1,500円近くになっていました…
駅から5分 2 (集英社文庫(コミック版)) 文庫
花壇荒らしの犯人はそこまで気になっていなかったし、内容もチラッと書いている人がいたけど基本的には雛にべた惚れの櫻井さんの話とのことだったため、「う~ん、陽大は出ないならなぁ」と思いつつも読んでおきたくなったんです。
ネタバレしてしまうと、花壇荒らしの犯人は生徒ではありませんでした。
櫻井さんは夜の神社境内で、杖で肩を叩いてくる失礼なおばあちゃん(タクシーの運転手さんのエピソードに出てきた、耳が遠くてマイペースな態度を取り、お墓参りに向かう方)に出会います。
しかもお賽銭で手持ちのお金が無くなった、と言うおばあちゃんのために雛はタクシー代まで渡してあげてしまう。
不満を言う櫻井さんに、雛は「杖はその人にとっては手足と同じもの」と言われるのです。
後日、杖をついたおばあちゃんが旦那さんのお墓参り用の花を勝手に持っていっているのを知った櫻井さん。
陽大が花壇荒らしの犯人探しをしているのを知っているので、それを教えるべきか迷うのですが、雛から
「言いたくないなら宜しいのではないですか?今までにないくらいにまともなお顔をされていたので」
と言われ、思わず「ホレた?」と聞くと「それはない」と笑顔で言われる…。
この最後のやり取りは、楼良と陽大のシーンとリンクしていますね。
やっと的に射れるようになって嬉しくて雨の中走って陽大に報告した楼良が、タオルで拭いてもらいながら
「このまま続ければ交際期限も無くなるかも」と言って「それはない」と笑いながら返されるシーン。
このエピソードは「花壇荒らし」が「駅から5分」でも数回出てくるし、「花に染む」でも陽大が放課後見張りをしていても犯人が現れなかったことをメールで報告していたため、物語の大筋としては関係ないけど、くらもちふさこの細部に小ネタを入れてみたい欲として描かれているのでしょう。
生徒会メンバーは「火曜日に犯人が現れている」と予想していたけど、櫻井さんは休日の朝に花摘みを見かけていたため、そりゃ陽大も犯人を見つけられなかったはずだわ。
櫻井さんはねー…登場時には女を適当に扱っていたのに、本命の美人で聡明な雛に惹かれる道化っぽい役回りのキャラですが、なんだか憎みたいけど憎めないキャラだなと思っています。
調子に乗っていてハニートラップみたいな目にあって会社をクビになり、アケタキャラメルの職も花染神社の手伝いも馬鹿にしていた同僚から紹介してもらう、というのはアレですけど…
「大人になっても人は変われる。そういう機会が出来る人と出会える運命もある」
という立ち位置なのでは?
まぁ私からしてみれば、大学生の雛をあんなに口説くという時点で、そこそこ若い再起を図れる設定なのだろうとは思いますが。
彼が雛にべた惚れだと聞いた時、陽大は一瞬真顔になった後で「応援しますよ」と言っていましたね。
櫻井さんも以前、雛には彼氏がいると思いこんでいた、ということは、陽大と雛はやっぱり両片思いなのかな?とも思わされるエピソードです。
まぁ陽大の心情は分かりませんが、何だかんだ言って雛と陽大が同じように「それはない」と自分を想う相手に言うのは、2人が似ているってことの証のように思えました。
運命の神様さえも雛には味方する星回り、というのは、陽大にも言えることなのかもしれない。
匿名掲示板では「陽大の願いはことごとく叶わない」というフラグのように言っていた方もいましたが、よくよく全体を見れば割と陽大の願いは叶っています。
生徒会長にもなって、インターハイで優勝して、一時は離れようと思ったけど会いたかった花乃ともベッタリと側にいられて。
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で、決して「駅から5分」には出てこなかった花乃がアンソロジー的に登場するのが、「くらもち本」の中に収録されている「駅から5分episode#16.5」。


くらもち本~くらもちふさこ公式アンソロジーコミック~
茴香女子大学に落ちたあと、陽大には内緒で料理学校に通っていた花乃が、大量のコロッケとライスコロッケを差し入れしに陽大のアパートに行く直前のお話です。
このライスコロッケは赤松さんの妹と、彼氏の揚げたキャラメルの息子が付き合ってると分かるエピソードとして出てきていましたね。
なのでこの2つの話がリンクしています。
料理士学校内のお惣菜屋さん「ハンナ」で課題の料理を販売しているけど、コロッケが全然売れない。
女子生徒はやっぱりケーキが人気だねぇ、という友人達の会話を聞きながら、花乃は
「私は中学の部活の帰りにコロッケを買って食べるのが好きだったのにな」
と思い出します。
とりあえず売れ残りを陽大に食べさせて感想を聞こうと持ち帰りの用意をしますが、
「でもきっと『おいしい』って言うだろうな。前もただのタマネギのみじん切りを『おいしい』って言い切ったし。ダメだ参考にならない」
と思いつつ、とりあえず処分を頼もう、でも料理学校に行ってるのは内緒だしなぁ、と考えつつ陽大のアパートに向かう花乃。
そして道中、部活帰りに陽大とライスコロッケを食べ、
「一個で足りる?太らないとダメだよ。おかず買ってこようか?」と言う花乃に
「これおかずじゃないの?でも花乃にとってこれは握り飯同様か」と陽大に言われてしまう。
これをヒントに花乃は更にライスコロッケを作ってみて、それがハンナの大人気商品となったんです。
栄養バランスや見せ方も良くて友達たちと久々に再会した時に褒められますが、花乃としては「ただ大事な人のことを想っていただけ」。
その「大事な人のことを想って作ったライスコロッケ」が、赤松さんの妹と彼氏の絆を深める…と。
「花に染む」で陽大と花乃派にとって、このエピソードの萌えポイントは2つ。
1.陽大は花乃がタマネギのみじん切りを出しても「おいしい」と言い切る。
2.花乃は陽大を「大事な人」と思っている。
このタマネギのみじん切りをいつ食べさせたのかは分かりません。
多分、花染町で再会する前でしょう。
陽大が一人暮らししているアパートに、花乃はライスコロッケを持参する前に行っている可能性はあります。
大学に落ちた時に泣きを入れたのは3ヶ月前だったので、その時にアパートの場所を知ったのかな?
特に住所も地図も見ずにライスコロッケを持ってアパートに行ってるし。
ただそこでタマネギのみじん切りを食べさせるとは思えないので、中学の家庭科の授業とか、部活の合宿とかで陽大に食べさせた可能性はあるかなぁ、と。
私も中学の家庭科でキュウリの輪切りテストあったし。
美味しい新タマネギのみじん切りなら、陽大が「おいしい」と断言するのは納得になります。
でも花乃は「陽大は何でもおいしいって言うから、味に拘りがない」みたいに思っていそうですが(自分が作ったコロッケと言わなくても、おいしいと言うだろうと思っているので)、それはもう「陽大は花乃が作った料理なら、何でも美味しいって言う」というエピソードのはず!
それは陽大が優しいからかもしれないし、花乃のことが好きだからかもしれない。
少女マンガ的に考えれば、やはり「好きな女の子が作ったものなら、何でも美味しいと言う」になりますね。
2巻でも食べ終わった後に感想を聞かれ、黙って「ハンナ」のロゴを見た後に
「ん?作ったの?花乃」と聞き、誤魔化して
「そー、そーゆーことじゃなくて、初めて入った店だったからー」と嘘をつく花乃を見て黙って察した後
「美味しかったよ、すごく」
と笑顔で言ってるし。
つまり、単に花乃が買ってきたものなら何でもかんでも「美味しい」と陽大は言うわけじゃない。
一緒に買ったライスコロッケなら1個で十分。
まぁ普通の親友なら、わさわざ自分で作ったことは隠さないですが。
しかし、何故花乃は料理学校に行っていること、陽大に内緒にしていたんでしょうか?
連絡を取り続けている以上、浪人していないことはすぐバレるはず。
花染町自体には通っているのだし、仮想を変えれば良い。
まぁ弓道を止めたことを言いたくなかったんだろうけど、となると高一の再会以降花乃は陽大に早気で悩んでいることを言っていないことになる。
高校2年、3年で試合に出ていないことも言っていない。
まだ仮想は新たに書き換えられていないのに、差し入れの大量のコロッケは社務所に持って行こうとする、ということは
「友達からの頂き物のコロッケです」
と花乃の名前を出さずにコロッケをどう渡すつもりだったのやら?
雛は花乃が茴香女子大を志望していることを知っていた。
中学時代の陽大が、花乃が茴香女子大生を目指して自分と再会するつもりでいる、と雛に話すとは思えません。
雛と花乃は陽大のアパートで再会するで4年間会っていない。
高2の時ならまだ雛は3年だから、例えレギュラー選手じゃなくても花乃と雛が顔を合わせる機会はあったはずだけど、そこで話してはいなそう。
でも、雛は浪人した花乃が花染町でアパート探しをしていると予想していて、空室の話を陽大に持ちかけていた。
予想ですが、雛は花乃が茴香女子大生を目指していたこと自体は雛に話していた。
「彼女は進路変更していますよ」
とまだ合格を知らない時点で陽大は雛に言っていますし。
陽大と花乃が再会した時に、花乃の将来志望を話し、落ちたことも陽大から報告したのかなぁ?
じゃあ雛から「花乃ちゃんと会っていたのでしょう?」と体育館帰りの陽大に聞いて、仮想のことを聞き出していた?
そして入学していない時点で浪人生になったと思ったか、落ちたことを陽大から聞いていた?
そんな話を陽大からするかなぁ。謎。
「花に染む」の解読の難しさは、こういう本筋と関係の無い話以外がかなり端折られていて、でも作者なりの拘りは描かれているところですね。
とりあえず、陽大は雛の作るご飯は極力食べないし、感想も言わない。
でも花乃が渡したものなら何でも「おいしい」と言う。
この他にも番外編としてフェリシモに載った楼良のエピソード「はる風の誘惑」があるそうです。
コーラス11月増刊号 『コーラス×iedit』が、2010年10月8日に発売されていました。
こちら読めないのかと思っていたら、文庫版1巻に載ってるんですね。


駅から5分 1 (集英社文庫(コミック版)) 文庫
ただこの付録掲載時点でまだ本誌では花乃が茴香女子大に落ちたことが分からないどころか、まだ陽大と花乃は再会していないんですけどね…
ちょっともうこの時の時系列は分かりませんが、ネタバレにもほどがあるアンソロジーな付録だったのでは?
あくまでも「駅から5分」の番外編としての立ち位置だったんでしょうね。
それでも、陽大も花乃もお互いを大切にしているエピソードは、読めると嬉しいですね!
その他のアンソロジー部分は賛否両論でした。
私は雲田はるこが好きだけど、BLなノリが合わない人もいたみたい…
基本的には「天然コケッコー」の番外編3作を載せるために作られているアンソロジー本なので、人によって意見は分かれるでしょう。
個人的には聖千秋の、「天然コケッコーの、大沢くんがスイカ割りで他の子の胸を偶然触ってしまうのを見て『先にさわらせりゃあよかったぁ」と悔やむシーンの見解が、多田かおると聖千秋で割れた、そして感動シーンと捉えた多田かおるに対してくらもちふさこは「分かってくれた?」と喜んだ、というエピソードが良かったです。
作家同士で仲良いプロでも、くらもちふさこの作品を理解するのは難しいってことですね。
私としてはあのシーンはとても分かりやすい、そよちゃんとしては「自分が一番先に」と悔しがる気持ちは分かるんですが。
ふーむ、こうやって色々読んでも、それでも考察は分かれるのかぁ、というのも新たな発見でした!
とりあえず、素直に読めば、陽大と花乃はお互いをめちゃくちゃ大事に想っているし、それは男同士の付き合い方では無い。
ライスコロッケをおかずではなく握り飯感覚で食べる、体力のある花乃に対して、陽大は普段から花乃が持ち慣れているはずの荷物さえ持ってあげようとした。
玉ねぎのみじん切りさえ「おいしい」と言う。
ツンデレキャラと思いきや、花乃に対してはデレしか見せないところの徹底っぷりよ…
楼良を初めて家に連れてきたときも、20時頃の花乃からの電話にわざと出なくて、でも23時半になったら「今日泊めて」って言いに来るとか、駆け引きとしか思えない!
で、自室で他の女が寝ている、2人は付き合っているんだよね?と思う花乃とハグして足を絡めて眠るとか…もう口に出してハッキリどっちか言ってよ!
となるのに、花乃は聞かないし、それで陽大も言わなくて、なんなのーというこの少女漫画な世界に最近浸りすぎなのでした…
またどこかでその後、描いてくれたら良いのになぁ。
当時は「読者の皆さんの想像におまかせします」だったけど、もう連載終了からだいぶ経っているのだし、話してくれても良さそうですよね…
くらもち本~くらもちふさこ公式アンソロジーコミック~
茴香女子大学に落ちたあと、陽大には内緒で料理学校に通っていた花乃が、大量のコロッケとライスコロッケを差し入れしに陽大のアパートに行く直前のお話です。
このライスコロッケは赤松さんの妹と、彼氏の揚げたキャラメルの息子が付き合ってると分かるエピソードとして出てきていましたね。
なのでこの2つの話がリンクしています。
料理士学校内のお惣菜屋さん「ハンナ」で課題の料理を販売しているけど、コロッケが全然売れない。
女子生徒はやっぱりケーキが人気だねぇ、という友人達の会話を聞きながら、花乃は
「私は中学の部活の帰りにコロッケを買って食べるのが好きだったのにな」
と思い出します。
とりあえず売れ残りを陽大に食べさせて感想を聞こうと持ち帰りの用意をしますが、
「でもきっと『おいしい』って言うだろうな。前もただのタマネギのみじん切りを『おいしい』って言い切ったし。ダメだ参考にならない」
と思いつつ、とりあえず処分を頼もう、でも料理学校に行ってるのは内緒だしなぁ、と考えつつ陽大のアパートに向かう花乃。
そして道中、部活帰りに陽大とライスコロッケを食べ、
「一個で足りる?太らないとダメだよ。おかず買ってこようか?」と言う花乃に
「これおかずじゃないの?でも花乃にとってこれは握り飯同様か」と陽大に言われてしまう。
これをヒントに花乃は更にライスコロッケを作ってみて、それがハンナの大人気商品となったんです。
栄養バランスや見せ方も良くて友達たちと久々に再会した時に褒められますが、花乃としては「ただ大事な人のことを想っていただけ」。
その「大事な人のことを想って作ったライスコロッケ」が、赤松さんの妹と彼氏の絆を深める…と。
「花に染む」で陽大と花乃派にとって、このエピソードの萌えポイントは2つ。
1.陽大は花乃がタマネギのみじん切りを出しても「おいしい」と言い切る。
2.花乃は陽大を「大事な人」と思っている。
このタマネギのみじん切りをいつ食べさせたのかは分かりません。
多分、花染町で再会する前でしょう。
陽大が一人暮らししているアパートに、花乃はライスコロッケを持参する前に行っている可能性はあります。
大学に落ちた時に泣きを入れたのは3ヶ月前だったので、その時にアパートの場所を知ったのかな?
特に住所も地図も見ずにライスコロッケを持ってアパートに行ってるし。
ただそこでタマネギのみじん切りを食べさせるとは思えないので、中学の家庭科の授業とか、部活の合宿とかで陽大に食べさせた可能性はあるかなぁ、と。
私も中学の家庭科でキュウリの輪切りテストあったし。
美味しい新タマネギのみじん切りなら、陽大が「おいしい」と断言するのは納得になります。
でも花乃は「陽大は何でもおいしいって言うから、味に拘りがない」みたいに思っていそうですが(自分が作ったコロッケと言わなくても、おいしいと言うだろうと思っているので)、それはもう「陽大は花乃が作った料理なら、何でも美味しいって言う」というエピソードのはず!
それは陽大が優しいからかもしれないし、花乃のことが好きだからかもしれない。
少女マンガ的に考えれば、やはり「好きな女の子が作ったものなら、何でも美味しいと言う」になりますね。
2巻でも食べ終わった後に感想を聞かれ、黙って「ハンナ」のロゴを見た後に
「ん?作ったの?花乃」と聞き、誤魔化して
「そー、そーゆーことじゃなくて、初めて入った店だったからー」と嘘をつく花乃を見て黙って察した後
「美味しかったよ、すごく」
と笑顔で言ってるし。
つまり、単に花乃が買ってきたものなら何でもかんでも「美味しい」と陽大は言うわけじゃない。
一緒に買ったライスコロッケなら1個で十分。
まぁ普通の親友なら、わさわざ自分で作ったことは隠さないですが。
しかし、何故花乃は料理学校に行っていること、陽大に内緒にしていたんでしょうか?
連絡を取り続けている以上、浪人していないことはすぐバレるはず。
花染町自体には通っているのだし、仮想を変えれば良い。
まぁ弓道を止めたことを言いたくなかったんだろうけど、となると高一の再会以降花乃は陽大に早気で悩んでいることを言っていないことになる。
高校2年、3年で試合に出ていないことも言っていない。
まだ仮想は新たに書き換えられていないのに、差し入れの大量のコロッケは社務所に持って行こうとする、ということは
「友達からの頂き物のコロッケです」
と花乃の名前を出さずにコロッケをどう渡すつもりだったのやら?
雛は花乃が茴香女子大を志望していることを知っていた。
中学時代の陽大が、花乃が茴香女子大生を目指して自分と再会するつもりでいる、と雛に話すとは思えません。
雛と花乃は陽大のアパートで再会するで4年間会っていない。
高2の時ならまだ雛は3年だから、例えレギュラー選手じゃなくても花乃と雛が顔を合わせる機会はあったはずだけど、そこで話してはいなそう。
でも、雛は浪人した花乃が花染町でアパート探しをしていると予想していて、空室の話を陽大に持ちかけていた。
予想ですが、雛は花乃が茴香女子大生を目指していたこと自体は雛に話していた。
「彼女は進路変更していますよ」
とまだ合格を知らない時点で陽大は雛に言っていますし。
陽大と花乃が再会した時に、花乃の将来志望を話し、落ちたことも陽大から報告したのかなぁ?
じゃあ雛から「花乃ちゃんと会っていたのでしょう?」と体育館帰りの陽大に聞いて、仮想のことを聞き出していた?
そして入学していない時点で浪人生になったと思ったか、落ちたことを陽大から聞いていた?
そんな話を陽大からするかなぁ。謎。
「花に染む」の解読の難しさは、こういう本筋と関係の無い話以外がかなり端折られていて、でも作者なりの拘りは描かれているところですね。
とりあえず、陽大は雛の作るご飯は極力食べないし、感想も言わない。
でも花乃が渡したものなら何でも「おいしい」と言う。
この他にも番外編としてフェリシモに載った楼良のエピソード「はる風の誘惑」があるそうです。
コーラス11月増刊号 『コーラス×iedit』が、2010年10月8日に発売されていました。
こちら読めないのかと思っていたら、文庫版1巻に載ってるんですね。
駅から5分 1 (集英社文庫(コミック版)) 文庫
ただこの付録掲載時点でまだ本誌では花乃が茴香女子大に落ちたことが分からないどころか、まだ陽大と花乃は再会していないんですけどね…
ちょっともうこの時の時系列は分かりませんが、ネタバレにもほどがあるアンソロジーな付録だったのでは?
あくまでも「駅から5分」の番外編としての立ち位置だったんでしょうね。
それでも、陽大も花乃もお互いを大切にしているエピソードは、読めると嬉しいですね!
その他のアンソロジー部分は賛否両論でした。
私は雲田はるこが好きだけど、BLなノリが合わない人もいたみたい…
基本的には「天然コケッコー」の番外編3作を載せるために作られているアンソロジー本なので、人によって意見は分かれるでしょう。
個人的には聖千秋の、「天然コケッコーの、大沢くんがスイカ割りで他の子の胸を偶然触ってしまうのを見て『先にさわらせりゃあよかったぁ」と悔やむシーンの見解が、多田かおると聖千秋で割れた、そして感動シーンと捉えた多田かおるに対してくらもちふさこは「分かってくれた?」と喜んだ、というエピソードが良かったです。
作家同士で仲良いプロでも、くらもちふさこの作品を理解するのは難しいってことですね。
私としてはあのシーンはとても分かりやすい、そよちゃんとしては「自分が一番先に」と悔しがる気持ちは分かるんですが。
ふーむ、こうやって色々読んでも、それでも考察は分かれるのかぁ、というのも新たな発見でした!
とりあえず、素直に読めば、陽大と花乃はお互いをめちゃくちゃ大事に想っているし、それは男同士の付き合い方では無い。
ライスコロッケをおかずではなく握り飯感覚で食べる、体力のある花乃に対して、陽大は普段から花乃が持ち慣れているはずの荷物さえ持ってあげようとした。
玉ねぎのみじん切りさえ「おいしい」と言う。
ツンデレキャラと思いきや、花乃に対してはデレしか見せないところの徹底っぷりよ…
楼良を初めて家に連れてきたときも、20時頃の花乃からの電話にわざと出なくて、でも23時半になったら「今日泊めて」って言いに来るとか、駆け引きとしか思えない!
で、自室で他の女が寝ている、2人は付き合っているんだよね?と思う花乃とハグして足を絡めて眠るとか…もう口に出してハッキリどっちか言ってよ!
となるのに、花乃は聞かないし、それで陽大も言わなくて、なんなのーというこの少女漫画な世界に最近浸りすぎなのでした…
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