1巻無料!「違国日記」ヤマシタトモコ1~4巻ネタバレ感想
PR
ヤマシタトモコの漫画では「三角窓の外側は夜」のネタバレ感想を書いてきていますが、他のマンガもほぼ読んでいます。
で、ずっとこのフィール・ヤングで連載中の「違国日記」のネタバレ感想を書こうかどうか考えつつ…だったのですが、4巻まで読んで段々と内容が見えてきた、というか、自分の中の感想が固まってきたので、1~4巻までまとめて書きます。
※1巻は現在Kindleで無料になっています。


違国日記 1 (フィールコミックス FCswing)
自由と孤独を愛する独身女性の少女小説家・高代槙生(こうだい まきお)35歳が、そりの合わなかった姉の娘・朝(あさ)を引き取り、2人で暮らしていくお話です。
第1話はモノローグとして、朝は高校3年生の18歳という、主軸のストーリーの3年後のエピソード。
朝が食事を作り、槙生は仕事をし、時々仕事に集中したり、言葉の連想で違う世界へ行ってしまう槙生の横で安心して過ごす朝。
2話からは、朝は中学3年生の冬に遡り、朝の両親が亡くなったところから始まります。
槙生の姉は、一般常識を重んじ、「こんなこと当たり前のことも出来ないの?」「アンタなんか駄目な人間だ」と、妹の笑いながら罵るタイプの人でした。
そんな姉とは距離を置き、自由に一人暮らしをしていた槙生でしたが、急に姉夫婦が交通事故死したため、姪の朝を引き取ることにしたのです。
朝は姉の実子かどうか定かではなく、お葬式の場で親戚達が押し付け合いをしているのを見かけた槙生は、朝を引き取ることにしました。
そして2人の生活が始まり、1話に向かって時間が進んでいきます。
両親の死をうまく飲み込めず、ショックなのか平気なのか分からずに戸惑う朝に、槙生は
「日記を書くといい」
と言い、そこから朝の日記が始まるので、タイトルは「違国日記」なのです。
同居していく中で、お互い違う人間・違う価値観・自己認識について考えたり話したりしていく物語なので、
あー、わかるわかる
と同じ独身女性として槙生に同感出来るところもあれば、
うーん、ちょっとよく分からないなぁ
と思う部分もあります。
私は姉はいないので、姉が価値観の違いで自分を全否定してくる辛さ、みたいなのは分かりません。
甥姪もいない上に、親戚付き合いがとても少ない単身家族なので、叔母との付き合い方もいまいちピンときません。
ただ、全く価値観の違う、真面目でキッチリした性格の兄がいるので、子供の頃は仲良かったのに、段々とお互いの価値観の違いがみえてきて疎遠になる感じは分かる、かな。
また、槙生のマイペースが故の生き辛さとか、自分を曲げたくない気持ちは分かります。
槙生は卑屈なくらい、世間に合わせて生きていけない自分を卑下することもあれば、
「でも、コレが私の生き方だから」
と開き直るところもあり、大人な部分と子供な部分が混在しています。
姪の朝は子供らしい素直な子で、両親が急に事故死したことに実感が湧かず、戸惑ったり、でも前向きに成長していきます。
「母親」とは全く違うタイプのようで、母に似ているところもある叔母。
「姉」とは全く違うタイプのようで、姉に似ているところもある姪。
そんな2人が、「こういう時どう思う?どうする?」とお互いに話していく会話の中には、「あーそういう価値観もあるんだな」と気付かされることが色々あります。
2巻で朝がえみりと喧嘩する、というか、両親の死を勝手に教師や同級生達にバラされたことに怒るのは、ちょっとその心情が分かりませんでした。
冬休み中とはいえ、朝の両親が事故死したことを教師も同級生も知らないままってこと、ある?
PR
で、ずっとこのフィール・ヤングで連載中の「違国日記」のネタバレ感想を書こうかどうか考えつつ…だったのですが、4巻まで読んで段々と内容が見えてきた、というか、自分の中の感想が固まってきたので、1~4巻までまとめて書きます。
※1巻は現在Kindleで無料になっています。
違国日記 1 (フィールコミックス FCswing)
自由と孤独を愛する独身女性の少女小説家・高代槙生(こうだい まきお)35歳が、そりの合わなかった姉の娘・朝(あさ)を引き取り、2人で暮らしていくお話です。
第1話はモノローグとして、朝は高校3年生の18歳という、主軸のストーリーの3年後のエピソード。
朝が食事を作り、槙生は仕事をし、時々仕事に集中したり、言葉の連想で違う世界へ行ってしまう槙生の横で安心して過ごす朝。
2話からは、朝は中学3年生の冬に遡り、朝の両親が亡くなったところから始まります。
槙生の姉は、一般常識を重んじ、「こんなこと当たり前のことも出来ないの?」「アンタなんか駄目な人間だ」と、妹の笑いながら罵るタイプの人でした。
そんな姉とは距離を置き、自由に一人暮らしをしていた槙生でしたが、急に姉夫婦が交通事故死したため、姪の朝を引き取ることにしたのです。
朝は姉の実子かどうか定かではなく、お葬式の場で親戚達が押し付け合いをしているのを見かけた槙生は、朝を引き取ることにしました。
そして2人の生活が始まり、1話に向かって時間が進んでいきます。
両親の死をうまく飲み込めず、ショックなのか平気なのか分からずに戸惑う朝に、槙生は
「日記を書くといい」
と言い、そこから朝の日記が始まるので、タイトルは「違国日記」なのです。
同居していく中で、お互い違う人間・違う価値観・自己認識について考えたり話したりしていく物語なので、
あー、わかるわかる
と同じ独身女性として槙生に同感出来るところもあれば、
うーん、ちょっとよく分からないなぁ
と思う部分もあります。
私は姉はいないので、姉が価値観の違いで自分を全否定してくる辛さ、みたいなのは分かりません。
甥姪もいない上に、親戚付き合いがとても少ない単身家族なので、叔母との付き合い方もいまいちピンときません。
ただ、全く価値観の違う、真面目でキッチリした性格の兄がいるので、子供の頃は仲良かったのに、段々とお互いの価値観の違いがみえてきて疎遠になる感じは分かる、かな。
また、槙生のマイペースが故の生き辛さとか、自分を曲げたくない気持ちは分かります。
槙生は卑屈なくらい、世間に合わせて生きていけない自分を卑下することもあれば、
「でも、コレが私の生き方だから」
と開き直るところもあり、大人な部分と子供な部分が混在しています。
姪の朝は子供らしい素直な子で、両親が急に事故死したことに実感が湧かず、戸惑ったり、でも前向きに成長していきます。
「母親」とは全く違うタイプのようで、母に似ているところもある叔母。
「姉」とは全く違うタイプのようで、姉に似ているところもある姪。
そんな2人が、「こういう時どう思う?どうする?」とお互いに話していく会話の中には、「あーそういう価値観もあるんだな」と気付かされることが色々あります。
2巻で朝がえみりと喧嘩する、というか、両親の死を勝手に教師や同級生達にバラされたことに怒るのは、ちょっとその心情が分かりませんでした。
冬休み中とはいえ、朝の両親が事故死したことを教師も同級生も知らないままってこと、ある?
PR
槙生は掃除が出来ない、普通の人が当たり前だと思うことが出来ないタイプ、という設定なのですが…
でも友達多いし、元彼の笠町と友達付き合いを続けていたり、朝の担当弁護士と良い感じになったり、小説家の仕事も順調だし、結構恵まれてる人だなーという印象ですね。
マンションも29歳の時に売れて入ったお金で買ったものだし。
朝は比較するとリア充でキチンとして素直な子設定だけど、私から見ると2人ともリア充だわ…。
ヤマシタトモコのマンガにはよく、こういう生き辛い自分を変えられない等身大の独身女性、が出てくるのですが、でもそれなりに自分を理解してくれる友達がいて、コミュニケーション能力高い人が主人公、なイメージがあります。
その辺りが、ヤマシタトモコは東京生まれ東京育ちだなーって感じ。
大勢の中で孤独を感じることもあるけど、コミュ力は一般レベルにあって、気遣い方がスマート。
「私は空気を読むのも読まれるのも苦手」
と槙生は朝の友人のえみりに言いますが、そっとアドバイスになりそうな映画を貸してあげたりして、空気読めてるし優しい大人だわぁ。
こういう理想の大人と子供が暮らす物語ってテンプレとしてあるので、そういう物語の中でもより日常の心の棘や、心地良さを描いたマンガだと思います。
しかし、今回このネタバレ感想を書くにあたってまた1巻を読み直したのですが、
「朝は姉の実子じゃないかもしれない」とか「父親側の親戚は誰もお葬式に来ない」という部分、スッカリ忘れていたのに気付き、
あれ?なんか設定おかしくない?
と思ってしまったのですが、どうなんでしょう…?
朝は頻繁に祖母(槙生の母)の家に行っていて可愛がられているし、父親ならともかく母親が産んだかどうか不明ってことあるかしら?
姉は専業主婦だったし、それなりに裕福に暮らしていたみたいなのに、1巻では「好き勝手していた人」設定になっているのは疑問。
でも、そういう部分は抜きにして、槙生が他人が家にいることに息苦しさを感じたり、姉の過去の言葉を引きずって傷付いたり、朝が「普通」について考える流れは、とても面白い、と思います。
4巻では槙生が元彼の笠町とキスして、復縁しそうな流れに見えましたが…
でも1話目では朝と2人で暮らし続けているので、この流れで結婚ーとかは無いみたいですね。
弁護士さんとも気が合ってるみたいだけど、そこもどうなるやら?
ただこういう、「この後どうなるんだろう?」というのを楽しむマンガではなく、「他人って何を考えているんだろう?」とか、「自分と他人の境界線」を振り返る内容なので、そういう物語が好きな方にはオススメのマンガです。
私は自分以外の価値観を知ることが出来て、面白いなと思っています。
とりあえず1巻だけでもぜひぜひ。
↓
●違国日記 1 (フィールコミックス FCswing)
でも友達多いし、元彼の笠町と友達付き合いを続けていたり、朝の担当弁護士と良い感じになったり、小説家の仕事も順調だし、結構恵まれてる人だなーという印象ですね。
マンションも29歳の時に売れて入ったお金で買ったものだし。
朝は比較するとリア充でキチンとして素直な子設定だけど、私から見ると2人ともリア充だわ…。
ヤマシタトモコのマンガにはよく、こういう生き辛い自分を変えられない等身大の独身女性、が出てくるのですが、でもそれなりに自分を理解してくれる友達がいて、コミュニケーション能力高い人が主人公、なイメージがあります。
その辺りが、ヤマシタトモコは東京生まれ東京育ちだなーって感じ。
大勢の中で孤独を感じることもあるけど、コミュ力は一般レベルにあって、気遣い方がスマート。
「私は空気を読むのも読まれるのも苦手」
と槙生は朝の友人のえみりに言いますが、そっとアドバイスになりそうな映画を貸してあげたりして、空気読めてるし優しい大人だわぁ。
こういう理想の大人と子供が暮らす物語ってテンプレとしてあるので、そういう物語の中でもより日常の心の棘や、心地良さを描いたマンガだと思います。
しかし、今回このネタバレ感想を書くにあたってまた1巻を読み直したのですが、
「朝は姉の実子じゃないかもしれない」とか「父親側の親戚は誰もお葬式に来ない」という部分、スッカリ忘れていたのに気付き、
あれ?なんか設定おかしくない?
と思ってしまったのですが、どうなんでしょう…?
朝は頻繁に祖母(槙生の母)の家に行っていて可愛がられているし、父親ならともかく母親が産んだかどうか不明ってことあるかしら?
姉は専業主婦だったし、それなりに裕福に暮らしていたみたいなのに、1巻では「好き勝手していた人」設定になっているのは疑問。
でも、そういう部分は抜きにして、槙生が他人が家にいることに息苦しさを感じたり、姉の過去の言葉を引きずって傷付いたり、朝が「普通」について考える流れは、とても面白い、と思います。
4巻では槙生が元彼の笠町とキスして、復縁しそうな流れに見えましたが…
でも1話目では朝と2人で暮らし続けているので、この流れで結婚ーとかは無いみたいですね。
弁護士さんとも気が合ってるみたいだけど、そこもどうなるやら?
ただこういう、「この後どうなるんだろう?」というのを楽しむマンガではなく、「他人って何を考えているんだろう?」とか、「自分と他人の境界線」を振り返る内容なので、そういう物語が好きな方にはオススメのマンガです。
私は自分以外の価値観を知ることが出来て、面白いなと思っています。
とりあえず1巻だけでもぜひぜひ。
↓
●違国日記 1 (フィールコミックス FCswing)
- 関連記事
-
-
呪術廻戦15巻発売記念の渋谷駅巨大広告見てきた!五条悟カッコイイー 2021/03/08
-
呪術廻戦・小説版2冊の全話リストネタバレ感想~七海と五条悟が北海道のバーに行く! 2021/03/07
-
五条悟は既婚者どころか恋人いない!?呪術廻戦ファンブックと15巻ネタバレ感想 2021/03/04
-
中村倫也もハマっている「呪術廻戦」、コラボのカントリーマアム駆逐がすごかった 2021/03/02
-
#よつばと 15巻ネタバレ感想~「ランドセル」とーちゃんに泣いた 2021/02/28
-