映画「アルキメデスの大戦」ネタバレ感想~ラストがめちゃくちゃ面白い!
2019年07月27日
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菅田将暉主演映画「アルキメデスの大戦」を観ました。昨年の私ならスルーしただろう作品です。
人気の若手俳優が主人公で、ベテラン俳優盛り込んで、最新CG駆使した映画=ストーリー単純でつまらない娯楽作品だろう
って先入観があったのです。
が、めちゃくちゃ面白かった!
いやー、こんなに正しくベテラン俳優をたくさん起用している映画って、そうそう無いのでは?
これ、多分ネタバレは読まずに映画を観た方が面白いけど…
ので大事なネタバレは後半に書きますね。
映画に興味ある方は前半だけお読み下さい…
ちなみにネタバレを読まない方が良い理由は、櫂直(菅田将暉)が必至になっている過程を楽しめなくなる可能性大だから、です。
この映画は「数学の天才が、戦艦大和の建造を止めようとする話」と宣伝されています。
しかし、日本人ならば、「数学の天才が戦争を止めようとするって言っても、止められないんでしょ?」と思うはずです。
何故、櫂直は戦争を止められなかったのか?
それが描かれるまでは、私は
「んー、柄本佑の演技面白いし、大好きな田中泯が渋カッコイイし、菅田将暉も浜辺美波もルックス良いけど、地上波で観ても良いレベルかな」
と思ってました。
あらすじ
物語は、戦艦大和の沈没シーンから始まります。
激しい戦闘の末に転覆する戦艦。
この時3千人近くの海軍兵が犠牲となりました。
その後、この戦艦が造られる以前、12年前に時間は巻き戻ります。
当時はまだ第一次世界大戦後で、日本は世界の協定から離脱し、第二次世界大戦が始まりそうなムードはあるけれども、未確定な状況でした。
櫂直(菅田将暉)は尾崎財閥の娘 鏡子(浜辺美波)の元家庭教師で、元帝大数学科の学生。
娘と恋仲になったこと、新しい戦艦を作ろうとしている海軍少将の前で
「新しい軍艦を作るのは無駄」
と言ったため、海軍と組んで戦艦を作り儲けようとしていた尾崎の怒りを買い、手切れ金を渡され、大学中退に追い込まれていました。
その手切れ金を豪遊で使い果たし、アメリカの大学に留学しようとしていた櫂直は、山本五十六と料亭で出会います。
航空母艦を作りたい山本五十六は、巨大戦艦建造推進派と対立中。
「あんな巨大戦艦の見積もりが、自分達の案より安いはずがない。
推進派は虚偽の見積もりを大臣に提出しているに違いないので、2週間後の決定会議までに、推進派の巨大戦艦の正確な見積もりを計算して欲しい」
と山本五十六は櫂直に頼みました。
「日本がアメリカと戦争するはずがない。
そんなことしても負けるのは明白だ」
と櫂直は突っぱねますが、
「あの美しい巨大戦艦を造ってしまったら、国民は希望を抱いてしまい、日本は戦争に向かってしまうだろう」
と言われ、愛する鏡子が戦争に巻き込まれるのを止めるため、山本五十六に従うことを決めました。
大切な人を守るため、
— 映画『アルキメデスの大戦』公式 (@archimedes_mov) June 27, 2019
数学で戦争を止めようとした男がいた。
天才数学者 #櫂直 が、
帝国海軍という巨大権力に立ち向かうー。
『#アルキメデスの大戦』7月26日公開!#菅田将暉#柄本佑#浜辺美波#舘ひろし#山崎貴#7月26日公開 pic.twitter.com/TbqfGmG5Ra
櫂に与えられたのは、僅かな山本五十六達の記憶をメモした戦艦の資料のみ。
推進派の資料は機密のため見られません。
しかも推進派に邪魔され、過去の軍艦建造にかかった費用も何も見られない状況。
それでも櫂は1隻の戦艦を実際に見て、巻尺で測り、コッソリと設計図を見た知識と、造船に関する本を読み、「推進派が造ろうとしている戦艦の設計図」を描き起こしました。
それまで全く造船の知識など無かった櫂ですが、僅かな資料と造船基礎知識を叩き込んだだけで、完璧な設計図を数日で描いてしまったのです。
急遽櫂の部下にさせられた田中少尉(柄本佑)は、変人の櫂に振り回されて最初は憤りますが、櫂の頭脳に感服し、付き従うようになりました。
しかし、実際に材料費、人件費にいくらかかるのか?は、元となる資料が無いと計算できません。
軍の資料が見られないなら、民間の造船会社から聞こう
そう思いつきましたが、推進派に邪魔されて東京の造船会社からは協力を拒まれました。
しかし鏡子から
「昔は父と親しかったけれど、不興を買って遠ざけられた大里造船会社社長(笑福亭鶴瓶)が大阪にいるので、協力してもらえるかもしれない」
と言われ、大阪に向かいました。
大里は「軍には関わりたく無い」と突っぱねますが、櫂は諦めずに居座ります。
2日後、心配した鏡子が駆けつけて大里を説得。
やっと会見資料が見られる!あと数日で見積もりが作れる!
喜んだ矢先に山本五十六から
「急遽会議の日程が明日に前倒しになった」
と連絡が入ってしまいました。
明日の会議に間に合うようにする為には、あと1時間で大阪を経たないといけない…
絶望的と思われた時に、櫂は
「戦艦の重量から建造費を割り出す数式」
を発見しました。
ならば、この戦艦の重量を割り出し、この数式に当てはめれば、正確な見積もりが割り出せる!
田中少尉と鏡子の協力もあり、ギリギリ、会議時間に食い込んでも計算し続け、櫂はこの数式の正確性を示した後に、正しい見積もりを出しました。
その額は推進派の提出した見積もりの倍近く。
民間業者と結託して、推進派は不正な取引をしようとしている。
そんなことは認めてはならない!
しかし、推進派の造船中将 平山(田中泯)の説明が始まります。
以降は大事なネタバレとなってしまうため、ここまでで興味を持った方は映画館へ!!!
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以下、後半ネタバレです。
平山は「戦艦建造費を正確に発表してしまうと、敵国に戦艦の規模がバレ、それに対抗する戦艦を造られてしまう。
なので警戒させないために、ワザと安い見積もりにした」と話しました。
これには大臣も納得し、やはり戦艦を造る、と決定してしまいます。
しかし櫂は推進派の戦艦模型を実際に見て、自分の考えた設計図との相違点に気付きます。
「この船には重大な欠点がある。
この構造だと、大型台風が来たら沈没してしまう。
設計者は数百、数千分の1の可能性にも備えた設計をしなくてはならない」
これに平山中将は自分の負けを認め、引き下がりました。
喜ぶ山本五十六達。
しかし、山本五十六達には元々、推進派の戦艦建造を止めた後に、それより素晴らしい戦艦を造ろう、という計画があったのです。
それを櫂は知らずにいたのですが、後日平山から呼び出され、戦艦の1/20模型を見せられながら
「先日の数式を教えて欲しい。
君もこの戦艦を造りたいはずだ」
と言われました。
事実、設計図を描いている時、櫂は「楽しい」と思っていました。
「美しい戦艦を造りたい。でも、それをしたら国民は戦争に向かってしまう」
抵抗する櫂に、平山は
「私も日本がアメリカと戦争したら負けると思っている。
だからこそ、美しい日本の象徴となる戦艦を建造し、その戦艦か沈没後に日本が敗戦を認めるように仕向けたい」
と言われます。
開戦も、敗戦も止められない。
しかし、戦争を早くに終結させることは出来る。
数年後、戦艦大和の着水式には、山本五十六や平山中将と共に、櫂の姿もありました。
式終了後に戦艦を振り返って見つめる櫂は、部下から
「何故泣いておられるのですか?」
と質問され
「日本の象徴となる戦艦だと思って」
と答えながら、涙を流しました。
終わり
冒頭の戦艦大和沈没シーンには、田中少尉の姿がありました。
「あれ、柄本佑が戦艦に乗ってるな。
これは大和が出来る前の話なのかな?」
と思って観ていたら、テロップで「12年前」と出て驚いたのです。
フィクションなので、「この物語の中では戦艦大和は造られない」という可能性もあるのかなと思っていましたが、やはり冒頭の戦艦が大和だったんですね。
ので、エンドロールの時に
「あぁ、櫂の予想通りに戦艦大和は沈み、田中少尉も巻き込まれたんだ」
と思ったら、泣きそうになりました。
柄本佑のコミカルな演技は最高に良かったです!
菅田将暉の演技も良かったけど、正直ベテラン俳優陣と比べると、ちょっと固いなぁと思いました。
感情を抑えた役だというのもありますが、CG合成も違和感があり
「あー番宣でも観たけど、菅田将暉はいかにも『何も無い場所で、模型を見てるフリした演技をしている』感があるなぁ」
と思ってしまいましたね。
でも、それで良い映画なのです。
ベテラン俳優(策士の軍人)に翻弄される、若き天才数学者
という役なので、初々しさがある程度が良かったと思いました。
橋爪功の滑舌が、ちょっとおぼつかなくなってきてるかなぁ、というのは気になったかな。
いつまでも変わらないように見えるけど、77歳と結構いい年になってるのね…
ちなみにWikipediaを読む限りは、原作では櫂は戦争中様々な活躍をし、戦艦大和だけに関わっているわけではないようです。
あくまでもこの映画では、戦艦大和の部分だけピックアップしたんですね。

アルキメデスの大戦(1) (ヤンマガKCスペシャル) [ 三田 紀房 ]
今日は公開2日目ですが、映画館は半分以上空席でした。
人多いなーと思ったら、皆んな「天気の子」のスクリーンに入っていってたので、特にカップルはあちらのデートムービーが観たいのね…
「アルキメデスの大戦」は男性客が多かったです。
若い人も中年もいたけど、全体的に少年漫画っぽいノリなので、男性は楽しめると思います。
女性は、人によるかもなぁ。
戦争モノ興味ない、とか、頭脳戦よくわかんない、って女子もいるかも?
でもマンガやアニメ好きは楽しめるはず!
いやー、面白かったです。
後半の展開は「なるほどなぁ」と膝を叩きそうになりましたもの。
菅田将暉のファン以外にもオススメです!
ベストコスメ45冠受賞!【POLA】リンクルショット平山は「戦艦建造費を正確に発表してしまうと、敵国に戦艦の規模がバレ、それに対抗する戦艦を造られてしまう。
なので警戒させないために、ワザと安い見積もりにした」と話しました。
これには大臣も納得し、やはり戦艦を造る、と決定してしまいます。
しかし櫂は推進派の戦艦模型を実際に見て、自分の考えた設計図との相違点に気付きます。
「この船には重大な欠点がある。
この構造だと、大型台風が来たら沈没してしまう。
設計者は数百、数千分の1の可能性にも備えた設計をしなくてはならない」
これに平山中将は自分の負けを認め、引き下がりました。
喜ぶ山本五十六達。
しかし、山本五十六達には元々、推進派の戦艦建造を止めた後に、それより素晴らしい戦艦を造ろう、という計画があったのです。
それを櫂は知らずにいたのですが、後日平山から呼び出され、戦艦の1/20模型を見せられながら
「先日の数式を教えて欲しい。
君もこの戦艦を造りたいはずだ」
と言われました。
事実、設計図を描いている時、櫂は「楽しい」と思っていました。
「美しい戦艦を造りたい。でも、それをしたら国民は戦争に向かってしまう」
抵抗する櫂に、平山は
「私も日本がアメリカと戦争したら負けると思っている。
だからこそ、美しい日本の象徴となる戦艦を建造し、その戦艦か沈没後に日本が敗戦を認めるように仕向けたい」
と言われます。
開戦も、敗戦も止められない。
しかし、戦争を早くに終結させることは出来る。
数年後、戦艦大和の着水式には、山本五十六や平山中将と共に、櫂の姿もありました。
式終了後に戦艦を振り返って見つめる櫂は、部下から
「何故泣いておられるのですか?」
と質問され
「日本の象徴となる戦艦だと思って」
と答えながら、涙を流しました。
終わり
冒頭の戦艦大和沈没シーンには、田中少尉の姿がありました。
「あれ、柄本佑が戦艦に乗ってるな。
これは大和が出来る前の話なのかな?」
と思って観ていたら、テロップで「12年前」と出て驚いたのです。
フィクションなので、「この物語の中では戦艦大和は造られない」という可能性もあるのかなと思っていましたが、やはり冒頭の戦艦が大和だったんですね。
ので、エンドロールの時に
「あぁ、櫂の予想通りに戦艦大和は沈み、田中少尉も巻き込まれたんだ」
と思ったら、泣きそうになりました。
柄本佑のコミカルな演技は最高に良かったです!
菅田将暉の演技も良かったけど、正直ベテラン俳優陣と比べると、ちょっと固いなぁと思いました。
感情を抑えた役だというのもありますが、CG合成も違和感があり
「あー番宣でも観たけど、菅田将暉はいかにも『何も無い場所で、模型を見てるフリした演技をしている』感があるなぁ」
と思ってしまいましたね。
でも、それで良い映画なのです。
ベテラン俳優(策士の軍人)に翻弄される、若き天才数学者
という役なので、初々しさがある程度が良かったと思いました。
橋爪功の滑舌が、ちょっとおぼつかなくなってきてるかなぁ、というのは気になったかな。
いつまでも変わらないように見えるけど、77歳と結構いい年になってるのね…
ちなみにWikipediaを読む限りは、原作では櫂は戦争中様々な活躍をし、戦艦大和だけに関わっているわけではないようです。
あくまでもこの映画では、戦艦大和の部分だけピックアップしたんですね。

アルキメデスの大戦(1) (ヤンマガKCスペシャル) [ 三田 紀房 ]
今日は公開2日目ですが、映画館は半分以上空席でした。
人多いなーと思ったら、皆んな「天気の子」のスクリーンに入っていってたので、特にカップルはあちらのデートムービーが観たいのね…
「アルキメデスの大戦」は男性客が多かったです。
若い人も中年もいたけど、全体的に少年漫画っぽいノリなので、男性は楽しめると思います。
女性は、人によるかもなぁ。
戦争モノ興味ない、とか、頭脳戦よくわかんない、って女子もいるかも?
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