都内在住40代独身女性ならではの、オタ活&仕事のストレス&アンチエイジングのことなど

「原作ファンは必ず実写化に文句を言う」って偏見がムカつく

清水玲子の新刊「秘密 season 0 4」、映画公開に合わせて、8月5日に発売予定ですね!
(映画は8月6日公開)




薪さんの同期・桜木警務部長の秘密の話「可視光線」編が収録されているそうです。買わねば。

昨日オタク友達に

●またマンガ原作映画が失敗?「秘密」の生田斗真が酷い!

で書いた、清水玲子の「秘密」の映画化が、原作と違う寒々しい設定に変えられていて頭にきた話をしました。

「どうせお前ら、こういう分かりやすい記号が好きなんだろ?って勘違いで、ベタベタな中二病ノリ設定に変えられるのがムカつく!」

「わかるー。ホントよくあるよね、それ」

と、友人もマンガやアニメ好きなので同意してくれました。更に私が熱く語ったのは、

「私が納得いかないのはさ、

『どうせ原作ファンは、何をやっても自分のイメージと違うって怒るんでしょ?

万人が納得するモノなんて無いんだよ』


って上から目線で知ったかぶりを言う、思考停止してるヤツらの発言なんだよねー。

2chの中でそんな流れになっちゃってんの。

『もう撮影してるんだし、キャストがイメージと違う、とかいう話は終わってんだからさー』みたいなの!」

ってことです。

さすが私の友人、速攻で

「いいや!何度でも言ってやるね!」

と強く同意してくれました。そして

「自分のイメージと違うから文句言ってるんじゃないんだよ!

原作に対して愛が無くて、偏見や間違った思い込みで、原作の良さを消すのがムカつくんだよね!

『別に原作ファンのために作ってるワケじゃないし、映画観てから原作読むって人もいるんだからさ~』みたいなコメントもムカつくよね!」


と、私も全く同じく思っていたことを言ってくれました。

「そうそう、原作が良くて、人気だから映像化するわけじゃん?

その原作の良さを汲まずに映像化するなら、それってもう二次創作物じゃん。


ていうかもう、ちょっとした設定パクッて、

『どーせこんなん作れば大衆は分かりやすくて満足するんだろー?』

って思って、愛も無く作ってる感じなんだよね!

それ観て良いと思って、原作も!ってなる人が出ないレベルの半端なモノをお金かけて作らないで欲しい!

大体、『みんなが納得するモノなんて無いんだから~』って思考停止してるのは、クリエイティブとして間違ってるね!

『この原作の良さを多くの人に伝えたい』って気持ちで作って欲しいんだよ!


「だよねー」

と、大変暑苦しく語り合いました。

みんなが納得するモノは出来ないにしろ、納得いく人といかない人、より多くの人の賛同が得られる意見を汲み取るのが、筋だと思うのです。

なんだかそれが、「万人受け=チープ」みたいな、意味の分からない偏見で物作りされるのが嫌です。

そして「進撃の巨人」もそうでしたが、役者さんはキチンと舵取りをしている監督の意向に沿いながらも、原作をキチンと読み込んで、役になりきって演技をしているケースが多い!

●進撃の巨人 実写版 感想

だから、そもそもの舵取りをしている人が間違ってるんですよ!

私が本当に悲しかったのは、「ハチミツとクローバー」の実写映画でした。




衣装や俳優さんたちは素敵だった。

原作大好きで、後日談が電子書籍で出たのもオススメ!

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羽海野チカさんが、よしながふみに相談をして

「原作ファンから苦情が出るのは悲しいけど、自分の作品にインスパイアされた別のクリエイターが、新たに別媒体で作品にしてくれるのは嬉しい」

と言われて背中を押された、という話も対談で読んで、羽海野チカなりに悩んで出した答えだってのも理解しています。

でも、何で映画のキャッチコピーが

「登場人物みんな片思い」

みたいな、チープな恋愛メイン映画みたいになっちゃってんの?

Amazonの説明も「美大生たちの片思いが詰まった青春ストーリー」みたいになってるんですけど…

確かに山田さんは片思いの象徴だったけど、でもあのマンガの核は片思いだけじゃないんだけどなぁ。

こういう原作ファンからの声を

「どうせ原作ファンは文句を言う」

と叩き潰すのは、私は前向きな意見だとは思いません。

今はまだ、うまく映像化していくことは出来ないけど、これからもっとハズレの映像化をしないために、意見を取り入れるべき部分があると思うんです。

もちろん原作に忠実じゃなくても、監督の個性を活かして良い実写化する映画もあります。

私はまだ観ていませんが、小栗旬のルパンは、みうらじゅんがラジオで
「なんか聞いてるとクセになる!」
と話していたそうです。

忠実って意味じゃなく、なんかそれはそれで、笑っちゃうんだけど、それもまた良し!みたいな出来みたいですね?

監督が、原作をすごく好きで、その世界を描きたいと思うのは、素敵なことだと思います。

でも、大衆受けを勘違いして設定を変えるのは、誰も喜ばないモノになるじゃないですか?

寒い中二病ノリは、もう飽きた。

本当のオタクは、もう中二病ノリなんて恥ずかしくでも観てられないんですよ!

そして大衆も、中二病ノリなんてダサいと思ってるんですよ!

制作陣が古い価値観で、勝手に中二病ノリを使えば良いと思ってるだけ。

そんなの、映画界に失礼なんじゃないの?
そして、「もっとこうして欲しかった」「ああして欲しかった」という意見は、ただただ何にでも文句をつける不特定多数のコメントとは違うと思うのです。

だから、マンガ原作を実写化するときは、作者本人や編集部プラス原作ファンの意見も、原作未読の人の意見も取り入れて、脚本や設定を練って欲しい。

予算的に出来ないこと、表現規制もあると思います。

そのバランスを汲みながら、より多くの人が、原作の良さを知って感動する映像化をして欲しい。

アンチの嫌なコメントは見たくない、という価値観も分かります。

ネットってそんなのばっかりだし。

でも、本当に嫌がられてることをしたら、役者さんやスタッフや観客、みんなが嫌な思いをすることになっちゃうじゃないですか?

クリエイティブって、客観視する姿勢は失くしたらいけないと思う。

一体誰を喜ばせたくて作るのか?

ターゲットをキチンと考えて、リサーチして欲しいんです。

私は「秘密」の原作も、俳優さんも好きです。

でも槇さんにビジュアル系メイクさせて

「キレイ系の男って、こんなんで良いんでしょ?」

って勘違いするのは止めてー!

5年前くらいの「花より男子」の生田斗真は、ビジュアル系メイクしてカッコよかったけどさー。

MWの玉木宏は、原作みたいに女装しなかったけど、アレはアレで色気があったもの。

キレイ系=ビジュアル系メイクではない!

まぁ、ブログで愚痴っても仕方ないんですが、長年の友人と価値観を分かち合えたのは、それはそれで良かったです。

「秘密」は寒いビジュアル系の、ナンチャッテ近未来刑事モノじゃありませんから!

あの寒い予告を見る度に頭にくるわ!

白泉社さん、今度実写化する際は、ダサい演出なんてさせないで下さいね?

歴史に名を残す名画になるように、お願いします!

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