やっぱり混雑!シリアルキラー展に行ってきました

2016年07月08日
美術・デザイン 0

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田島昭宇の原画展にシリアルキラー展に、と、グロ系を巡ってしまいましたが、やはりゲイシーの絵とか観てみたかったので、混雑していると評判のシリアルキラー展に行ってきました!

場所は銀座。資生堂パーラーから割と近い場所でした。



このビルの地下2階にあるヴァニラ画廊。

階段を降りると、確かに前に行列が。

というのも、画廊がとても狭いのに展示数が多いので、どんどん入場するわけにもいかないのです。

10分くらい並んでから受付へ。

階段下の受付で入場料1,900円を支払うと、パンフレットがもらえます。



このパンフレット、展示物とシリアルキラーのプロフィール付きでなかなか豪華!





会場は左右の小部屋に分かれていて、まずは左側に入って色々見てから、更に狭い右手の部屋に入るのですが、この右手の部屋に入るのにまた並ぶ…。

でもみんなじっくりとプロフィールを読みながら作品を見ていました。

感想なんですが、うーん、なんて言ったら良いのでしょう…。

アートという視点から見たら、ただの外人の素人作品です。

デッサンの基礎も出来てない。

アメコミ的な可愛さやグロさはありますが、

「なーんか、いかにもシリアルキラーの作品って感じ」と思えます。

それは、彼らの作品をモデルにしたモノを、マンガやテレビで観たからかもしれません。

私と一緒に行った友人は、一応美大出身なので、そういう目線で観ると

「これ、描いた人がシリアルキラーじゃなかったら、誰も観ないよね」

というモノがほとんどでした。

しかし、会場にいるときに、ふと

「ここにあるもの全てが、殺人をした人が手掛けたモノなんだ」

と思うと、異様な気持ちにもなります。
帰り道友人は

「ああいうモノにお金を払うのは、良くない気がした」

と言っていました。

私は、それはそれで観る価値はあるとは思うのですが、心底思ったのは

「殺人はしてはいけないことだし、狂気の沙汰だと思うけど、シリアルキラーもただの人間であることには変わりがなくて、シリアルキラーだから描ける絵があるわけじゃないし、

シリアルキラーだから引ける線、選べる色遣いがあるわけじゃない。

絵はやはり技術を習得して生み出すものでしかないから、人を殺める前と、殺めた後で、作れるモノが変わるわけじゃないんだな。」


という、当たり前のことでした。

一つ前の記事

●田島昭宇原画展「HUMAN 1/2 BABY DAYS」初日に行ってきました!

に書いた田島昭宇の絵の方が、ずっと完成度が高くて、グロいです。

展示物は絵だけでなく、工芸品や手紙などもありましたが、それをお金を出して買ってコレクションするということは、やはりアートの視点ではなく、シリアルキラーの背景に興味があるということだと思います。

そして、海外のシリアルキラーだから興味も持てるし、彼らをモデルにした映画やドラマやマンガがたくさん世の中にはありますが、

じゃあ少年Aも彼らの仲間か?

というと、やはりそうは思えないのです。

●元少年Aの公式ホームページがあるそうですが…

で書いたように少年Aの絵も一度観ましたが…

私は少年Aは生々しく感じたり、怒りを覚えたり、とにかく不快な気持ちを感じますが、やはりシリアルキラーたちには物語のような遠い感覚を感じていました。

しかし、被害者の家族から見たら、こんな展示会が日本で行われていることを、どう思うんだろう…。

彼らをモデルにした創作物も、嫌悪の対象になるのかな。

そういう倫理観と、アートというモノの境目に対して、色々思うところがありました。

でもやはり、コレはコレで観たい展示だったし、好奇心は確かにあるのです。

だからこそ、あの狭い会場には、熱心に観ている人たちがたくさんいたんだと思います。

間も無く展示は終了ですし、土日は更に混むと思われます。

興味がある方は、行ってみてください。

場所等は過去記事に書いてます!

●7/10まで!「シリアルキラー展」銀座ヴァニラ画廊で、あのジョン・ウェイン・ゲイシーやエド・ゲインの作品が公開!
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