「ミステリと言う勿れ」を「配役合わない」「理屈っぽい」と思う人は視野が狭い!?ネタバレ感想

2022年01月15日
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新しい月9の「ミステリと言う勿れ」、菅田将暉が好きだし、田村由美が好きなのでドラマ1話を観たら面白いなと思いました。

でもTwitterでは「主人公の整のイメージが菅田将暉と違う、渡部豪太が良かった」という声が多いですね。




「海底の岩場に潜む大ダラを狙え~渡部豪太 岩手・宮古沖~」

「原作を知らない方がドラマを楽しめるだろう」という意見をチラホラ見かけたので悩んだのですが、1~3巻が期間限定(2/10まで)の無料になっていたので読んでみました。

無料版のリンクが貼れないので有料版を貼りますが、今楽天KOBOを開いて「ミステリと言う勿れ KOBO」で検索し直せば無料版がダウンロードできます。


ミステリと言う勿れ(1)【電子書籍】[ 田村由美 ]

めっちゃ面白い!

ので5千円以上買えば20%オフのクーポンがあったので、残りの4~10巻(まだ続刊)をまとめ買いし、他の本も買いました。

5千円以上買って千円引きになったのでラッキー!

ドラマの1話は多少設定を変えたり、エピソードを削っていますね。

尺の都合もあるのでしょうが、「生まれてくる子供の名前、嫁がキラキラネームにしようとしていて困っている」というエピソードは入れても良かったのにな、と思います。

そして改めて「久能整は渡部豪太が良かったし、我路は城田優が良かった」という意見が多数なのをTwitterで見ながら

「この人達は、本当に原作の魅力を分かっているのかな?」

と思いました。

個人的な意見ですが、我路は日本の由緒正しいお金持ちのお坊ちゃんで、超絶美形だけで頭が良くて、飄々とした魅力あるタイプ。

城田優は美形でスタイルが良い、というところは当てはまっているけど、外見が明らかに純日本人ではないし、正直お育ちの良いタイプには見えません。

週刊誌で色々書かれてるイメージ、というより、新田真剣佑のファンとして彼が仲良くしている写真をよく見ていて、一緒に今詐欺師として騒がれている人と仲良くしていたってのがあるのは引っかかるかな。

それを覆すくらいの外見と演技力、というならば、それは他作品で発揮できるのでは…

YouTuberヒカルが告発した東谷義和の詐欺被害に遭った方へ、真剣佑ファンとしてのお詫び

一昨日、急にブログへのアクセスが増えていてビックリしました。調べたら過去に書いた新田真剣佑に関する記事で、何でかな?と思ってTwitter検索したら…YouTuberのヒカルが、かつて真剣佑や色んな芸能人との写真に映っていた東谷義和を、詐欺師として糾弾し、被害者と警察に行ってると…⁉︎ヒカルが気付いたのは「ヒカルに御社の商品を宣伝させます」と言われて130万円支払ったのに、コロナのせいにして一向に動画が制作されず、返金...



まぁファンなので、同じ立場でも真剣佑が我路だったら、それはそれでアリだった、と思います。

城田優のファンがそう思うこともあるでしょう。

整が渡部豪太なのが良かったというのは、あくまでも髪型とスタイルと柔らかそうな雰囲気ってことですよね。

彼の演技はそんなにたくさん見てきていないけど、ポワッとしているようでトラウマを抱えていて、屁理屈を捏ねてるようで雑学と自論をペラペラとよく喋る、そこまでイケメンでは無い、というキャラクターを演じられる人としては、菅田将暉は合っていると思います。

割と菅田将暉に批判的な人は「前に演じていたクレイジーな役のイメージが残っている」とか、「出過ぎていてお腹いっぱい」とか、固定概念で判断している人が多いような?

彼の出演作を色々観ていると、作品によってかなり演技を変えているのが分かります。

友人で「菅田将暉が過去にやった恋愛モノが良くなかったから、彼の恋愛モノは興味ない」という人がいた時にはビックリしました。

内容も脚本も違うのに、過去のイメージでその後の作品を拒絶するなんて、あるんだーと。

また原作を読んでも「理屈っぽくてキツイ」と思った人もいるようです。

私はその意見を見て「ああ~日本の一般論を大事にしたい、視野の狭い世界観に満足しているタイプなんだな」と思いました。

この作品はタイトル通り「ミステリ」では無い。

ミステリのように事件は起こりますが、それが起こる過程、モブも含めた人々が日常的に抱えている不満やストレスを

「こういう視点で考えてみたら?」

と他の視点を提示するのがメインだと思います。

だから「この作品ならこのイメージなのに」とか「理屈っぽい」とか思う思考回路の人は、健全だけどあまり向いていないんじゃないかなぁ。


田村由美の作品だと「BASARA」が一緒にトレンド入りしていましたが、「ボクが泥棒になった理由」シリーズの方が近いですね。


ボクが泥棒になった理由(ワケ)【電子書籍】[ 田村由美 ]

ちなみに母が大量に漫画雑誌を買うタイプなので、田村由美の作品は「巴が行く」の連載時から読んでました。

「7SEEDS」は途中までしか読んでないけど、洞窟の中でパニック発作を起こさないよう自身に言い聞かせるシーンが印象に残っています。

それは、私が閉所恐怖症だから。

田村由美の作品のキャラクターは、主人公は基本強いけど弱い部分があったり、一見弱い人の中に真の強さがあったり、兎にも角にも魅力的なキャラがいて、絵も華やかで楽しいです。

徹底的に外見も内面も強いパワフルで魅力的なキャラも素敵。

今回の作品は「サイコパスな犯罪や、日常的に起こる実際の事件の犯人以外にも、周囲にも無意識の悪意があるのでは?」という部分が、あるあるなようで面白いと思いました。

敢えて言うなら「海外ではこうなのに、日本はこう」という「だから日本はダメ、遅れている」というオチになりがちなところがモヤモヤします。

そういう意見SNSでいっぱいありますけど、一部の良いところだけ見て海外を絶賛し、日本を卑下する風潮ってどうなんだろう?

一応そこに対するツッコミも手書きで添えられているけど、単純に「そっか、やっぱり日本はダメ」と思い込むタイプの人もいっぱい読んでいるっぽいなと感じました。

そういうタイプの人は整の言葉を「屁理屈」と嫌いそうなイメージがあったけど、漫画としてはファンだけど、無意識に日常では先入観に囚われている人が多いってことなのかな?

あんまり私も他人のことそんな風に言えない、保守的な方だと思ってますが。
基本的にはツイフェミだったり、彼氏や旦那の世話をするのが生き甲斐で、「普通こうなのに」と無意識に言うタイプの人には向かない作品だと思います。

あぁでもそのタイプ、ホント無自覚だから気付かないものなんだけど…

「普通こうって言い方、私嫌いだから」という私の友人たち、めっちゃ「私はこう思う」の固定概念が古風過ぎてビックリすることありますし。

もちろん私にもそういう部分があって、それって自分では認めたくない目を逸らしたい部分だから、漫画を読んで自分を省みたり出来ないもんですね…。

そこを突こうとしている漫画だし、更にパーツパーツに分かれているようだった事件に実は黒幕がいる、というのが面白い部分ですが、その辺りはミステリあるあるというか、シャーロックのモリアーティみたいな感じ。

ミス・シャーロックでも精神科医がモリアーティにあたる役をしていましたが、それがこの作品内にもいるようです。

だからこそ、精神的な病とかトラウマが作品内にうまく混ぜ込めていて、多重人格者とか幼児虐待が出てくる。

原作の10巻で解決した事件は、本当に残酷でした…

ここは地上波でそのまま流せませんね、多分。


基本的にはこれ以外の事件も「幼少期のトラウマ」「子供はまだコンクリートが固まっていないような状態」というのが軸としてあり、それが「整は将来小学校の先生になろうとしている」というのに結びついています。

現時点でこのモリアーティにあたる人物らしき人は出てきていますが、まだ確実に深堀りされていません。

ただ全ての事件に「星座にまつわるモチーフを持っている人がいて、犯人は誰かにカウンセリングで誘導されているらしい」というのがあり、それは今回のドラマ内で描ききれないと思われます。

多分この月9があたったら劇場版を作るつもりなんでしょう。

劇場版にしないと、幼児虐待の話をそのまま地上波で流すことが出来ないと思います。

小児性愛とかダメですし。

そこをどう落とし込むか、はまだまだ見えていません。

ただそういう流れを見込んでいるからこそ、「人気があって演技力があるキャスティングをし、単に外見が絵柄に近いというだけで配役を決めなかったんだろうな」と思いました。

とはいえ年齢があまりに原作と実写では違いすぎますけどね…

我路(大学院生と名乗る設定)を永山瑛太がやり、その姉の役を白石麻衣がやるのは謎です。

二重人格者で聡明な美女のライカが門脇麦というのは、もうこれは演技力で選んだのでしょう。

菅田将暉と門脇麦といえば「トドメの接吻」のイメージですが。


第1話

そこで私は新田真剣佑にハマったので、我路が真剣佑だったらそれはそれでデジャヴ感あったな~。

あ、我路の役が瑛太ってのは、完全なるネタバレですね。

一番良いたいことだから皆んなネタバレでもTwitterで書きまくってますが、最初は翔という名前で出てくるので。



我路はもう完全なる田村由美らしいド美形設定のキャラなので、実写化しようとする方が無理!


ドラマ自体は面白かったし、原作も面白かった。

でもSNSの反応を見ていると、どうも私が思っている感覚とファンの大きな声は違うな~という印象がありました。

「普通こう、を覆そう」と言う漫画を好きな人が「普通こうじゃん!」を声高に言うのって、ダブスタなのかなーと。

で、そこも突くシーンが原作にありますね。

整自身も、自分には偏見があったり、無意識にダブスタしたことに後で気付いて謝ったりする。

そういう「考える」「柔軟性」「拘り」の境目の穴に漬け込む事態、「弱さ」を取り上げる作品なので、丁寧にセリフを選び提示するのが難しいドラマになるでしょう。

キラキラネームのエピソードも、視聴者の苦情に配慮したフジテレビの体質だったなら、ちょっと先が思いやられます。

あと「ミステリだと思ってるから、この先の事件で面白くなるか次第」と思ってる人は、物足りないなくなるかも?

基本、心理学に基づく一見普通の人間の言動がテーマだと思うので。

これドラマチックに演出しちゃうと、嘘っぽくなるんですよねぇ。

「凪のお暇」みたいな、さりげないセリフの中の棘を提示する部分があるので、自分が非難されてるみたいに感じる人もいるかも。

私はあくまでも漫画やドラマという制作物として今は観ているので、普通に楽しんでいますが。

たださっきも書いたけど「日本下げ」なエピソードはちょっとモヤります。

そこだけ切り取ると、「これだから日本は」とまた言い出す人が続出して面倒くさいから。

海外は海外で、良い部分も悪い部分もあって、良いところだけ見習って日本に取り入れることが出来るなら良いけど、それが出来ない部分、その弊害が分からないし。

何にせよこれは「ミステリ」を題材にした「心理学」がテーマであり、固定概念を問い質す作品だと思います。

なので、「菅田将暉はこういうイメージ」「キャラの外見はこうなんだから、それに合わえせるべき」みたいなのは、本質を見誤りそうかな。

その意見でフジテレビが揺れてしまうとアレですが、撮影が終了しているので「あとからゴチャゴチャ言われても変えられない」としている、のかな?

まぁ…我路は私もイメージと全然違うんですけどね…

最近あまりドラマにハマっていなかったので、この作品は最後まで楽しめると良いなと思っています。

たくさんの人が観たほうが楽しいと思うけど、合わない人もたくさんいると思うので、そういう人が文句を言いながら観たりすると残念かなぁ、と原作を読んだ時点では感じました。

原作もまだ未完なので、ここまで星座に拘った事件達の先をどう描くか、楽しみにしています。

ドラマだけ仮でラストを作られていないと良いな…
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