アニメ「フルーツバスケット」を中村悠一(草摩紫呉)を目当てに観たら、毒親・孤独な鬱ラブコメだった

2022年02月11日
マンガ 2

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中村悠一の出演アニメを次々と観ているのですが、「フルーツバスケット」は絵柄からして学園ラブコメっぽかったので、後回しにしていました。

中村悠一のキャラはメインってぽどじゃなさそうだし、暇がある時観れば良いかな〜程度の思い込みを持っていたんです。

たまたま他の作品をNetflixで観ていたら、次のオススメに「フルーツバスケット」が出てきて、そこで登場人物たちが動物に変身することを知り、へ〜と思って再生してみたら…

最初は普通の学園ラブコメ+干支に絡んだキャラが動物に変身するファンタジーのギャグもの、と思っていたんですが、回を進めるごとにどんどんディープになっていってビックリ。

自身の呪いとか、毒親とかの悩みに加え、タイトル「フルーツバスケット」が示唆する「仲間はずれ」を恐れる人々の成長ストーリー。

高校生も大人たちも後半は肉体関係持ってるところ出てくるし、その関係性も恋愛だけじゃなく打算が含まれていて、ええ?となりました。

途中で「あこれ原作は白泉社か、なるほど」と納得。


フルーツバスケット 1 (花とゆめコミックス)

中村悠一が演じる草摩紫呉は、一見オチャラケてにこにこしてるけど、二面性があり独占欲が強く、手段を選ばない冷酷さを持っていて、あ〜そりゃ中村悠一をキャスティングするよね、という感じ。


#2 それこそが、揺るぎない事実

原作は読んでいないので、アニメを観ながらWikipediaを読んでキャラを把握していきましたが、結構面白くて後半はちょっと泣きそうになりました。

いや〜大人の方が「仲間はずれ」の辛さは結構ヘビーだったりするからね…

子供は「子供同士の仲間はずれやイジメを大人がなんとか解決してくれる」と思っているけど、実際は大人同士だっていくつになっても仲間はずれを作ったりするものです…


まぁ、とはいえ少女漫画らしい、ほとんどのキャラは恋愛相手を見つけて孤独感から救われる、居場所を見つけられるという終わりでした。

あ〜若い子ならそういう未来もあるよね〜。

神と十二支+猫、という関係性は後半にハッキリと提示されていきますが、こういうファンタジー設定と鬱展開は白泉社って感じがします。

主人公もとにかく明るくて元気で良い子すぎて、ちょっと感情移入はし辛いけど、彼女なりに抱えている不安も描かれているし。

学校内のお友達もすごく優しいけど、それぞれ過去があったりして、こういう漫画やアニメが人気になったのは分かります。

私は女子校育ちなので、こういう共学ノリがよく分からないのですが、この年齢になるともう「ファンタジーなのね」と他人事の作品として観ていられるようになりました。

原作を読んでいないのでカットされている部分は分かりませんが、全体的には良いアニメだったと思います。

敢えて言うなら、干支がそこまで活きてなかったかな?

あと、キャラの描き分けがちょっと甘くて、時々

「これは紫呉?はとり?師匠?」と分からなくなることが多々ありました。

黒髪短髪で、どちらも着物になったりスーツになられると、もう脳内混在。
話を端的にまとめると、大昔に神様と猫と十二支が結んだ「約束」がずっと世代を超えて繰り返され、それにより感情や関係性に捻れが出来てしまっていたところを、明るく優しい少女の本田透が介入することで正常化していくお話、でしょうか。

「神様」は干支たちを縛ることを自身の存在意義としていて、それに抵抗できない干支達。

そんな呪いのかかった(異性に抱きつくと動物の姿に変身してしまう)子供を疎んじる親たち。

ただ、子供を絶対的に愛する素敵な両親と毒親が対比して描かれていて、中間が無いなぁと思いました。

「愛する人がいれば、何でも出来る」みたいなのもね、やはり漫画やアニメの中の世界よね。

どういう考え方が「綺麗」で、どういう考え方が「醜い」とかは、もう大人になると「それ絵空事の話だよ」なんて思ってしまいます。

大事な友だちさえ、いつしか立場や価値観が変わって関係性が壊れてしまう、なんて、あるあるだから…

そういう僅かな期間のキラキラした青春モノとして楽しむには、良かったです。

こんなこと現実にあったら「お前らメンタルクリニックへ行け」ということばかりだったけど…

そこも十二支は親戚関係という閉じた世界ならではだったのかもしれません。


いや〜しかし、冷静に考えると謎の残るアニメでもありました。

紫呉がそこまで慊人を好きで執着する理由も、分かるような分からないような…

とりあえず慊人が人を繋ぎ止めるために女として体を任せる、というのは母親譲りだったのだと思うけど、そこがボヤかされてるところがまた想像力を掻き立てますね。

個人的には潑春が一番好きです。


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子供の頃からずっと依鈴を守っていて、そのまま恋愛関係に持ち込み、淡々と天然さんのようで熱いところがあるのが良いですね〜。

紫呉は、まぁ…この手の漫画ではあるあるキャラだから…

ちなみに透が由希と夾のどっちとくっつくのか?というのは、途中でWikipedia見て知ってしまいました。

夾が透の母親の死に目にいたとか、あれ元々考えられていた設定なんでしょうか?

予定通りにも見えるし、連載途中で段々と設定を複雑に絡ませていった気もしますが。

普通に学園ギャグのシーンは笑えたし、結構好きなアニメです。

昨年完結しているので、Netflixでまとめて3シーズン観終えられてスッキリ。

次のシーズンをジリジリと待つのはなかなか辛いので…

敢えて言うなら、恋愛相手が見つかれば人生幸せ、というだけの人ばかりじゃないラストでも良かったとは思います。

依存し合うお話でもあったので、それだと依存相手を他に見つければOKになっちゃうし。

「依存相手は運命ではなく、自分で見つけるもの」

というものではあったんだろうけど、うーん…それ以外を斬り捨てられると、おばちゃん複雑。

慊人の母親はじゃあもう幸せにはなれないの?とも思うし。

さて、次はどの中村悠一出演作を観ようかなぁ。
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まき  

フルーツバスケット見たんですね
私は原作連載当時から原作を買っていたので今更のアニメ化には驚きました

ちなみにこの作品は2001年に一度アニメ化されてます
そちらは大地監督なのでギャグのノリが良くてこちらよりもホップで男性もみやすい感じでした
声優は全員違って紫呉は置鮎龍太郎さんでしたよ
原作が未完だったため単なる気のいい兄さんって感じで中村さんの演技とは違う印象でした
個人的にはこのときの岡崎律子さんの歌が世界観にあっていて歌詞も含めてとても素敵でした
はとりの声優と演出は旧アニメの方が良かったと思います
(アキトの正体がわかっていなかったため声優は男性でした)

紫呉についてはレンさんが妊娠したときからアキトのこと思ってたらしいのでもはや怖いです
アニメは一番大事な後半のカットが多くて残念でした
アニメだとキョウは透のこと忘れたことになってますけど、原作だと最初に気づいていた設定です
母親の墓参りの後に寝ている透に謝罪していたのも伏線でした

今から見ると毒親のバーゲンセールだなと思いますけど
当時はそこまでの言葉はなかったと思います

2022年02月11日 (金) 18:55
urarara0724

うらら(管理人)  

Re: アニメ「フルーツバスケット」を中村悠一(草摩紫呉)を目当てに観たら、毒親・孤独な鬱ラブコメだった

まきさん、コメントありがとうございます!
ググった時に、前のアニメのラストはオリジナルだったってのは読みました。
リメイク版も改変されてたんですね。
何だか急にラストがバタバタしてるなと思いましたが…

フルーツバスケット、もうすぐ映画公開なんですね。
友達も単行本買ってた派で「今さら?」と言ってましたが…

最近昔の漫画のアニメ化色々ありますが、なら由貴香織里のカインシリーズもやったらどうかなーと思ってます^_^

2022年02月12日 (土) 22:22