2015年8月24日、一橋大学のロースクールに通う男子学生Aさん(25歳)が転落事故で亡くなり、遺族が大学を訴えていることが先日ニュースで報道されました。

見出しは「ゲイをばらされて転落」というようなものが多かったため、私もすぐに見ました。

Aさんは同級生の男子学生Zさんに2015年4月3日に

「好きだ。付き合いたい。」と告白。

Zさんは「付き合えないけど、これからも友達で」と振ったそうです。


それから2ヶ月後の6月24日、LINEのグループでZさんはみんなにAさんがゲイであることを告白。

「おれもうおまえがゲイであることを隠しておくのムリだ。ごめん」

こういう暴露することを「アウティング」と言うんですね。

以降Aさんは情緒不安定になり、Zさんの姿を見ると吐き気がして倒れるようになり、8月24日に校舎の6階のベランダに捕まっているところが目撃されましたが、周囲の助けが間に合わないまま転落し、亡くなったそうです。


Aくんの遺族は裁判で、大学に対して200万円、Zさんに対して100万円の損害賠償を求めているそうです。

大学は今回のアウティングに関する相談を受けていたため、事前に自殺を止められたのではないか、ということと、Zさんが勝手に暴露をしたことに対する慰謝料だとのことです。

遺族へのインタビュー記事詳細は
●一橋大・ゲイとばらされ亡くなった学生 遺族が語った「後悔」と「疑問」
に掲載されています。


遺族のやるせない気持ち、本当にお気の毒だと思います。

ニュース記事を読んだだけでは、私には本当の詳細は分かりません。

ただ、いくつかの関連記事を読んでいて、なんだか納得がいかない、というか

「Zさんは本当にただの加害者なのか?」

ということが分からないのです。


Aさんたちはもう25歳と成人をしていましたが、私は中学3年生のときに同級生の女の子から

「◯ちゃんのことが好きだから、私と彼女がキス出来るように協力して。

協力してくれないなら、あなたが相手だって良いのよ。」


と薄暗い帰り道で二人きりのときに言われ、怖くて走って逃げ帰ったことがあります。

その日は忘年会の日で冬休み中でした。

そして1月2日に彼女から

「あのことは誰にも言わないで」

ということが長々書かれた封書が届きました。

私はもう、怖くて怖くて、誰かに相談するのも憚られたため、ずっと彼女を避け続け、同じ高校に進学していましたが以降も話をしませんでした。


そもそもゲイカルチャーに対しては、差別偏見は無いつもりです。

私は高河ゆんやCLAMP等ウィングス系のマンガを中学時代から読んでいましたし。

でも「自分が狙われているかもしれない」というのは、また別の話なんです。

友人だと思っていた男性Aさんから告白されたZさんは、とてもショックだったと思います。


このような「何故人はゲイの人を避けてしまうのか?」というような感情は、今市子さんのB級グルメ倶楽部でも書かれていました。

主人公が高校生の時に、周囲にゲイだということがバレて避けられて泣いていたとき、先輩の鬼塚が

「それはお前が日常にセッ◯スを持ち込んだからだ」

と諭すシーンがありました。

自分がそういう対象として見られているかもしれない、と気を使わせてしまっている、と。

だから、カミングアウトは慎重にしなければいけない、という話をしながらも、実は鬼塚は自分も同類だと伝えているつもりだった、ってシーンでした。

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告白から2ヶ月間、Aさんは何もなかったかのように普通にしていたそうですが、内心はAさんもZさんもギクシャクして気を遣い合ったでしょうね。


男女なら、周囲も気遣いやすいし、離れることも簡単かもしれません。

でも今後社会人になっても関わり続ける可能性の高い同級生の仲間。

一緒に勉強したり、飲んだり、遊んだりするときに、Aさんを変に意識してしまうことに、Zさんも悩んでいたのかもしれません。

記事ではアウティングでZさんがAさんを遠ざけようとしたのは「いじめ」の構造だと書かれています。

ではZさんは、誰に相談して、どう解決すべきだったんでしょうか?
ゲイを差別することと、他者から好意を向けられて迷惑に思う気持ちが別物なことは、Aさんのご両親も理解されています。

ただアウティングによりAさんが苦痛を受け、大学にハラスメントの相談をしたのに解決しなかったこと、カミングアウトを自由に出来ない環境に憤っていらっしゃいます。

これに似た構図だと、女性に告白された男性が、彼女を避け、周囲にバラしたというような、よくある話になると思います。

この場合注視しないといけないのは、

告白した側は、相手に不快感や迷惑を与えていないか?

告白された側は、不必要に振った相手を傷付けていないか?


という問題なのですが、この前者の状況がニュースからは分かりません。


私がこのニュースを読んで納得がいかないのは、ゲイを差別しているからZさんはアウティングをしたのかどうか、分からないということです。

そしてAさんはZさんに「謝罪」を求めていたそうですが、これは振られた側が振った側に怒りを覚える感情にも似ています。

すごく好きだった相手から裏切られた、ということがAさんには耐え難かったというのが、一番大きな問題だったのではないでしょうか?
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例えば、アラフォーの私が一回り歳下の男性に片思いして告白したとします。

「付き合えません」

と振られたけど、でもその後も彼の周囲でアピールし続け、それをはぐらかす彼を周囲が

「最近あの人に冷たくない?」

と疑問視してきたときに、彼が我慢の限界を迎えて

「告白された」

と周囲にバラした、としたら。

それで私がショックを受けて、ハラスメントで彼のことを問題にした場合、皆さんは私のことを

「身の程知らずのヤバイ思い詰めたババァ」

と思いませんか?


このニュースではことさら「ゲイを隠したがっていたAさんの気持ちを踏みにじった」という部分に焦点を当てていますが、

こうやって問題にすることにより、より一層差別が深まる気がします。

ゲイを差別することと、自分が対象とされていることの恐怖心は別物だと思います。

だからこそ、恋の告白もカミングアウトも難しい。


Zさんがただゲイを差別する気持ちでアウティングをしたのなら、告白から2ヶ月先ではなく、すぐにバラしていたんじゃないでしょうか?

本人の見るグループLINEじゃなく、影で友人たちに言ったんじゃないでしょうか?

もちろん、真実は分かりません。


「Zさんのように守秘義務が守れない人間が、法曹界に行くべきではない」

という意見をTwitterで見ました。

友人たちも同罪だと。

大学は遺族とZさんたち双方から意見を聞いていると思いますが、Aさんに対する感情を正直に全て語れない、ということもあるかもしれません。

私が友人たちなら、「Aさんの好意をZさんは迷惑に思っていた」なんて遺族に言えません。


今回のことが、ゲイ差別だけが原因なら、私もZさんや大学に憤りの気持ちがあります。

でも、実際のことは今出ているニュースじゃ分からないし、他人の私が知りたがってはいけない気もします。

ただ、自分がZさんの立場なら、告白されたことも、アウティング後に情緒不安定になったAさんが学校に訴えたことも、転落したことも、遺族から訴えられたことも、

ものすごく罪悪感も持ちますし、こちらが被害者な部分もあるのに…という被害者意識も生まれてしまい、悩むと思います。

それをゲイ差別だと責められたら、キツイです。


年齢差があり過ぎる恋愛対象外の異性から告白されるのと、同性であることは、私は同じくらいの価値観だと思っています。

アリな人はアリだし、ナシな人はナシ。

それさえ差別だ、全ての人を恋愛対象にしろ、と他人に決められるのは、そもそもの趣味嗜好を無くさせようとするもの。

告白する側は、される側の気持ちを考えなきゃいけない。

告白する側がキッカケを作っているから。


過剰に拒絶されたら、それはアプローチの仕方を間違えたか、相手を読めていなかったってこと。

私がもしAさんの立場で、親がZさんを訴えたら、恥ずかしくて辛いです。

自分が振られたことを、ゲイであることを、こんなに世間に広められてしまうとは…

もちろんこのことで社会が良い方向に変わるのであれば、きっかけとして良い側面もあるかもしれませんが。


こう書きながらも、私もゲイの方の苦悩も分かっていないし、家族がゲイであることを受け入れる家族の気持ち、周囲の気持ちも、色んな人がいるから分かりきることはできないのですが、

以前

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でご紹介したこの本は、私の中の価値観を少し変えてくれた本です。


弟の夫 1【電子書籍】[ 田亀源五郎 ]

ゲイだった双子の弟が亡くなり、その夫だった外国人男性が自宅に泊まりに来るというお話です。

弟の気持ち、娘にゲイの男性を近づけることに対する抵抗感と、その抵抗感に対する罪悪感や疑問を、主人公の男性が考えていくマンガです。

ご興味があれば是非、読んでみてください。


他人の私が勝手なことを言ってはいけないし、ご遺族の方には本当に心からお悔やみを申し上げます。

いつか、大学とZさんや友人たちと、ご遺族の方が落ち着いて話し合えたら、と願っています。

そして、この事件を知ったことで、カミングアウトが怖くなってしまう人が増えないといいなと思います。

恋の告白と、カミングアウトは別物だと思うから。

ゲイの人を傷つけない、良い社会の受け入れ方というのがもっと普及すると良いですね。
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