海街diary9巻行ってくる(吉田秋生)完結、ネタバレ感想
久々に本屋に行ったら、海街diaryの新刊が出ていたことに気付きました。
最初の頃は同僚から借りて読んでいましたが、転職後には続きは自分で買っていたこのシリーズもついに完結しましたね。
海街diary 9 行ってくる (flowers コミックス) [ 吉田 秋生 ]
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最初の頃は同僚から借りて読んでいましたが、転職後には続きは自分で買っていたこのシリーズもついに完結しましたね。
海街diary 9 行ってくる (flowers コミックス) [ 吉田 秋生 ]
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吉田秋生のマンガは名作揃いですが、これまでの作品とはまた違う、とても穏やかな物語でした。
それまではヒリヒリする恋や暴力や不思議な力など、少年漫画や青年漫画のような部分のある少女漫画が多かったけれど、この海街diaryシリーズは普通の生活を送る4人姉妹の成長物語で、映画化もされたのでご存知の方も多い作品となったと思います。
今となっても、すずは広瀬すずでは無かったのでは…とも思いますが…
9巻はすずが中学を卒業する日までを描いた本編と、番外編として成人したすずが鎌倉に来る前に住んでいた河鹿沢に、姉のチカの息子走馬と、風太の甥っこ尾崎光道を連れて行くお話が掲載されています。
本編では無事チカの彼氏の店長がチョモランマから帰ってきて、チカはすずの卒業のタイミングで男の子を出産していました。
雪山で一時は連絡が取れなくなり安否を疑われた店長。
それでもちょうど鎌倉に来ていたすず達の従兄弟直ちゃんや、スポーツ用品店の店員さんが協力をしてくれて、すぐに連絡を取り合えるようになるシーンにはホッとしました。
サチ姉の恋も穏やかで順調、よっちゃんの恋も順調のまま、風太も無事北鎌倉高校に進学が決まって、ハッピーエンドでしたね。
高校は遠距離になってしまったすずと風太も、風太の甥をすずが連れていったところを見ると、結婚相手はやはり風太なのかもしれません。
番外編の主人公はすずと血の繋がらない弟の和樹でしたが、彼は彼なりに兄妹に悩みつつも平和に暮らしているみたい。
それなりに長いシリーズでしたが、とても丁寧で、そして鎌倉に行きたくなる実在する場がとても多く出てくるところが、吉田秋生さんの今の日本の漫画界が望む世界を残してくれた気がします。
皆んながそれぞれ、何かを悩んでいたり抱えているけど、でも前に進もうとしている。
私にはもう、すずの進学に悩む気持ちは遠く感じますが、幼少期に両親に振り回された分、その心の隙間を姉3人に埋められて笑顔を増やすすずの姿には癒やされました。
姉妹たちのお互いへの気の使い方も、都会っ子を描く吉田秋生らしい表現でしたね。
しつこく過干渉し過ぎない、でも必要とされそうな部分にそっと手を貸す。
それはとても難しいこと。
良かれと思ってやったことで相手に迷惑に思われることもあるし、気が利かないと思われることもある。
このバランスは、田舎と都会だと全然感覚が違うものです。
田舎で生まれ育った私には、都会の人が良いと思う「相手の気持を考える」が未だによく分からない時が多いです。
自分勝手で冷たく見えるようで、でもソッと寄り添うのって、すごくすごく難しい。
相手と思い合っている部分が無いと出来ませんし…。
他人から過干渉にされるどころか、放置されながらも父親や弟妹を助けていたすずにとって、マイペースなようで地に足のついた生活を送る姉3人との生活は、その後の人生の基盤を作ってあげられたんだろうなぁ。
もちろん元々すずは、素直で良い可愛い子だったってのもありますね。
少し似た話で、いくえみ綾の「私・空・あなた・私」も、腹違いの姉たちと少女が暮らすお話でした。
あまり中高生がメインの漫画はもう興味が無い年頃の私も、こういう単純な恋や成長を描いただけでは無いお話には、グッときます。
大人も子どもも、日常の中で思うことは同じだったりしますしね。
海街diaryは、「私も同じ経験をしたことある!」と思うほど共感できるストーリーがあるわけではないけれど、梅の木を大事にしていたり、アジフライを楽しんだり、しらすトーストを食べたり、と、鎌倉の四季、日本の日常を改めて知る機会をくれるお話でした。
東京でマンション暮らしをしていると忘れてしまうような、いえ、そもそも私も体験したことの無いような、古き良き日本の感覚が描かれていたと思います。
口うるさい叔母さん、とかも私にはいないので。
いつかまたこのシリーズ、改めて通して読み直したいです。
日常に少し疲れてしまった時、家族や恋に悩んだ時、途中まで読んでいたけど結末は読んでいない、という方は、是非最終巻も手にとってみて下さいませ。
よろしければどうぞ!
↓
●【安くて美味!】鎌倉でアジフライ1尾108円!肉の大成でランチ2
●海街diary7巻「あの日の青空」感想【ネタバレ有】
皆んながそれぞれ、何かを悩んでいたり抱えているけど、でも前に進もうとしている。
私にはもう、すずの進学に悩む気持ちは遠く感じますが、幼少期に両親に振り回された分、その心の隙間を姉3人に埋められて笑顔を増やすすずの姿には癒やされました。
姉妹たちのお互いへの気の使い方も、都会っ子を描く吉田秋生らしい表現でしたね。
しつこく過干渉し過ぎない、でも必要とされそうな部分にそっと手を貸す。
それはとても難しいこと。
良かれと思ってやったことで相手に迷惑に思われることもあるし、気が利かないと思われることもある。
このバランスは、田舎と都会だと全然感覚が違うものです。
田舎で生まれ育った私には、都会の人が良いと思う「相手の気持を考える」が未だによく分からない時が多いです。
自分勝手で冷たく見えるようで、でもソッと寄り添うのって、すごくすごく難しい。
相手と思い合っている部分が無いと出来ませんし…。
他人から過干渉にされるどころか、放置されながらも父親や弟妹を助けていたすずにとって、マイペースなようで地に足のついた生活を送る姉3人との生活は、その後の人生の基盤を作ってあげられたんだろうなぁ。
もちろん元々すずは、素直で良い可愛い子だったってのもありますね。
少し似た話で、いくえみ綾の「私・空・あなた・私」も、腹違いの姉たちと少女が暮らすお話でした。
あまり中高生がメインの漫画はもう興味が無い年頃の私も、こういう単純な恋や成長を描いただけでは無いお話には、グッときます。
大人も子どもも、日常の中で思うことは同じだったりしますしね。
海街diaryは、「私も同じ経験をしたことある!」と思うほど共感できるストーリーがあるわけではないけれど、梅の木を大事にしていたり、アジフライを楽しんだり、しらすトーストを食べたり、と、鎌倉の四季、日本の日常を改めて知る機会をくれるお話でした。
東京でマンション暮らしをしていると忘れてしまうような、いえ、そもそも私も体験したことの無いような、古き良き日本の感覚が描かれていたと思います。
口うるさい叔母さん、とかも私にはいないので。
いつかまたこのシリーズ、改めて通して読み直したいです。
日常に少し疲れてしまった時、家族や恋に悩んだ時、途中まで読んでいたけど結末は読んでいない、という方は、是非最終巻も手にとってみて下さいませ。
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