都内在住40代独身女性ならではの、オタ活&仕事のストレス&アンチエイジングのことなど

マスコミの芸能人(著名人)のSNSが対立や陰謀論を悪化させている?

陰謀論を拡散する芸能人

先日、サウナ後にゆったりと露天風呂に入っていたら、2人の女性達が大きな声で話しているのが聞こえてきました。

最初は「産婦人科医ってヤバい。藁人形作って呪ったりするよね」という、オカルト好きな私でも「⁉︎」と思う内容だったのですが、その後話はコロナやワクチンや政治に…

「トランプさんは良い、プーチンさんと交流できていた時は良かった、埼玉県川口市はクルド人に占拠されてる」

等々、Xで匿名で書き込まれているみたいな話が続いていて、さすがにウンザリしてお風呂からあがりましたが、せっかく整った心身がドンヨリしましたね…

私が入る前にはその露天風呂は混んでいたのに、ふと見たらその女性2人しかいなくなっていたのは、やはり他の方々も退散したからだったのかもしれません。

女性達は20代か30代か?という感じで、普通に働いてる方々っぽかったのですが、クルド人云々と、先日ニュースで叩かれた埼玉県の子供放置禁止条例を結びつけて話していたのには驚きました。

陰謀論好きな人って、点と点を無理矢理結び付けて「話が繋がった!」と謎解き感覚で楽しむのが好きな人、多い印象があります。

で、その意見を否定されたら牙を剥く…


母親を陰謀論で失った (コミックエッセイ)

会社でもこの件を愚痴りましたが、「何を思おうと自由だけど、公の場でそういう話するのは止めて欲しいよね」と言われ、「ホント、人それぞれ価値観は違うものだけど、でも限度というものがあると思うよ…」と言いながら、とにかく吐き出してスッキリさせ、忘れることにしました。(結局こうして書いてるけども)

ドラマとかアニメでも考察勢が湧くことが多いものですが、そちらでも言えるのは

「いや、俯瞰で見たらそこは別の話では?」とか

「さすがにそれは独断と偏見が強い…」とか

「それもう、一般常識に添った考察じゃなく、妄想だよ?」

というものが混ざること。

呪術廻戦も「五条悟は六眼を失う。アニメのOPのこの映像が伏線!」と言うコメントをたくさん見かけていましたが、いや、そのPV作られてる時点でそんな展開本誌で起こってないのに、芥見下々がアニメ制作スタッフに伏線描いてと話したと思ってるの⁇と謎でしたね。

現時点では、本誌では五条悟は亡くなっていて、個人的には生き返って欲しいと思ってはいますが、目に関しては戦闘中に怪我しても反転術式で治してたからなぁ。

こういう考察は、誰かがSNSで話したのが拡散されて、まるで真実のように伝播していくことが多いですね。

ただ、歴史的に見ても「噂が広まって信じる人が集まり、混乱が起こる」という事件は沢山ありました。

白虎隊も「あの火の手が上がっている場所は…もうダメだ…」と、勘違いして自刃していったと言われていますが、関東大震災の時も「朝鮮人のせい」と思い込んだ人たちが決起して事件を起こしていたり…

魔女狩りもそうですが、誰かが言い出したことを鵜呑みにして騒ぐ、というのは、どうして起こるのかとても不思議な気持ちになります。

こういうのは、ちゃんと専門家が研究している分野なのでは?と思うのですが、その研究結果が現代で活用されているとは思えません。

信じていない人からしたら「冷静に考えれば分かること」と思えても、信じてる人には「正常バイアスにかかっていて、真実が見えてないのはそっちだ」と思われてしまう。

そうなると、対話では分かり合えないんですよね。

お互い落とし所を見つけられる内容ならまだしも、そうではない時もあるし。

私は「人は対話で問題が解決出来る」と言うのは、ケースバイケースだから完璧な解決策では無い、と思っています。

お互いの価値観が真逆だった時、「そういう意見もあるんだね」と思えることもあるけど、その上で取る行動で利害の不一致が起これば対立は続くし。

だから「~すべき」という「べき論」は使わず、「個人的にはこう思う」と言うしか無い時もあれば、対話自体しない方が良い時もある。

「日本人らしい日和見主義」と思う人もいそうですが、アメリカ人やイギリス人や韓国人と話していても、意見の対立を避けるように気を遣っていると聞くので、国民性ってわけではなさそうなんですよね。

アメリカ在住のイギリス人男性は、意見が合わなそうな人と話す時には「This is just my opinion」と前置きをする、と苦笑しながら言っていました。

欧米の人はガンガン喧嘩になっても言い合いするイメージがありますが、そういう人ばかりじゃない。

この男性からは、テンプレのイギリス人の口論をネタにした動画リンクを送ってもらったことがありますが、面白かったです。

男性自身は、ロンドンでも多国籍の人が多い土地で育ち、お母さんがとにかく「人に優しくしなさい」という教育をする方だったそうで、本当に穏やかで優しくて良い人。

アメリカに住んでからは、黒人から電車でいきなり「白人だから」というだけで罵詈雑言を浴びせられたことがあるそうですが、彼は決してそれで相手を非難してはしませんでした。

とはいえ、「お互いぶっちゃけ自国のことをこう思ってる」というダークサイドをネタとして話し合うのはお互い好きなので、「こんなことあったんだよ〜」「うわ、すごい面白いね」「ね、信じられないよね」って感じで、同じノリで色々話せて楽しいから、私の中のテンプレになっていたイギリス人イメージをかなり変えてくれました。

各国の政府が決めたことに、全国民が同意してるわけじゃない、ということが世界中で起こっていることは、周知の事実だと思います。

もちろん「ここの国の人は、日本人が思う常識と違うな」と思うことはあるし、そういう傾向が強い人が多いこともあるけど、そうじゃない人もいる。(言語交換アプリを1年使っていますが、度々論争は起きます…)

なので、白黒とか、0か100で決めつけて語るのは危険、と思っているのですが、相手がそのタイプだった時は本当に困惑します…

内容によりますが、個人的に「それは倫理的にも道徳的にもアウト」という価値観を語られると、

1.自分の意見を冷静に言う
2.対立を避ける為に黙って距離を置く


のどちらにすべきか、相手によって迷います。

例えば親しかった友達が左翼に染まり切った時、ずーっと政府の悪口を聞くのに疲れた末に

「私は左翼嫌いだから、分からないんだよね」

と限界を迎えて言ってしまったら

「保守的だとは思ってたけど、なんで右なの⁉︎」

と聞かれたため

「私は、左翼が嫌いな人は右翼、と対極にいるとは限らないと思う。
中間というか、グラデーションの部分にいる人が大半じゃないかな」


と返したら、「は?左が嫌いってことは右ってことでしょ?意味分からない」という反応をされて、大変困惑しました。

「左は嫌い」とリベラルの友人に言ったら、「体制寄り」と責められて面倒…

「左は嫌い」とリベラルの友人に言ったら、「体制寄り」と責められて面倒…

前々からブログで愚痴っていた、やたら安倍政権を批判する友人に、ついに「左は嫌い」と言ってしまいました。すると「保守派寄りっぽいと思ってたけど、リベラル嫌いだったんだ!」と、初めて気付いたという返信がきてビックリ。長い付き合いなので、震災以降に私が左が嫌いだと気付かれるような言動、いっぱいしてきてたと思うんだけど…そうか、気付かなかったのか…友人はTwitter診断でバリバリのリベラル、という判定が出たそうで...



ちなみに他の友達は「私は中間よりやや右寄り」と自称していて、そこは納得いきます。

例にするには微妙かもしれませんが、黄色の補色は紫だけど、「黄色が嫌い」と言う人は「紫が好き」とは限らない。

「偏差値低い人は嫌い」と言う人が、トップレベルに偏差値が高いとは限らない。

もちろん、左翼と右翼と言われてる人たちの定義も「コレ」と一つにまとめられるものではないから、なかなか良い例えは無いのですが…

フェミニズムに関する考え方も、昔はその友人とそれなりに同じ価値観だったと思ってたけど、彼女に息子が産まれ、左に傾倒していってからは変わりましたね…

友人達とフェミニズムや男女平等や差別に関して話していても、「そこは同意だけど、ここは合わない」ということは多々あります。

家族構成や経験によって、かなり違いは出ますね。

年の離れた兄に幼少期ベッタリと甘やかされ、未だに呼び捨てされたこともなく、結局独身子無しなのも面と向かって責められず、「曲がったものは大嫌い」精神で性別関係なく売られた喧嘩を買う私は

「結局、最後は誰かが助けてくれると思い込んでるんだろう」

と言われたりします。

確かにそういう影響もあるだろうけど、でもそれ以上に感じる差は、経験に該当する「見聞きした情報の出典の違い」です。

昔は新聞や週刊誌やワイドショー+αが情報源だったけど、今はSNSでニュースだけでなく様々な芸能人、政治家含む著名人の個人的意見を誰でも手軽に読める時代。

ネット記事の更新頻度も年々スピードアップし、「これ本当に記者が書いてるの?」と思う誤字脱字どころか情報自体が間違っているものが増えました。

Yahoo!ニュースに掲載されている記事のライターなんて、軽くググって思い込みで書いている情報に間違いが多過ぎて、ツッコむのもダルいレベルです。

推しの八木勇征の今後の予定、に昨年の舞台名が書かれていた時には「…公式サイトくらいチェックしてから書けば?」と呆れました。

あの時は「BTTM」という舞台前だったのに、「脳内ポイズンベリー」と書かれてしまってたんです…

私はネット情報はあくまでも「ブロガーにとって、多種多様にあるネタの内の一つ」としか思っていないので、基本的にそのまま信じません。

気になるものがあったら、そこから更に他のエビデンスを調べます。

なので前回のアメリカの大統領選前も、英語の勉強だと思ってトランプ氏側の意見もバイデン氏側の意見も目を通していたのですが、友人からは

「よくトランプの話まで読もうと思えるね。私はイライラしちゃって無理」

と言われて、そんなに拒絶反応を強く持つの?と驚きましたね。

推しとか趣味や仕事で関わる範囲の情報以外だと、ネット情報の真偽は分からない。

本や新聞だって、書き手のバイアスがかかっているもの。

しかし「この話が本当なら良いな」と思うものだけ読み漁り、それが偏っていても傾倒してしまう人が私の周囲に増加した時、「コレはヤバいな…」と本当に思いました。

私が好きになる芸能人は、SNSなど公の場で主義主張をしない、ファンへの気遣いをしつつ、他者を無駄に傷付けない言葉選びが出来る人が多いのですが、

「芸能人や著名人も政治的な発言を欧米のようにすべき」

と言う人達もいますね。

稲葉浩志さんは歌詞の中に社会情勢やマスゴミへのお気持ちを取り入れることはありますが、そういう時には「僕らは身近な幸せを大事にしよう」というまとめ方をしていて、他力本願や批判はしません。

「平和が1番」という言い方で、今現在起きていることは分かってるけど、でも誰かを責める言葉は使わない他の推しもいます。

八木勇征が「世界中の皆んながサウナが入れば、戦争は無くなる。間違いない!」とサウナーとして言った時には、「…まぁ、若い彼なりに、平和を願っていることは伝わった…」と受け止めましたが。

ちなみに知人サウナ男子にこの話をしたら

「サウナ好きって、ちょっとスピリチュアル系ぽいこと言っちゃうからねー。

でも、僕もプーチンはサウナに入れば良いのにって思ってる」


と返ってきて、いや結局あなたも同じ価値観ですよなとなりました。

いや、向こうにもきっとサウナはあるよ…多分…
この程度の可愛い話(?)ならともかく、やはり差別や戦争が絡むネガティブな陰謀論の話題は、気軽に公の場でしない方が良いと思います。

が、芸能人がその手のことをSNSに投稿すると、面白がってネット記事が取り上げ、拡散されるんですよね…

前述の呪術廻戦の考察も、人気考察YouTuberから派生してたりしますし、そういう流れは今の特徴なのかなぁと悩ましいです。

ネット記事の更新頻度が上がり、芸能人の訃報がどんどん流れるようになり、それをワクチンと結び付ける人が出てくるのとか、

「一旦、エビデンスが出揃うまで、静観出来ないの?」

と思うんだけどな。

陰謀論を信じてしまう人、についての特集は時々テレビやネットで見かけますが、拡散する側の心理や対策についての話はほぼ見かけません。

それをやると、ワイドショーやネット記事で煽っているマスコミも不利になる、ということなのか…?と思ってしまうのが、いわゆる妄想なわけですが。

ただ、相手が本当に精神病患者だと分かると、マスコミは取り上げられないそうですね。

心療内科医の知人が言ってたのですが、愛護団体が厳しいので犯人に通院歴があると、一気に騒がなくなるのだとか。

騒いでる人達には悪気が無い、むしろ良いことをしているつもりな人もいることでしょう。

マルチや宗教の勧誘も、やってる方は親切心のつもりだという説がありますし。

先ほど、いくえみ綾の「アイネクライネナハトムジーク」(原作は伊坂幸太郎)を読んでいたら

「自分は正しい、と思った時は疑いなさい」

という言葉が出てきました。




気にしすぎたら疑心暗鬼になるし、自分に自信を持つのは良い時もあるけど、最低限の許容範囲というものはある。

自分の意見を発信するのが仕事、という人達もいて、そういう人達が良い情報をくれることもある。

だけど、私は「マイノリティでも、自分の意見はこう」と言える人はアリだと思うけど、「マジョリティは何も考えず周囲の意見に流されてるだけ」と見下しながら、自分が信じる人の意見を拡散してマジョリティになろうとするやり口には、懐疑的ですね。

「マスコミは嘘ばかり」と言いながら、自分達の活動が取り上げられたら「やっと世間に拡散された」と喜ぶ人たち、SNSでよく見かけます…

で、気付いたらそういう人がリアルに身近にいるようになってきていて、怖いんですよ。

「公の場に出てるプーチンと金正恩は影武者」

とか言う人、私はリアルに2人身近にいます。

それを聞きながら、内心「どうでもいいわー」と私は思ってますが。

それが事実でもガセでも、私に直接影響のあることではないので。

ワクチンに関しても、私はファイザーを5回打っていて、現時点で重い副反応も後遺症も無い、という自分の経験談しか言えません。

政治に関しては、そりゃ「変だな」と思うことは色々ありますが、やはり自分や身近な人に直接影響があること以外で騒ぐ気にはなりません。

でも、手当たり次第騒ぐ人達に影響を受けた友達たちと疎遠になる、という経験は何度もするようになってしまいました。

口論や討論になったわけではなく、上から目線で持論を語られ、こちらの意見には不愉快だとハッキリ言われるのに耐えられなくなったからです。

そういうキッカケを作る人達がこのまま増え続けたら、実生活に被害が出て嫌だなぁ。

私の意見が気に入らない、真逆という人もいるだろうから、私も気をつけないといけないのですが。

何はともあれ、怒りながら生きるより、楽しく生きたいものです。

自分の守りたい範囲を攻撃されたら、私もキレます。

その時に、相手に罵詈雑言を吐いたり、見下したり、自分は絶対に正しいという強い言葉遣いはしないようにしたい、とは常々思っていますが。

「私はコレ、おかしいと思う。だってこういう歴史やエビデンスがあるから」

と言えるくらいの知識を身につけられたら良いのになぁ。

「好きなものは好き、嫌いなものは嫌い」の軸が、私は多分一般的な日本人よりもハッキリしているタイプなので、若い頃は散々人とぶつかってきたけど…

この年齢で気付いたのは、当時は「へーそうなんだー」と自己主張せずに話を聞いてくれていた穏やかタイプの友達が、一気に左に傾いて攻撃的なタイプに変わったケースが多いということ。

家庭や仕事の環境の変化がキッカケだったのかと思っていましたが、もしかしたら単に若い頃は我慢していたのを止めただけなのかもしれません。

人って本当に面白いし、怖いですね。

私の中でブレないのは、「集団行動と、嘘を吐くのと、他人から不必要に嫌われるのは嫌い」ということ。

孤独に生きるのも嫌だけど、だからと言って皆んなで集まって何かを叩くための活動とか言動はしたくない、かな。

記者やライター、著名人やコメンテーターやYouTuberとか、そういう方々はSNSを利用する時、その言葉が他者にどんな影響を与えるか?を一般人以上に考えて頂きたいなと思います。

私のような一般人と違い、注目される数が圧倒的に多いので。

その一言の陰で、どこかで誰かが揉めたり悲しんだり怒ったりするって…怖いことですもんね…
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