楠本まき「赤白つるばみ・裏」ネタバレ感想~ボランティア感覚でフェミニズムを語る女性漫画家に違和感

2021年02月09日
女ですもの 0

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昨年末の草津町元町議・新井祥子氏を「女性が被害者だと言っているから」と言うだけで事実関係の確認もせずに擁護し、草津町のリコールを叩きまくった女性たちを見てから、フェミニストというものについて色々と考えています。

調べていくと、新井祥子氏は町議の頃に「草津町に居住実態が無い」という理由が問題視されていたんですってね。

でも「水道やトイレは公園のものを使っている」とか説明してたとか?

調べていくと彼女を擁護しているのは共産党・朝日新聞・朝日新聞系列のハフポストのライター女性たち、ということも分かり、更にその方々のTwitterで使用する言葉があまりに暴力的で、ドン引きしました…

#小川たまか (ライター)から「すっこんでろ」と言われ、新井祥子氏擁護フェミニストに驚き

群馬県出身者として草津町の件を追っていて、どうにもおかしいよな~と思うことがたくさん、というのを書いてきてましたが、今度はフェミニスト団体の怖さにぶち当たってしまいました。北原みのり氏の言い分、なんか変だな~ってのは思ってたけど、そのお仲間のライター小川たまかさんも「群馬県のこと、よく分からずに書いてるよね?」って感じのツイートしてたので、思わず引用RTしたんです。それはこちらの、観光地なんだから旅...



#KuTooで話題になった石川優実氏も、Twitterは罵詈雑言で溢れていたし、私の大好きなB'zの曲タイトルをエロネタに使ったりしていたし、全然この人達と一緒にフェミとかジェンダーバイアスについて話したくない気持ち。

なのですが、そういうのを調べていたときに、以前好きだった漫画家の「楠本まき」が、上記の方々の著書をオススメしていることを知ってビックリしました。

「フェミニズム(ツイフェミ)」「自民党叩き&共産党推し」を飯のタネにする女性増殖中?

友人が出産以降どんどん「フェミニズム」と「政治(主に自民党叩き&共産党支持)」に関心を持つようになり、何なんだろうなぁ…とずっと困惑していました。有名なのが「ドラえもんは性的搾取表現がある(しずかちゃんの入浴シーン)」「暴力で解決するアンパンマンは駄目」「安倍前総理は犯罪者」これに最近は「草津町は性的被害を訴えた女性をリコールで排除した」も加わり、同意見の人同士でTwitterをフォローし合い、共感し、他...



楠本まきと言えば、「他人からどう思われようと、私は私の好きな拘りを追求していく!」というスタイルの人だった印象があります。

だからこそ、エッセイ漫画も好きだったし、さすがお茶の水女子大学哲学科中退だけあって頭良いな~って思ってました。

最後に買った本は「赤白つるばみ」の上下で、こちらも美しい男女、賢い双子、オシャレなお祖父さんお祖母さんに加え、色盲や他の人とは違う時間や音の認識をする人たちを扱っていて、オシャレで素敵で大好き!


赤白つるばみ 全2巻セット

なので最近また読み返していたら、続編が出ていたことに気付きました。


赤白つるばみ・裏/火星は錆でできていて赤いのだ (マーガレットコミックスDIGITAL)

あのキャラクターたちの続編なら読みたい!

でも、楽天アフィリエイトの口コミを読んでみたら

「Twitterで言われてるようなジェンダーのネタを、ただキャラに言わせてるだけで、ガッカリした」

というような内容のことも書かれていて、最近の楠本まきのTwitterで確かにツイフェミっぽくなってるのが気になっていた私は一瞬躊躇…

でも、いくらなんでもあの楠本まきが、Twitterでツイフェミが騒いでるような浅い罵詈雑言の文句を、そのまま漫画化するはずがない!

そう信じて「赤白つるばみ・裏/火星は錆でできていて赤いのだ」を買ったのですが…

いや~確かにそのまんま、エセフェミニストやツイフェミが女同士で集まってギャンギャン言ってるのと同じ内容を、ただセリフにしてキャラに話させているだけだった…

大蛇丸とヒルコのその後、二千花ちゃんと由良ノ介が付き合い出したこと、とかは良かった。

でも、偏見の塊の編集者に悩む新人漫画家とか、見下してくる男と別れてスッキリしている椿、とかもう、浮世離れした美しい独自の世界観じゃなくなっちゃてて、ただひたすら胸糞のオンパレード…

散々男女平等だの自由だの言ってる割に、双子はコタローの友達の親を説教しながら「おばさん」と何度も呼ぶし…

いや~!上下巻の頃の双子は、「おばさん」なんて呼び方を他人にする子じゃなかったのにーーーーーー!


何だかすごくモヤモヤしながら他の感想を読もうと検索したら、上記のフェミネタ大好きハフポストでインタビューを受けていたのを知りました。



このインタビューを読み、ここしばらく私が楠本まきのフェミニズム運動に対してモヤモヤしていた理由が少し分かってきました。

この記事のお陰で、いわゆるツイフェミからは大絶賛されたようで、

「学校の教科書にすべき!全人類が読むべき!」

とオススメしまくっている女性もたくさんいます。

そういう声が楠本まきも嬉しいそうです。

でも私が以前からモヤモヤしていた理由のように、彼女自身は女性であるが故に不合理な目に遭ったことは無い。

それはご本人も話していて、父親や学校や社会に出て「Twitterで書かれているような、女性ならではの嫌な思いをしてきたことは無かった」と話しつつ

「自分は経験したことが無いから、と関わらないのは幼稚な発想だと思った」

と言い切っていて、そこにドン引きしました。

何でドン引きしたんだろ?と今日一日考えていたのですが、多分私は

「うわ~お金持ちの奥様が、道楽でチャリティーとかボランティアして貧しい人を救おうとするのと同じ価値観で、自分以外の人のためにジェンダー語ってあげてる気分になっちゃってるんじゃない?」

と感じてしまったんです。

最近の少年漫画は読んでいないのに「少年漫画に出てくる女の子は、自分と言うものが無い」と言ってるのも、残念だなと思いました。

「そうじゃない作品もあるし、最近のは読んでいない」とは言ってたけど、インタビュー当時は「進撃の巨人」も「鬼滅の刃」も大ブームとなっていたはず。

進撃の巨人の調査兵団なんて、ゴリゴリに男女平等ですからね。

もちろん少年漫画だから、主人公は男の子。

宮崎勤が描くような「神秘的で勇気のある、理想的で完璧な女の子像」には私は長年違和感を持っていました。

でも「自分の意志の無い女の子」が出てくる漫画というのは、ほぼ読んだことが無い気がします。

男性漫画って基本的に、キャンキャンうるさいけど憎めない美少女とか、神秘的な美少女とか好きよね。

で、そういう女の子を馬鹿にする、女だからと見下す男っていうのは別に出てこない。

「ドラゴンボール」のブルマも最初はお色気キャラでしたが、後半はメカニックとして天才っぷりを発揮していたし。
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私は私で、女性であるがゆえに嫌な思いをしたことは何度もあります。

男友達から学生時代に「就職しても、どうせ結婚したら仕事辞めるんでしょ?子供生んだら仕事なんて出来ないし」と笑いながら言われ

「は?何言ってるの?普通、結婚しても子供産んでも仕事って続けるものでしょ?」と言ったら鼻で笑われた時とかね~、思い返してもイライラします。

つーかあんた、私より2歳年上だったけど、私より最終学歴下だからな?

とか言ったらダメなのよね、知ってる。

この男友達は就職&結婚&子供が出来て以降男尊女卑が加速し、結局大喧嘩して縁を切りました。

自分より学歴が低い奥さんを専業主婦にし、喧嘩になったら「出て行け」と叫び、それでも

「もうすぐ結婚10年目だから、スイートテンダイヤモンドをプレゼントするんだよ。

ずっと貯金してきた俺すごくない?」


という話を聞いたのが最後でしたねぇ。

他にも色々と男尊女卑発言を上から目線でする男はたくさん見てきたけど、ぜーんぶ関わりを絶ちました。

彼らとは面と向かって話したところで、もう価値観なんて変えられないんですよ。

父親と母親と妻に「男尊女卑して良い」って価値観で育てられてきちゃってるから。

今ブログだからこうやって私も愚痴を書いていますが、この経験を世に広め、人々の意識改革が出来るなんて全く思いません。

「ヒステリックな女は嫌い」

と何度他人から言われても、私は怒ることを止められない。

大人だって、他人に合わせるために自分の本音を変えるなんて簡単には出来ない。

そして人それぞれ価値観があり、合わない人とは関わらないのが平和。

事勿れ主義は私も大嫌いですが、喧嘩と言うのはお互いに聞く耳を持って話し合ってこそ成立するものであり、一方的にギャンギャン言ってもそれは全て無駄でしか無い…というのが今の私の考えです。


楠本まきさんは家族のことをエッセイで描いていましたが、粋な祖父、生真面目な父、天然なお母さん、海外留学をしまくっている妹、と、かなり良い家庭環境で育った方だろうと思います。

私は彼女ほどではないけど、でも両親や兄から「女のくせに」と言われた記憶はないかなぁ。

うちはちょっと特殊なのかもしれないけど「男はオール5、女は勉強が平均以上なら後は自由で良い」という価値観の父と、「女も東京の四大に進学し、手に職をつけるべき」という母に育てられた上に、兄がそれはそれは真面目で器用な整理整頓魔だったため

「お兄ちゃんを見習いなさい」

と言われて育ちました。

母親って息子のこと大好きですからねぇ~。

従姉妹にそれ愚痴ったら「ウチもそうよ~でもあなたは可愛がられてたのよ。お兄ちゃんと違って女の子だからって乳幼児の時にビール飲まされてないから」と言われ、今ノリでそんなことやったら児童虐待で母親はガチで逮捕されるんじゃないの!?と思ったのですが、これもまた我が家の特殊案件でしょう…

末っ子なので「何も出来ない子」扱いされていたけど、なんやかんやと好き勝手に自分の道を決めちゃったのよねぇ。

「男に従っているフリをしながら、上手く掌で転がせるのが良い女」

というのが、女性が子供の頃から聞いている呪いかなぁとは思います。

私は男は女より優れていようと努力すべき存在なはず、という刷り込みを持っていたので、この辺もちょっと世間とは合わなかったかな?

と、私の例を読んでも同意できない女性はたくさんいるんじゃないかと思います。

女友達にも「それはお兄ちゃんが決めること」と言ったら「何で男女とか兄妹の差で考えを止めるの!?」と言われたことあるけど、それは姉妹の長女のあなたとは育った環境が違うからさぁ、と思いました。


こうやって細かい例を挙げるとキリが無いので、皆んながTwitterで書き込むような「あるある選手権な男尊女卑ネタ」を自称フェミニストは使うのかもしれません。

でもさ、楠本まきは漫画家なんですよ。

「赤白つるばみ」の上下巻では出来ていた「マイノリティもマジョリティも気にしない世界」の表現が、何故「ジェンダーバイアスに洗脳されているヤツは馬鹿だ、消えろ」と攻撃的な方向に行っちゃったんだろう…

意図はまぁ分かります。

「男尊女卑は両親が子供に刷り込むものだから、それを無くすためにまず子供を生む女性のことも教育しよう」

みたいなのもあるんですよね。

一つだけ言えるのは「一人で自由に生きるのは寂しい、中年になると本当に孤独で不安」という未来も本当に待っているから、それを隠して未来像を語るのは卑怯だということ。

誰しもが金銭的にも精神的にも余裕を持って仕事していけるわけじゃないというか、そんな人一握りなのよ~。

氷河期世代はそれが身にしみているから、その子供たちにまた専業主婦願望ブームが来ているのかもしれない。

私が子供の頃は「オバタリアン」と言って、専業主婦は性格悪い外見も醜いババアって漫画で笑われてたから、そうなりたくないって思ったんだけどな~。

今の森会長への粘着質な叩き報道を観ていても思うけど、エイジハラスメントは本当に根深いし、多分そうそう無くなりませんね。

楠本まきも結局は「美しくてオシャレでお金に余裕のある素敵なお年寄り」を描いていて、それにはとっても憧れるけど、イコールそれが理想の世界だと思ってるってことですよね?

痩せていて、小顔で、頭の良い男女がたくさん出てくる漫画を描く彼女が

「貧乏だったり、女性だからと虐げられている人が世間にはいるみたい、可哀想~。

私は成功している漫画家だから、それをネタにして世の中の価値観を変えるわ!」


とボランティア感覚、新しい価値観を知っているという上から目線で世間を見下ろして発信してるのかな~って思えてしまったから、私は今の楠本まきにモヤモヤしているんだと分かりました。

そんな世間のことなんか関係なく、自身の美意識を追求するあなたが好きだった。

ありきたりな男尊女卑の胸糞なセリフを並べられなくても、不思議な理想的な世界を今までのように描いてくれているだけで、救われる部分があったのに…

怒りを皆んなで共有することが、私はジェンダーバイアスだのの解決策じゃないと思うんだけど。

この件はまた別に考えたいところですが、とりあえず、「赤白つるばみ・裏」を絶賛している方々には悪いけど、これは私が望んでいた楠本まきの漫画でも、日々感じている男尊女卑への解決策でも、ツイフェミへの違和感を解消する内容でもありませんでした。

そして、大好きだったキャラクターの変化は、やっぱり一読者の身勝手だけど、悲しいです…
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