都内在住40代独身女性ならではの、オタ活&仕事のストレス&アンチエイジングのことなど

逆に「大人の発達障害への差別」を助長させる、「もっと理解を」ニュースに疑問

先日行ったお店で、小学1年生の娘がいるスタッフさんとお客さんの会話が聞こえてきました。

「ウチの娘、全然やらなきゃいけないことが出来ないのよー。

あまりにグズグズしてるから、テレビで発達障害の特集をやってた時に

『あ、この人の行動、あなたにソックリじゃない!

あなた、この病気なんじゃない?

病院に行って診断受けたら、こういう施設に行って治療してもらえるよ。

この施設に行く?』


って言ったら

『いやだ、行きたくない!私はこんなのと違う!』

って泣いてさ〜。

でもホントあのグズグズした行動は発達障害の人にソックリ」

と笑っていて、なんとも言えない気持ちになりました…

それ、子供に発達障害を差別させるキッカケ作りになってますよね…?

ちなみにこの娘さんは、お受験に勝ち抜いて国立小学校に通っています。


有名人が「私はADHD(発達障害)です」と公表するのを、よく目にするようになりました。

子供の頃から他人とうまく行動を共に出来なかった、怒られてばかりいた…

検査をしてみたら、ADHDだと分かった。


つい先日も小島慶子さんが公表していました。

●小島慶子 40過ぎてADHDと診断され自分知った

子供の頃に病院で検査を受けて分かる人もいるし、大人になってから検査を受けて診断を受ける人もいる。

こういう傾向は、良いことだと思います。

私も以前

●発達障害は「理解」より「自覚」「公表」を推し進めて欲しい

で診断や公表をしていくべきだと思う、と書いていました。


以前少し調べたことがあったつもりでしたが、改めて検索して調べてみると、

「大人の発達障害」=「ADHD」ではないのですね。

自閉スペクトラム症(自閉症、自閉性障害、アスペルガー障害、広汎性発達障害、等)、限局性学習症、ADHDとそれぞれ違う括りになっていて、他人とうまく行動をコミュニケーションを取れないのは自閉スペクトラム症に分類されるみたい?

私自身、どれかに引っかかるんじゃないかな?とずっと思っていたので、ネットで出来る簡単なチェックリストをやってみました。

成人期のADHDの自己記入式症状チェックリスト

ら、ADHDを持っている可能性がある、と出ました…!

●成人期のADHDの自己記入式症状チェックリスト(ASRS-v1.1)

ただこれ…一つ言いたい。

「全くない」にすべてチェックを入れる人の方が、ヤバくない??

自分は常に完璧に物事をやり遂げ、計画的で、忘れ物をすることは無いし、常に冷静で落ち着いている。

って自分で自分のことを判断している人って、めちゃくちゃ怖いですけどね、私。


私が「非常に頻繁」にチェックをしたのは、じっとしていられない、の項目。

映画館では足が浮腫んで痛むのもあり、膝を抱えたり、座り方を変えたりします。

ただ、貧乏ゆすりをするとか、絶えず手指を動かすとかは無いですね。

閉所恐怖症だからか、「この場から動いてはいけない」という状況に身を置くのが大の苦手。

先日飛行機に友人と乗った時も、直前に何度も何度も私がトイレに行くので、友人が驚いていました。

「煙草を吸ってはいけない」「席を離れてはいけない」「サインが出るまでトイレに行ってはいけない

というダメダメが続く状況が息苦しくて緊張するのですが、この拘束されることへの拒否反応は、一般的と言われる人より強いと自覚しています。


対人コミュニケーションも上手くいかないことが多く、転職する度に人間関係で悩みます。

上司からダメ出しをされることも未だにある。

ただ、私から見て「対人コミュニケーションが素晴らしい人」って、世の中にほとんどいない気がします。

そして、「この人明らかに発達障害だな」と思う人と時々出会いますが、そういう人ってダメ出しをされていません。

「え…なんかこの人、変…。

でも、きっと言っても理解できない、直らないんじゃないかな?」

と思うレベルの人だと、怖くて距離を置いてしまう。

私もそこまで思われているのか?というと

「この人は考えが足りてないからワガママなんだ」

と思われていたケースが多かったんじゃないかな?と自分では認識しています。
以前も書いたことがありますが、認知行動療法のカウンセリングに通った時に

「あなたは一般的な日本人のタイプではないし、そういうタイプになりたいと思っていない。

でもそうならないと、日本で社会生活をスムーズに行うのは難しいですよ」

と言われました。

でも、上のチェックでも引っかかってるんだし、診断を受けたらどれか発達障害の名前もらえるかもなぁ、とは思ってます。

が、その診断名をもらったら、何か変わるの?

「鬱」なら休職出来るけど、発達障害は自分と周囲がそれを理解し、対処していくものでは?

とツラツラ考えていて、自分の中になんとなく違和感を感じました。

自分自身や家族が発達障害である

という立場の時と

自分は健常者で、発達障害の人が周囲にいる

という立場の時では、感じ方が全く違ってくる気がするのです。

自分自身や家族が発達障害だと知ること、そして、同じ立場の人がいることを知るのは、とても良いこと。


有名人が公表することにより

「うちの子はおかしい、育てにくいと思っていたけど、理由があって、対処法があるんだ!」

と知ることで、親はホッと肩の荷が降りることもあるでしょう。

本人も「私がこれを苦手で出来ないのは、理由があったんだ。こう対処すれば良いんだ!」

と分かり、生きやすくなることもあると思います。

現時点で悩んでいる人にとって、大人の発達障害の認知度を高めることには意義があります。

が、その先はどうなるんでしょうか?


先程見たニュースでも、「大人の発達障害は10人に1人」「特性生かせば良い」と書かれていましたが…

私が「この人発達障害あるんじゃないかな?」と思う人の中には、集中力も特に無く、あえて褒めるなら

「何度同じことで怒られても、全く気にしていない」

という精神面のタフさを感じました。

ただ、私も同じこと言われたことありますが、私自身はめっちゃくちゃ気にして鬱になりそうなのを、

「ここは会社だから、抑えないといけない…普通のフリをしなくては…」

と思っていたため、それを察せずに

「何も考えていない!」

と言う人に対して

「人間観察力の無い、想像力の無い人だな」

と思ったりもします。

ので、「この人、発達障害かな?」と思った人も実はすごく気にしているかもしれないし、気にしていないのかもしれない、というのが分からないんですよね。



同僚もこういう発達障害を疑うくらいミスを繰り返す人に日々イライラを溜めていて、時々愚痴を聞きます。

「毎回同じミスをするから、どこに気をつければ良いか教えて、ミスに気付くために使える機能を教えても、毎回教えた機能を使わないで、同じミスを繰り返すの…。

仕事がどういう流れで成り立ってるのか理解出来ていないみたい。

気が利かないし、何を言おうとしてるかも分からないし、褒めるところが何も無い…

と言っていて、確かにその人は私も以前

「なんかこの人ヤバそうだな、近寄らないようにしよ」

と思った人なのです。

雰囲気が独特と言うか、無表情でロボットのような動きが異質に感じました。

本人から発達障害と言われたわけではなく、そして多分本人は発達障害かも?と疑ってもいず、だと、ただ遠巻きにするしかありません。

「この人はここは良いから、その適性をいかして」ってのも、長所がなかったらどうしようもない…。


でも私に対して、そういう発言をした人もいます。

私自身の行動は変わっていないのに、相手の態度は人によって違う。

「あなたのここが長所だね」と言ってくれる人もいれば「あなたには良いところが一つも無い」という人もいて、こちらは大混乱です。

仲良い人とは効率的に良い仕事が出来るのに、睨んで詰ってくる人とは何もうまくいかない。

それって、発達障害は関係している?それとも単に性格とか相性の問題?

そもそも発達障害があるのは私側?詰ってくる側?

もしかしたら、双方ともに発達障害があるんじゃないの?


何の長所もない大人の発達障害の話は、全くと言っていいほどテレビやネットニュースで紹介されません。

先日関ジャニ∞の大倉くんが異様なストーカー行為をするファンへの苦言をジャニーズWEBに書いたと話題になっていましたが、多分その異様な特定のファンも発達障害か何かある気がします。

●【被害男性は葬儀場社員】42歳の無職「中村弘美」が20代男性にストーカー、に大迷惑

で書いたアラフォーの女性ストーカーもそうですが、多分本人は自分がストーカーをしていると思っていないだろうし、大倉くんのブログも

「私のこと?でも彼が私を嫌うはずないから、事務所に無理やり書かされてるのかな?

私たちの邪魔をしないで!」

とか思ってたりするのでは…?と想像してますが、実際はどうなんでしょうね?


結局、発達障害への理解を広めても、それでうまくいく人といかない人がいる。

余計に差別を助長させている可能性もある。

だって実際に、「我慢できない」と思う行動をする人たちもいるから。

それは発達障害の程度の問題と、受け手の性格の問題と、色々複合的に絡み合っていて、早急に解決方法は見つけられない気がします。

一人ひとり、みんな違う。

発達障害がある人も、ない人も、それぞれ性格が違って、長所がある人もいれば、短所しかない人もいる。

いや、私から見たら短所しかない人でも、他の人には長所が見えることもある。

誰もが完璧に人間観察力があり、優しく心が広く、経済的にも余裕があるわけじゃない。

私には、今の「大人の発達障害」のニュースの多さが、より一層子供たちに差別意識を受け付ける可能性があることが怖いです。

もちろん、冒頭のお母さんの言い方が間違ってるから、なのですが。

あのお母さんに「その言い方はダメだよ」と言える人がいないと、差別を止められないんですよね…

すっかり文章が長くなってしまいました…

この件は何度か書いているけど、でもまだ私には答えが見えないどころか、違和感が増えるばかりです…。

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