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多摩美術大学卒業生として、芸祭で佐野研二郎氏のお葬式ごっこに思うこと

先程ヤフーニュースを見ていたら、多摩美術大学の芸祭で、東京オリンピックのエンブレム問題で騒ぎとなった佐野研二郎さんのお葬式ごっこをした、というのがトップニュースとして出ていました。

コメント欄で「不謹慎過ぎる!」と叩かれまくってて、卒業生としては、なんかもう半笑いの気分です。

今のところ、多摩美の学生がやった説と、外部の生徒がやった説、両方あるみたいですね。

結構外部の学生も一緒になってイベントごとやったりするので、いきなり乱入されたって言うよりは、学生が一緒になってやったって可能性もありますが。


公式のイベントではなかった、と学校側が発表しているということは、実行委員会に正式に許可をとっていない、ゲリラ的なイベントだったんだと思います。

私も学生時代に芸祭で展示会したけど、事前に実行委員会に申し込みしたり、説明会に出たり、ちゃんと段取りを組まないと出来ないようになってます。

ちゃんとプログラムも配られますし。


ただ、一般大学の文化祭みたいな感じと、美大の芸祭は全然ノリが違います。

全裸の白塗り集団がくねくね踊りながら、大学内を練り歩いたりしてましたもん。

そういうのは学生同士でも、面白がってる人もいれば、嫌がってる人もいました。

別に多摩美生全員が、佐野研二郎さんのお葬式ごっこを一丸となってやったワケではないのに、Yahoo!ニュースではまるで全校生徒が参加してやったみたいに思い込んでいる人がいて、それにも半笑いの気分ですね。


でもまぁ、私は擁護するとは言いませんが、たかだた学生の文化祭であったことをニュースにする方がおかしくないですか?

いや、まぁ、本当に亡くなった佐藤晃一先生の立場って…とは思いますけど。

不謹慎だのイジメだの言ってる人たちもいますが、そういう不謹慎なギャグって昔っからあって、

そういうのを全力で作り込んでやる!って言うアングラ精神の人もいるんです。


別に、アートがやりたいわけじゃないんですよ、本人たちも。

ウケ狙いってのと、社会性を盛り込むってのと、憂さ晴らしと、パフォーマンスを楽しみたい気分と、色々混ざってるんだと思います。

学生のこういうアングラなノリを排除しようとするのは無理でしょー。

って言うか、Yahoo!ニュースとかTwitterでこの件を見た人が何を言おうが

「凡人がなんか言ってるわ〜」

くらいにしか思わないと思います。外野うっせーなーくらい。

佐野さんも、ものすごくショックを受けたり、傷ついたり、イジメと思ったりはしないんじゃないかなぁ。

そういう悪ノリして楽しむのが芸祭って分かってるんだし。
と、学生擁護のようなことを書きましたが、私自身の倫理観としては、

「自分ならやらない」

と思います。パフォーマンスして他人に何か伝えたい欲求が無いので。

ブラックジョークもあんまり好きじゃないし。

ただ、あの件で多摩美術大学をよく知らない人が
「ロクでもない大学だ」
って言いまくったことに、怒りを感じてる人は多いと思います。

なんかそういうモヤモヤっとしたものを昇華するためのパフォーマンスとして、そういう企画を考えた人がいるのは想像がつきますね。


とりあえず、たかだか多摩美術大学の芸祭のパフォーマンスをニュースにするのって、どうかなぁと思います。

そんな大問題にするほどのことじゃない。

ブラックジョークも小道具を完璧に揃えて、演技もやり切って、パフォーマンスを完成させたい!
と思った学生の気持ちは分かるし、

これをやった人たちが社会に出たときに、「個性がある」と言われるか「常識がない」と言われるのかは、それは仕事の仕上がりで評価されていくことだろうと思います。

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ヤフーニュースはこちらです。
多摩美学祭「佐野研二郎の葬式」 実行委員会は「公式ではない」
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