都内在住40代独身女性ならではの、オタ活&仕事のストレス&アンチエイジングのことなど

中村倫也「クラッシャー女中」ネタバレ感想~面白い個性派舞台

今日は念願の、中村倫也と麻生久美子が出演する舞台「クラッシャー女中」を観に、下北沢の本多劇場に行ってきました!



初めて本多劇場に行ったのですが、会場が小さい上に良席過ぎてビックリしました。

前から3列目のほぼ真ん中で、客席のサイドと4列目の後ろの通路でも演技のシーンがあり、かなり近くで中村倫也を見られました。



舞台のあらすじは読んでいましたし、あさイチで舞台稽古の様子も見てはいたけど、想像していたストーリーとは違っていました。

というか、公式サイトに書かれていたあらすじと違う⁉︎

「お金持ちになってやる!」

とお屋敷に女中としてゆみこが潜り込む、と書かれていますが、違ってたよ?

これももしかして引っかけのネタだったの?

でも、めっちゃくちゃ面白かった!


舞台のセットは通しで同じ、アンティーク風の椅子や机、ベッドマットレス、東屋があり、奥には2階の窓が開くお屋敷の壁。

携帯電話の電源の注意のアナウンスを読み上げる女性の声が流れ始める内に、舞台が明るくなりました。

ら、アナウンスの流れのまま

「あら?そろそろ始まるのかしら?」

と聞こえると共に、田村健太郎と脚本兼女優の根本宗子と趣里が登場。

セットの椅子をうごかしたり、カーテンを取り付けたり、机を運んで来たり、舞台袖に移動させたり…

と、立ち働く使用人のシーンかな?と思っていたら

「あ、まだお芝居始まっていないんで。

皆さん携帯の電源とか音の出るもの、今の内に切って下さいねー。

静かなシーンもあるので、そういう時鳴っちゃうと気まずいんで。

お水とかもまだ飲んで大丈夫ですんでー。

この後、義則って役の人が現れたら、そこからお芝居開始なんです」

と明るく話す根本宗子さん。


そのまま3人で雑談を始めました。

「ご飯食べた?」

「お腹いっぱいになると眠くなっちゃうから、軽く。そっちは?」

「私はお握りだけ軽く食べた。趣里ちゃんは?」

「私はあんぱんとー、あと一蘭のラーメン」

「趣里ちゃんって結構よく食べるよね。

でも自宅では揖保乃糸しか食べないの」

「趣里ちゃんって休みの日は何してるの?」

「うーん、Netflix」

「俺もNetflix!根本さんも入りなよ、Netflix」

「え?私3年前から入ってるよ」

「うそ!入ってないって言ってたじゃん」

「宗ちゃんは入ってるよ。テラスハウスにハマってたもん」

「趣里ちゃん、それ私じゃないよ。

私テラスハウス観たことないもん」

「うそ!軽井沢篇にハマってたじゃん!絶対に宗ちゃんだって」

と、普通に雑談していて、面白いけどどういう演出?とビックリ。

しばらくして、ゆみこ役の麻生久美子と、義則役の中村倫也が登場しました。
ストーリーをネタバレありで書きます。

世界的に有名な画家と、美人だけどなんの才能もない母親(西田尚美)の息子、お金持ちでイケメンで、アパレルデザイナーとして成功している義則(中村倫也)。

義則は子供の頃にたまたま夢に現れた

「色白で、背が小さくて、目が離れている可愛い理想の女の子のために、彼女に似合うドレスを作る」

という将来を夢見ていました。

しかし、子供の頃の義則は、そこそこなんでもソツなくこなせるけど、特別な才能はありませんでした。

それを怒った父親は、義則が12歳の誕生会の日に、義則の友達でチョコレート屋の息子カカオ(田村健太郎)を孤児にして養子に迎えようと、チョコレート屋に放火してしまいます。

このカカオはその後養子となるのですが、彼には妹のノエル(公式サイトでは静香)がいました。

火事で亡くなったと思われていたけど、実は生きていたノエル(趣里)は、偶々出会った女性ゆみこから義則の好みの女性のタイプを聞き、何年もかけて目の間隔を離し、お屋敷の壁に登って義則をストーカーのように見つめ、

「君こそ運命の女性だ、結婚しよう!」

と言わせることに成功しました。


「私も義則に復讐したいの」

と言っていたゆみこは、ノエルの使用人として屋敷に潜り込みました。

が、実はゆみこは皆んなに存在を忘れられていたけど、子供の頃から義則に片思いをしていた同級生だったのです。

「私は背が高いから、彼の理想の女の子にはなれない」

そう思ったゆみこは、義則の理想の女の子に似合うドレスのデザイン画を描きました。

それをもらい受けた義則は、自分のデザインということにしてデザイナーとして成功。

以降も、女中(佐藤真弓)の娘(根元宗子)の刺繍の技術に目をつけ、1ヶ月だけ付き合った後に振り、彼女を表向きは女中、でも影のアシスタントとして雇って、洋服のデザインをさせ続けました。


ゆみこはこのアシスタントの手伝いをしてデザイナーとしての技術を身につけ、

義則の母親の精神カウンセラーをし、

ノエルを義則の理想の女性に仕立て上げ、

女中たちから義則の悪評判を聞き出し…

それを最後に皆んなの前でぶち撒け、傷付いた義則に手を差し伸べます。

「はい!私はずっとこうしたかったの!

大好きな義則くんが皆んなに見捨てられて孤独な時に、私だけは味方だよ、って、こうやって手を差し伸べたかったの!」


このゆみこの捻じ曲がった愛情に苛立つ義則。

そんな義則に、ゆみこは笑顔で

「ほんと、義則くんって変わってるね、AB型だもんね」と言うと

「え?俺AB型じゃないけど…」と返されます。

「え?じゃあB型?」

「違う」

「A型?」

「違う」

「もしかして、O型?」

「そう…。君は何となくわかるよ、O型でしょ?」

「…ちがう…」

舞台終了。


こう簡単にあらすじを書くと破茶滅茶なのですが…

そう、ゆみこはこうやって破茶滅茶なことをする「クラッシャー女中」だったのです。

7人の会話劇は絶妙で、何度も会場が爆笑に包まれました。

通路での演技があるとは思わなかったし、キャラクターが皆んな個性的で面白い!

舞台らしい不思議なポエムのようなセリフも、後からキチンと伏線回収されていてお見事!

当日券には連日行列が出来ていて、それでも手に入らない方が多いようです。

ので、トップコート枠でこんな良席が取れたのは奇跡的でした!


ただでさえ、中村倫也は大ブレイク後の舞台。

「はじ恋」の関係者からお花も届いていました。



あのドラマを観てからこの舞台を知った女性も多かったでしょうね。

いやー中村倫也の演技、歌、ほんと素晴らしかったです!

イケメンな演技も、泣いたり怒鳴ったりする演技も、すごく繊細に表情や仕草を変えていました。

それをすぐ近くで観られるなんて…

7月にはテレビ放送もあるようなので、チケット取れなかった方はそちらでご覧下さい!

衛星劇場 クラッシャー女中

中村倫也も麻生久美子も良かったけど、趣里ちゃんの演技もめちゃくちゃ良かったです!

変顔も、バレエをやっていただけあるドレスを着て回る様子も、良かったー!

3/30には同じ事務所の菅田将暉も来ていたそうですね。

これから観劇の方はこのネタバレは読んでないかもしれませんが…

ネタバレ読んでいても絶対面白いので、お楽しみに!
関連記事