浦沢直樹の漫勉シーズン4第1回、清水玲子の回を観ました!

「秘密」を描いている現場を観られるなんて、ありがたいことです。


秘密 season 0 4 (花とゆめCOMICSスペシャル)

自宅件仕事部屋は、とてもキレイで整理整頓された、白を基調にしたお宅でした。


下書きをトレースしながら下書きを描くときに使用しているのは、大ゴマの絵はHのユニの鉛筆。


三菱鉛筆 鉛筆 ユニ H UH 1ダース

後方の人物を描く時は、鉛筆だと線がつぶれてしまうので0.3mmのシャーペンなど使い分けているそうです。

清水玲子さんの線だとステッドラーの鉛筆かと思ってましたが、ユニなんですね。
(絵を描く人が使う鉛筆は、ユニかステッドラーかで分かれます。
ステッドラーの方が固くてシャープな線、ユニは柔らかく情感のある線を描ける印象がありますね。)




ペン入れのときには、白い手袋を嵌めて、一番力が入る中指にはサポーターを巻かないと、痛くて描けないとのこと。


P-80WL 編集用手袋 2入L

こういう編集用手袋は、汗で汚さないようにしたりするときにも使いますね。

主線を見ながら

「最近端役の人の目が小さくなりましたよね」

と浦沢直樹に言われ

「薪以外はモブ顔だって言われるんですけど…薪は美男子という設定だから、差を出すためにしてるんです。

薪のモデルはL’Arc~en~Cielのhydeさんなんで。ああいう官僚がいてもいいと思って」

と、薪さんのモデルがhydeだとわかりました!


次に丸ペンで繊細な線を描いていきます。

特に髪の毛は、顔が締まって男前度が上がるのでポイントが高いそうです。

そして目のペン入れは、なるべく淡白に描いていき、消しゴムで下絵を消してから再度調整するのがポイント。

あまり書き込みすぎてしまうと失敗することがあるので、最初はあまり書き込まないそうです。

東村アキコは迷いなくさささささっと絵を描いていて、浦沢直樹からも

「俺も早いけど、東村さんも早いね!」と驚かれていましたが、

清水玲子さんはやはり、とてもとても丁寧。

下書きの線をしっかりと追うように、口も一気に描かずに、紙の角度を変えながら複数回に分けて描いていました。

なのでその分躊躇い線のようなものがあるなぁ、と思っていたら、そこは全てホワイトで修正していました。

ミクロンの世界で調整していかないと表情が変わってしまうから、と…。

ものすごく時間をかけていそうですが、大ゴマの薪は下書きからペン入れまで30分。


お次は、青木と薪の絡み!

無茶をする青木を止めようと、服を脱がせる…という、言葉で書くとアレなシーンなわけですが、

「男を描きたいってのが表れてるよね!この腕が描きたいって感じ!」と浦沢直樹が言うと

「実はコレ、勘違いしていて、腕をまくっていないシーンだったから、後で長袖に直したんです…」

と、そんなうっかりミスがあったことを告白してくれました。


そして、青木に抱きつく薪は左から右を向いているシーンだったため、一旦描いた後に紙を裏返してトレース台に置き、デッサンの狂いを確認して裏面に修正の線を入れ、また紙を裏返して、透けた裏面の線に沿って調整をしていました。


【日本製】【2017年度モデル】トライテック トレビュアーLEDトレース台【薄型 8mm】【7段階調光機能付き】A3サイズ LED 薄型 (3段階傾斜) 【照度2000~4400ルクス】A3-500

これは、右利きの人は左向きの絵は描きやすいけど、右向きの絵だと狂いやすいから。

清水さんは一度裏返した後も、また何度か裏返して修正を確認しながら、デッサンの狂いを修正していました。


何度も表裏を返して線を修正し続けた後、表面の絵を一旦全て消しゴムで消し、裏面に描かれた線をトレース。

これで、表裏どちらから見てもデッサンの狂いがなくなった、と…すごいこだわり!!!!!

とは言えこのページの下書きにかけたのは30分。

そこからペン入れなのですが、その段階で薪さんの袖は長袖に変更されました。
PR

ここから清水玲子さんのプロフィール。

1962年熊本県生まれ。

少女漫画に夢中になったキッカケは、やはり萩尾望都。

そして絵の影響を受けたのは文月今日子。


デビュー40周年記念自選集 文月今日子のお (ミッシイコミックス Happy Wedding Comics)

ベルサイユのばらも人気絶頂期だったので、影響を受けたそうです。

たしかに当時の少女漫画家の絵は流麗ですね〜。


高校時代に漫画研究会を立ち上げて描いたという肉筆の漫画は、すでに「月の子」のときくらいのクオリティがあります!

高校卒業後に一旦就職するも、雑誌の投稿で入賞したのをキッカケに退社し、漫画家へ。

しかしなかなか仕事が無く、その間も歌舞伎のビデオを観ながら模写したりして、画力を磨いていたそうです。

「絵が上手くなりたい」

その欲望が描かせている絵には、浦沢直樹も感動!


実は清水玲子さんには「トレパク疑惑」があり、ネットでもそういう検証サイトがあります。

しかし清水さんは「実際の映像を観て、その中からどの線を選んで描くか判断するのが、作家性」とお話していました。

ずっと私の中で「トレパク疑惑」に対して、納得いかないものがありました。

それは、線をただトレースするのと、そのシーンを抜き出して自分の絵として描くことは、また違う意味が出てくることだからです。

線の太さや、どこまで細かく描き起こすかは、人によって全く違います。

アニメの絵のような、単純な線の世界だけで物事を考えるのではなく、選んだシーンをどんな構図でどう描いていくかが、清水玲子さんの力。

ただ構図が一緒とか言うだけで切捨てられることではないと、私は思います。


そして「書き込みが多すぎると、絵が重くなって読者が読み辛く感じてしまう」ということもあり、風通しの良い限られた線の中で美しく描いているそうです。

ペン入れには50分。

お次は鉛筆だけで描くコマ。ここは脳内の映像が再現されているシーンなので、鉛筆だけの手法が選ばれています。

鉛筆だと、全ての線が本番になってしまうので時間がかかるそうです。

そして物語には青年誌の影響があるので、SFや心理の世界観と少女漫画の絵が融合していっているという清水さん。

全体的に鉛筆線をこすってぼかしをかけ、更に濃淡をつけることで見やすい絵にしていく。

これは鉛筆デッサンと同じ考え方ですね。薄目で絵をみたときに、ポイントが濃淡で分かるのが良い絵。

そこにホワイト代わりにホルダー型消しゴムを使い、更に絵を仕上げていきます。


トンボ鉛筆 ホルダー型消しゴム モノゼロ 丸型 EH-KUR04 シルバー

2時間かけて絵を描いたあと、パソコンで全体的にドット処理をします。

…って、あんなに細かく書き込んだ絵にドット処理を加えていたなんて!ちょっともったいなく感じますが、それが脳内の映像だということは、確かにわかりやすくなりますね。


お次はクライマックスシーン。

青木を平手打ちする薪のシーンも、何度も原稿を裏表返しながら描いていきます。

そして浦沢直樹が「清水さんは、アクションのタイミングが女子離れしている」と分析。

銃を構えるなど、そういうカッコイイ絵を入れることで、絵の魅力を出せるようにしているそうです。

握りこぶしも「マンガの記号としての形」にならないよう、浦沢直樹も清水さんもその形にこだわって、形を探ると語っていました。

と、ここまで順調かと思いきや…

怒鳴る薪の顔の線を早く探りたくて、ペン入れ後に消しゴムをかけたら、インクが乾いていなくて薪の顔にインクのこすれが!

慌ててホワイトをかけ、また線を探っていく…

清水さんの仕事場の脇に置かれている、娘さんの七五三かな?着物の写真が飾られているのも映りました。

確か40歳近くで、清水さんは出産されたんですよね。

●女性漫画家は結婚・出産してはいけない!のか?

でも書きましたが、主婦になり、育児をしながらもこのクオリティーで作品を作り続ける清水さんは、本当にスゴイと思います!

あー観ていて、絵が描きたくなりました!ありがとうございました!


よろしければこちらもどうぞ!

●清水玲子「秘密 season 0」4巻ネタバレ有り感想
●またマンガ原作映画が失敗?「秘密」の生田斗真が酷い!
●「原作ファンは必ず実写化に文句を言う」って偏見がムカつく
岡田将生×生田斗真であの「秘密」を映画化!原作のあらすじをご紹介します
●浦沢直樹のW不倫報道に大爆笑!
関連記事

PR

恋愛・結婚するには、まずは自分を知ることから始めましょう。
カンタンにわかるアイピック性格分析

目元のリフトアップをサポート!【B.A ザ アイクリーム】
  • このエントリーをはてなブックマークに追加